搭乗者傷害保険

Q搭乗者傷害保険とは何ですか？

A搭乗者傷害保険とは、契約自動車に搭乗中の人が死傷した場合に、損害を補償する保険です。交通事故の自分の任意保険の特約です。死亡保険金、後遺障害保険金、医療保険金等が支払対象です。

搭乗者傷害保険とは

搭乗者傷害保険とは、契約自動車に搭乗中の人が死傷した場合に、損害を補償する保険です。交通事故の自分の任意保険の特約です。

搭乗者傷害保険の支払内容

搭乗者傷害保険の内容は保険会社により異なります。契約内容により次のような項目の支払があります。

• 死亡保険金
  搭乗者の死亡の補償です。
• 後遺障害保険金
  搭乗者が後遺障害を負ったときの補償です。
• 医療保険金
  搭乗者の入院や通院の日数に応じての補償です。
• その他
  重度後遺障害特別保険金、重度後遺障害介護費用保険金、シートベルト装着者特別保険金などが支払対象になることがあります。

搭乗者傷害保険と人身傷害保険の違い

搭乗者傷害保険と似た保険に人身傷害保険があります。では、搭乗者傷害保険と人身傷害保険の違いは何でしょうか？

搭乗者傷害保険と人身傷害保険には次の違いがあります。

• 対象となる人
• 補償金額の計算方法
• 加害者から賠償金をもらったときの計算方法

対象となる人

搭乗者傷害保険は、契約車両に乗車していた場合にのみ原則適用があります。
人身傷害保険は、契約者やその家族が契約車両以外の車両に乗車していた場合も適用があることが多いです。

補償金額の計算方法

搭乗者傷害保険は、死亡事故〇円、後遺障害〇級で〇円、入院1日〇円などの定額計算です。
人身傷害保険は、実際に発生した損害を計算します。ただし、保険会社の計算基準や契約内容によって支払上限があります。

加害者任意保険会社から賠償をもらったときの計算方法

搭乗者傷害保険は、加害者任意保険会社からの賠償をもらっても影響はありません。搭乗者傷害保険が定めた金額を受領できます。

人身傷害保険は、加害者任意保険会社からの賠償をもらうと影響を受けます。両方をそれぞれ満額100％受領することはできません。両方あわせて最大で実際の損害額の100％までしか受領できません。

搭乗者傷害保険と加害者任意保険会社からの賠償金の関係

では、搭乗者傷害保険を先に受領したとき、加害者任意保険会社からの賠償はどうなるでしょうか？

搭乗者傷害保険と加害者任意保険会社からの賠償は別の制度です。そのため、搭乗者傷害保険を先に受領しても、加害者任意保険会社の賠償額に影響がないことが原則です。

しかし、搭乗者傷害保険を受領していると、加害者任意保険会社の賠償にて慰謝料が少し減ることがあります。搭乗者傷害保険金を受領していることが慰謝料減額理由という理屈です。

まとめ：搭乗者傷害保険

搭乗者傷害保険とは、契約自動車に搭乗中の人が死傷した場合に、損害を補償する保険です。交通事故の自分の任意保険の特約です。死亡保険金、後遺障害保険金、医療保険金等が支払対象です。

（監修者　弁護士　佐藤 寿康）