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自転車事故と自動車保険の利用

自転車事故と自動車保険の利用

最終更新日:2023年7月21日

監修者:よつば総合法律事務所
弁護士 松本 達也

Q自転車で事故にあったとき、自動車の保険は使えますか?
A自転車事故の場合、自動車保険の利用は原則できません。ただし、人身傷害保険、搭乗者傷害保険、弁護士費用特約などの自動車保険の特約は、自転車事故でも利用できる可能性があります。保険が使えることに気付かないことがありますので注意しましょう。
自動車保険と自転車事故

自動車保険の一般的な内容

一般的な自動車保険は次のような内容や特約が多いです。

  • 対人賠償責任保険
  • 対物賠償責任保険
  • 人身傷害保険
  • 搭乗者傷害保険
  • 車両保険
  • 弁護士費用特約

対人賠償責任保険

対人賠償責任保険とは、相手に怪我をさせてしまったときの損害賠償を補償する保険です。

対物賠償責任保険

対物賠償責任保険とは、相手の車などを壊してしまったときの損害賠償を補償する保険です。

人身傷害保険

人身傷害保険とは、交通事故で負傷等したときに人身損害を補償する特約です。

搭乗者傷害保険

搭乗者傷害保険とは、契約自動車に搭乗中の人が死傷した場合に、損害を補償する保険です。

車両保険

車両保険とは、自分の車に発生した損害を補償する保険です。

弁護士費用特約

弁護士費用特約とは、弁護士に相談したり依頼したりする費用を保険会社が補償する保険です。

自転車事故で使える内容

では、自動車保険のうち、自転車事故で使える内容は何があるでしょうか?

①人身傷害保険②搭乗者傷害保険③弁護士費用特約は使える可能性があります。利用すると次のようなメリットがあります。

①人身傷害保険利用のメリット

  • 単独事故や加害事故のときに治療費や慰謝料を請求できる
  • 加害者が無保険のときに早期に支払いを受けることができる
  • 加害者や加害者の保険会社が事故を否認したり、治療費を打ち切ったりしたときに、治療費や慰謝料を請求できる可能性がある
  • 加害者だけに請求するときより金額が高額になる可能性がある

②搭乗者傷害保険利用のメリット

  • 死亡保険金、後遺障害保険金、医療保険金等が請求できる
  • 保険会社や相手との交渉をせずに受領できることが多い

③弁護士費用特約利用のメリット

  • 費用を気にせず弁護士に依頼できる
  • 弁護士が代理すると補償額が増額することが多い
  • 適正な補償額か確認できる
  • 面倒な手続きが減る

①人身傷害保険②搭乗者傷害保険③弁護士費用特約を実際に利用できるかは、保険会社の商品や約款によります。自転車事故にあったら確認してみましょう。

自転車事故で使えない内容

対物賠償責任保険や対人賠償責任保険は自転車事故では使えません。あくまで自動車の事故で相手に損害を与えた場合に利用できる補償だからです。

保険加入に気付かないので注意

自動車事故にあったとき、誰でも保険のことを考えるでしょう。しかし、自転車事故にあったとき、すぐに保険のことが頭に浮かぶことは少ないかもしれません。

特に、色々な保険の特約まで気付かないことが多いです。事故にあったときは自分の全ての保険を確認しましょう。

自転車事故のリスクを減らす方法

では、自転車事故のリスクを減らすにはどうすればよいでしょうか?

個人賠償責任保険など、自転車事故のリスクを補償する保険への加入を検討しましょう。

個人賠償責任保険とは、加入者やその家族が、日常生活の中で誤って他人に怪我をさせたり物を壊したりして損害賠償責任を負ったときの損害を補償する保険です。

個人賠償責任保険は、自動車保険や火災保険等の特約として加入することが多いです。

個人賠償責任保険に加入していると、自転車事故で加害者になったときの損害賠償を保険会社が補償します。自転車事故のリスクが大幅に減るのでおすすめです。

まとめ:自転車事故と自動車保険の利用

自転車事故の場合、自動車保険の利用は原則できません。ただし、人身傷害保険、搭乗者傷害保険、弁護士費用特約などの自動車保険の特約は、自転車事故でも利用できる可能性があります。保険が使えることに気付かないことがありますので注意しましょう。

(監修者 弁護士 松本 達也

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