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高次脳機能障害と復職

高次脳機能障害と復職

最終更新日:2023年6月27日

監修者:よつば総合法律事務所
代表弁護士 大澤 一郎

Q交通事故で高次脳機能障害になりました。もう仕事に就くことは難しいですか?
A復職は主治医の意見を尊重して決めましょう。復職に悩んでいるときはハローワークなどの就労支援機関に相談してみましょう。

就労形態は一般雇用、在宅雇用、保護雇用、福祉的就労などがあります。自らの状況にあった就労形態を見つけましょう。

高次脳機能障害とは

高次脳機能障害とは脳損傷による認知障害全般です。様々な認知障害だけではなく、行動障害や人格変化を伴うことが多いです。症状には記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがあります。

高次脳機能障害で復職するタイミング

では、交通事故の高次脳機能障害の被害者が復職するタイミングはいつでしょうか?

まずは主治医の判断を重視しましょう。「仕事をしても大丈夫だ」との話が主治医からあったときは復職を検討しましょう。

主治医の意見以外では次の点を考慮して復職を検討しましょう。

  • 病状が安定している
  • 仕事をするのに十分な体力と気力がある
  • 職場が高次脳機能障害について理解がある
  • 通勤が体力的な負担にならない

高次脳機能障害の就労支援機関

次のような高次脳機能障害の就労支援機関があります。

  • ①ハローワーク
  • ②独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構
  • ③障害者就業・生活支援センター
  • ④障がい者雇用支援センター

現在の状況に応じて利用可能なサービスを検討しましょう。どこに相談するか迷うとき、まずはハローワークに相談しましょう。

被害者の就労形態

高次脳機能障害の被害者の就労形態は①一般雇用、②在宅就労、③保護雇用、④福祉的就労があります。

①一般雇用

求職者が事業主と通常の雇用契約を締結する方法です。

②在宅就労

在宅での仕事です。自営業や内職など雇用契約ではないこともあります。

③保護雇用

障害者が雇用主と雇用契約を結ぶのと同時に、事業主が、賃金の補填費、職員の人件費、施設や設備の改善費、運営経費などの費用につき公的補助を受ける方法です。

福祉工場などでの就労があります。

福祉工場とは、知的障害者であって、作業能力はあるものの、対人関係、健康管理等の事由により、一般企業に就労できないでいる者を雇用し、生活指導、健康管理等に配慮した環境の下で社会的自立を促進する施設です。

④福祉的就労

授産施設小規模作業所などでの就労があります。

授産施設とは、身体上、精神上の理由、または世帯の事情で就業能力の限られている要保護者に対し、就労や技能の修得のために必要な機会を与え、自立を支援する施設です。

小規模作業所とは、障害があるため、進路が決まらなかったり、一度は一般の事業所に就職したものの、しごとになじめず、就業が継続できなかったりしている地域の障害者を対象に、働く場や生活・交流の場の確保をめざす民間事業所です。

まとめ:就労形態

高次脳機能障害の被害者の就労形態は①一般雇用、②在宅就労、③保護雇用、④福祉的就労があります。どのような就労が望ましいかは個別の被害者の状況により異なります。

まとめ:高次脳機能障害と復職

復職は主治医の意見を尊重して決めましょう。復職に悩んでいるときはハローワークなどの就労支援機関に相談してみましょう。

就労形態は一般雇用、在宅雇用、保護雇用、福祉的就労などがあります。自らの状況にあった就労形態を見つけましょう。

(監修者 弁護士 大澤 一郎

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