交通事故にも労災が使えると聞きました。労災と普通の保険ではどんな点が異なるのですか?

2019年03月14日
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交通事故にも労災が使えると聞きました。労災と普通の保険ではどんな点が異なるのですか?


労災の場合、重過失減額や過失相殺がありません。また治療費を打ち切られることなく、必要であればいつまででも通院を続けることができます。休業損害や後遺障害の補償においても計算方法や支給される金額に大きな違いがあります。


交通事故 : 労災


◆治療費における違い


交通事故で自賠責保険から治療費を支払ってもらう場合には「重過失減額」に注意が必要です。被害者に7割以上の過失があれば、自賠責保険金が減額されてしまうため、被害者の過失が大きな事案では十分な治療費が支払われない可能性があります。


また自賠責保険には限度額があります。通院期間が長くなると自賠責から十分な支払いができなくなり、任意保険会社に負担が及ぶようになります。


すると治療費支払いの窓口となっている任意保険会社が自己負担を嫌って、治療費を打ち切ってくることも多々あります。


労災保険の場合、上記のような問題はありません。被害者に大きな過失があっても重過失減額はなく全額の治療費を出してもらえます。


限度額もありませんし、任意保険会社が窓口にもならないので、どれだけ治療が長びいても治療費を打ち切られるおそれがありません。


安心して十分な治療を受けるには、労災の適用が推奨されます。




◆休業損害における違い


自賠責保険と労災保険には、両方とも休業に対する補償があります。自賠責の場合には、休んだ日数分の100%の休業損害金を支払ってもらえます。


一方、労災保険の場合、休んだ日数の4日目から80%の休業補償が支払われます。


これらは基本的に重複すると受け取れませんが、20%の労災の「特別支給金」の部分については別途受け取れることになっています。


そこで労災の休業補償を申請すると、合計で120%の休業補償を受け取れる結果となるので、労災に該当するなら是非とも休業補償を申請しましょう。




◆後遺障害保障における違い


自賠責保険にも労災保険にも後遺障害に対する保障があります。


後遺障害の等級や認定基準はどちらも同じとなっています(自賠責が労災の基準を踏襲しています)。


ただ、認定された場合の支給金がまったく異なります。自賠責の場合には1級から14級まですべて一時金で慰謝料と逸失利益が支払われます。


一方、労災の場合、1級から7級は年金、8級から14級までは一時金方式であり、すべて逸失利益の補償となります。慰謝料は支払われません。


これらについても重複しない部分があるので、両方申請すると得になる可能性があります。




交通事故が労災に該当する場合、自賠責保険とは別に労災保険を申請するといろいろなメリットを受けられます。迷われたときには、一度弁護士までご相談ください。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

| 労災 |

交通事故に遭い、病院で治療中に今後は別の車にぶつけられました。最初の事故と2回目の事故は保険会社が違うのですが、私の治療費はどちらの保険会社が出すのですか?

2019年03月13日
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交通事故に遭い、病院で治療中に今後は別の車にぶつけられました。最初の事故と2回目の事故は保険会社が違うのですが、私の治療費はどちらの保険会社が出すのですか?


負傷部位によって取扱いが異なります。2 回の事故で同一箇所を負傷した場合には2回目の事故が起こった時点で2回目の事故の保険会社に治療費支払い義務が引き継がれます。
異なる部位の場合には、1回目の事故の負傷部位については1回目の事故の保険会社、2回目の事故による負傷部位については2回目の事故の保険会社が治療費を支払います。


交通事故 : 異時共同不法行為


◆異時共同不法行為とは


交通事故は、民法上の「不法行為」の1種です。そして複数の加害者が共同して1つの不法行為を行うことを「共同不法行為」と言います。


共同不法行為の場合、複数の加害者の責任は「連帯責任」となり全員が全額の損害賠償義務を負うのが基本です。


しかし異時不法行為の場合には、これとは異なる考え方となります。異時不法行為とは、異なる時点において異なる加害者から1人の被害者に対して行われる共同不法行為です。


交通事故に遭った被害者が治療中に再度交通事故に遭った場合、1回目の事故の加害者と2回目の事故の加害者は「異時共同不法行為」の関係になります。


この場合、複数の加害者がすべての損害について連帯するのではなく、それぞれが発生した損害について責任を負います。




◆異なる部位を負傷した場合


1回目の事故と2回目の事故で、被害者が異なる部位を負傷した場合には、どの損害をどちらの加害者が発生させたのか明確に区別できます。


そこで1回目の事故による負傷部位の治療費は1回目の加害者の保険会社、2回目の事故による負傷部位の治療費は2回目の加害者の保険会社が負担します。



◆同一部位を負傷した場合


1回目の事故と2回目の事故の負傷部位が同じ場合にはどのように考えるのでしょうか?


この場合、基本的には1回目の事故から2回目の事故が起こるまでの治療費は1回目の加害者の保険会社が支払い、2回目の事故が起こってからの治療費は2回目の事故の保険会社が負担します。


2回目の事故以降の治療は2回目の交通事故によって発生したと考えられるからです。




◆1回目の事故と2回目の事故の責任が明らかでない場合


ただし現実には、1回目の事故と2回目の事故の負傷部位が同一か異なるか明確に区別できず、どちらにどれだけの責任があるかを判断するのは困難なケースも多々あります。


そのような場合、1回目と2回目のそれぞれの交通事故の状況に鑑みて、それぞれの加害者の損害発生への「寄与率」を算定し、その割合に応じてそれぞれの保険会社が治療費を支払っています。


2回目の交通事故時に1回目の事故による負傷がどの程度まで回復していたのかなどの要素によって寄与率が異なってきます。




交通事故に何度も遭ってしまう方もおられます。治療費その他の賠償問題でお悩みでしたら、お気軽に弁護士までご相談ください。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

| 治療費 |

後遺障害申請には2種類あると聞きました。それぞれどんな違いがあるのですか。

2019年03月12日
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後遺障害申請には2種類あると聞きました。それぞれどんな違いがあるのですか?


後遺障害等級認定の申請方法には「被害者請求」と「事前認定」の2種類があります。被害者請求は被害者が自ら相手の自賠責に後遺障害認定申請する方法です。事前認定は、加害者の任意保険会社に申請を任せる方法です。被害者請求は手続きが面倒ですが被害者に裁量が認められます。事前認定は楽ですが細かい主張や立証が難しくなります。


交通事故 : 後遺障害申請


◆事前認定とは


交通事故の後遺障害認定請求方法として、よく利用されるのは「事前認定」です。これは加害者の保険会社に後遺障害診断書のみを送り、その後の具体的な手続きを任意保険会社に任せる方法です。


認定結果については任意保険会社から連絡があり、後遺障害についての保険金は任意保険会社と示談が成立したときに、他の損害賠償金とまとめて支払われます。


後遺障害診断書を取得して相手の保険会社に送るだけで良いので楽ですが、被害者の裁量によって細かい主張の補充をしたり資料を丁寧に提出したりすることができないので、認定を受けにくくなるケースがあります。




◆被害者請求とは


被害者請求は、被害者が自分で直接相手の自賠責保険や共済に後遺障害認定の請求をする方法です。


請求の際には後遺障害診断書以外にも多種の書類が必要です。



こういった書類をすべて集めて自賠責保険に送ると、申請の手続きができます。


その後も自賠責から照会事項などがあれば、応答したり追加で書類を提出したりする必要があります。


外貌醜状など、後遺症の内容によっては調査員と被害者の面談が行われるケースもあります。


面倒ではありますが、被害者が自分の裁量で書類を提出したり主張を補充したりすることもできるので、結果的に等級認定を受けやすくなるケースもあります。



◆適切な方法を選択し進めることが重要


以上のように後遺障害等級認定の方法には事前認定と被害者請求の2種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。


どちらが適しているかは状況によって異なるので、適切に選択すべきです。


弁護士にご相談いただけましたら、お話をお伺いして適切な方法を判断し、お伝えいたします。被害者請求の手続きを弁護士が代行し、効果的に後遺障害等級の獲得を目指すことも可能です。




交通事故で後遺症が残って苦しんでおられるならば、お早めによつば総合法律事務所までご相談ください。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

同じような事故の態様でも、車対車と車対バイクでは過失割合が違うと知りました。その理由は何ですか。

2019年03月11日
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同じような事故の態様でも、車対車と車対バイクでは過失割合が違うと知りました。その理由は何ですか。


バイクは車より車体が小さくライダーの身体がむきだしになっていて、事故によるダメージを受けやすくなっています。自動車より弱い立場にあり、事故を避ける能力も低いために過失割合が低めに設定されています。


交通事故 : 過失割合


◆バイクの過失割合は自動車より低い


交通事故で損害賠償金を計算するときには「過失割合」が非常に重要です。過失割合とは、損害発生に対する事故当事者それぞれの責任割合です。


過失割合が高くなると、加害者として相手に支払う賠償金の金額が高額になりますし、被害者として相手から受けとる賠償金は減らされてしまいます。


実は自動車同士の事故と自動車とバイクの事故では、同じような事故状況でも過失割合の基準が異なります。


自動車同士の事故の場合にはそれぞれが対等の立場ですから、同程度の過失があれば双方に同程度の過失割合があてはめられます。


一方自動車とバイクの場合には、同じように行動していてもバイクの方が過失割合を下げられます。


たとえば交差点で直進者同士が衝突し、一方の信号が赤、他方が黄の場合、自動車同士なら赤が80%、黄が20%の過失割合となります。


これに対して自動車が赤、バイクが黄の場合には自動車が90%、バイクが10%となります。


バイクが赤、自動車が黄ならバイクが30%、自動車が70%となり、バイクが有利になっているのがわかります。




◆バイクの過失割合が低くなる理由


なぜバイクの場合、自動車より過失割合が低くなるのでしょうか?


それは、バイクは自動車よりも弱い立場となっており保護の必要性が高いからです。


自動車とバイクを比べると、バイクは車体が小さく不安定です。自動車のように外側を鉄に囲まれていることがなく、ライダーの身体がむきだしになっているので転倒などによって大けがをしやすいです。


またバイクの場合、自動車と比べて視野も狭くなり顔に風をまともに受けるなどの事情から、事故を避ける能力も高いとは言えません。


バイクは自動車より明らかに弱い立場である上に事故を避ける能力も低いので、自動車の方にバイクよりも高い注意義務を課して過失割合を高くすることによって、バランスを保っているのです。


過失割合の算定においては「弱い立場の方が保護される」原則があります。


これがたとえばバイクと自転車、バイクと歩行者の交通事故であれば、自転車や歩行者がバイクより強く保護され過失割合が小さくされることとなります。


自動車やバイクなどの車両を利用するときには、自分より弱い立場の車両や歩行者に対して特に配慮して慎重に運転しましょう。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

交通事故の相手が無保険でした。私の怪我や車の損害は賠償してもらえないのですか?

2019年03月08日
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交通事故の相手が無保険でした。私の怪我や車の損害は賠償してもらえないのですか。


いいえ、そのようなことはありません。相手が無保険の場合、相手本人に対して損害賠償請求が可能です。相手が自賠責に入っていたら自賠責からの保障がありますし、自賠責にも加入していない場合「政府保障事業」から支払いを受けられます。


交通事故 : 無保険


◆加害者本人の責任


故意や過失によって交通事故を起こした場合、加害者には「不法行為責任」や「運行供用者責任」が発生します。そこで被害者は加害者に対し、発生した損害について賠償請求できます。


賠償金として請求できるのは、以下のような損害です。



相手が保険に入っている場合と同じように、本人に対しても発生した損害についてすべて支払いを求められます。


相手が支払わない場合、裁判を起こして判決で支払い命令を出してもらえます。




◆自賠責保険


相手が無保険の場合、十分な資力がないことも多く、支払いに応じてくれないケースもあります。そのような場合でも、相手が自賠責保険(共済)に加入していたら自賠責保険・共済から最低限の保障を受けられます。


任意保険は加入が自由なので入っていない人が2〜3割程度いますが、自賠責は強制加入なのでほとんどの人が入っています。


自賠責保険から支払いを受けたい場合には、相手の入っている自賠責保険や共済組合に対し、「被害者請求」という方法で保険金の請求を行います。


すると自賠責保険や共済で調査が行われ、決定された保険金が被害者宛に直接振り込まれます。


ただし自賠責保険は「被害者へ最低限度の保障をするための保険」なので、支払金額は多額ではありません。発生した損害に対して不足する部分については加害者本人に請求する必要があります。




◆政府保障事業


無保険で自動車やバイクを運転するような人は、自賠責保険にも入っていないことがあります。その場合には「政府保障事業」という制度を利用することにより、最低限の保障を受けられます。


政府保障事業とは、相手方が自賠責にも入っていないケースやひき逃げなどで被害者が自賠責制度による保障すら受けられない場合に、代わりに国が「てん補金」というお金を支払ってくれる制度です。


てん補金の金額は、自賠責保険の保険金と同水準となります。


政府保障事業によっても全額の損害についての保障に足りないことが多いので、不足分は加害者に請求する必要があります。



交通事故で加害者が無保険でも損害賠償を諦める必要はありません。お困りでしたら一度弁護士までご相談下さい。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

高次脳機能障害それとも認知症?

2019年03月07日
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高次脳機能障害それとも認知症?


失語症と認知症は鑑別がむずかしく、失語症なのに認知症とみなされることもあります。高次脳機能障害による失語症か認知症か判断に迷ったら専門医による検査を受けましょう。


高次脳機能障害 : 認知症


◆認知症と間違えられやすい病気


交通事故などが原因で脳の機能が正しく働かなくなる高次脳機能障害は、脳が正しく働かなくなるという点では認知症に似ています。


特に失語症は認知症と似た症状が現れることがあります。


高次脳機能障害で失語症を発症しているという診断が下りずに、退院して家で過ごしていたものの、やがて言動があやふやになってきて、認知症になったのかと疑われることがあるのです。


最近は、40代で若年性認知症を発症する人もいるので、壮年期を過ぎた人の認知が衰えてきたら、本当に認知症なのか、それとも、過去の病歴を見直して、頭部打撲を受けたことがないか調べてみるべきです。




◆あれ、それ、誰だっけ・・誰にでもど忘れはあるけれど


失語症の症状の一つに、喚語困難があります。


頭のなかにあるイメージを適切な言葉として言えないのが喚語困難です。


一方、誰でも、ある程度年を取ると、人や物の名前がすぐ出てこなくなり、あれ、それ・・で済ませることよくあります。


失語症で喚語困難の症状が現れて、家族から認知が衰えた、認知症が始まったと思われ、適切な治療を受けずに過ごす人がいるのです。


ど忘れは、ふだんあまり使わない単語が思い出せないのに対し、喚語困難は、日常よく使う言葉も、とっさ出てこなくなります。


とは言うものの、実は高次脳機能障害による失語症か、それとも認知症か、どちらの病気か診断するのは、とても難しいことなのです。


病名を見極めて決定することを鑑別と言いますが、認知症であると鑑別して認知症を緩和する薬を投与し続けていたが、後になって高次脳機能障害に詳しい専門医が診察した結果、認知症ではなく失語症だったということもあります。


失語症は、脳の言語中枢を傷つけたことが原因で発症します。


つまり、言語中枢以外の脳の分野は正常に機能しているのです。


それに対して、認知症は、中核症状と呼ばれる様々な症状のなかの一つが言語機能の衰えです。


その他にも、記憶力や判断力の衰えや失認(五感を働かせて状況を正しく判断できない)などの症状が現れるようになります。




◆失語症か認知症か判断できない場合は?


これまで、頭を打って健康を損ねたのが原因で認知症の進行が速まったと思っていたものの、実は、高次脳機能障害による失語症を発症していたとしたらどう対処すれば良いでしょう?


言語のリハビリテーションの専門家、言語聴覚士は、医療チームと情報を共有しつつ、失語症の患者さんに対するリハビリテーションを行います。


事故に遭った後で言葉が出にくくなったら認知症と言われたという方は、高次脳機能障害による失語症が原因かもしれません。


専門医の診断を受けて、正しい病名を知り、適切な治療とリハビリテーションを受けましょう。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

高次脳機能障害:聴覚過敏と日常生活について

2019年03月06日
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高次脳機能障害:聴覚過敏と日常生活について


高次脳機能障害で聴覚が過敏になると、日常生活に支障がでます。テレビの音を消して字幕で見る、ヘッドホンをするなどの工夫が必要です。


高次脳機能障害 : 聴覚過敏


◆特定の音が我慢できなくなる


交通事故などで頭部を強打して高次脳機能障害を発症すると、特定の音に対して我慢できなくなることがあります。


私たちは無音の環境で生活しているわけではありません。


どんなに静かに過ごしているようでも、生活音は出ますし、ましてや外出すれば街は音にあふれています。


職場では、電話の音や人の話し声のかたわらで仕事をすることになるでしょう。


高次脳機能障害になると、そういった生活音の中で平常心を保つことができなくなることがあるのです。


さらに困ったことには、音というものはとっさによけることができない上、感情がたかぶって周囲の人をどなりつけたりすることもあります。


騒音というほどの大きさのノイズでなくても、特定の音が耐えられないという場合もあります。


たとえば、コピー機の作動する音、古い蛍光灯のジーという音。


子ども嫌いではないのに、子どもの声が聞こえると耐えられないということも


何気ない音や声でも、聴音過敏の人には耐えがたい可能性があるのです。




◆家庭での工夫


家族が高次脳機能障害で聴覚過敏になったら、どんな音を聞くと精神的につらいか教えてもらいましょう。


家事で出す音のうち嫌いなものは、高次脳機能障害の人が家にいる間は使わないように家事のリズムを工夫します。


洗濯機の音が嫌なら、患者さんが外出している間に洗濯を済ませてしまいます。




◆自分でできる工夫


家にいる時生活音が気になるなら、自分の好きな音楽をヘッドホンで聴くなどして過ごしましょう。


テレビは音を消して、字幕で見るようにします。


買い物は、人の少ない静かな時間帯に済ませるようにします。


通勤や外出時には、ノイズキャンセリングのイヤホンまたはヘッドホンを使えば、車の騒音や電車の通過音などを消してくれます。


音楽をかけなくても騒音だけ消してくれるので、聴覚過敏の人に適したツールと言えるでしょう。




◆職場での工夫


耐えがたい音が職場に満ち溢れていたら、安心して仕事ができません。


高次脳機能障害の影響で聴覚が過敏になっていることを告げ、より騒音の少ないエリアに席替えしてもらうことで対処しましょう。


急に大声で話しかけたりしないように周囲の人に頼んでおくことも必要です。


大きな音が出ることがわかっている場合は、あらかじめ教えてもらえるように頼んでおけば、予告なしで音を聞くより気持ちが楽です。


工場や作業場など、どうしても騒音が発生する環境の場合、防音イヤーマフを装着すれば騒音を軽減できます。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故による高次脳機能障害を職場にどう説明する?

2019年03月05日
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交通事故による高次脳機能障害を職場にどう説明する?


交通事故で高次脳機能障害になった人が職場復帰する時は、後遺症にどのように対処して仕事していくか説明すると良いでしょう。


高次脳機能障害 : 後遺症


◆ひと言で説明できない病気


交通事故に遭い、頭を打ったため、病院で精密検査を受けたところ、高次脳機能障害と診断されたとします。


医師から病名を告げられても、どんな病気かぴんと来ないのではないでしょうか?さっそくインターネットで検索しても、多岐多様な症状の羅列に戸惑ってしまいます。


高次脳機能障害は、脳のどの部分をどの程度傷めたかによって現れる症状が異なるので、ひと言で説明できないのです。


患者さん一人ひとりで症状が異なるので、主な症状だけでも取り上げたら何十種類にもなります。




◆自分の症状を説明できるようになろう


回復期になると、患者さんに現れている症状を見極め、退院後の生活を見据えてリハビリテーションを行いますが、いずれ家に戻って、家事をしたり仕事を再開するわけですから、その時に後遺症とどう向き合って暮らしていくかが重要な課題になります。


会社で仕事を再開できるめどがついたら、まず職場の上司と話し合うことになると思います。


高次脳機能障害という病名を事実として告げるにせよ、自分の後遺症について説明することの方がずっとだいじです。


職場の人にとって何十種類もある高次脳機能障害の後遺症全般への理解は必要ありません。


それよりも、仕事を再開しようとしている人の体が事故の前とどう変わり、仕事にどのような影響が出るかを知ることの方が、有意義だからです。


たとえば、高次脳機能障害の後遺症のひとつである記憶障害を発症して、記憶力が低下していたら、そのことを正直に職場で話すと共に、自分なりに対処法を工夫して仕事するつもりであることを伝えましょう。


病院で、作業療法士によるリハビリテーションで、記憶障害を克服して就労するための訓練を行いませんでしたか?


脳の記憶だけに頼るのがたよりなければ、道具を使いましょう。


メモを取る、アラームを使って約束を忘れないようにする、その日のスケジュールを貼って確認しながら行動するなどのタスクをこなしてきたのではないでしょうか?


これらのアイデアは、職場でもそのまま実践できるものばかりです。


高次脳機能障害による後遺症が多少ありますが、仕事を頑張りますと言うより、自分の後遺症の特徴とそれをカバーする手段を説明することで、職場の人たちに安心してもらえるのではないでしょうか?


高次脳機能障害という説明のむずかしい病気について全般的に解説するより、ずっと理解を得やすい病状説明だと思いませんか?


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故の怪我と高次脳機能障害どちらの治療を優先?

2019年03月04日
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交通事故の怪我と高次脳機能障害どちらの治療を優先?


交通事故で頭を打ったら、他の怪我の治療をすると同時に脳の精密検査を受けて高次脳機能障害を発症していないか調べましょう。


高次脳機能障害 : 治療


◆怪我は一カ所とは限らない


交通事故による怪我の特徴は、多発的に起こりうるということです。


車にはねられて道路に激しく叩きつけられたので、頭を強打し、腕と足の骨を骨折、胸も痛むので検査したら肋骨も折れていた・・このように、複数の怪我をすることは交通外傷では良くあることです。


そんな時、怪我をした人は、痛む傷を治すのを最優先したいと思うのが普通です。


骨折した部位を固定し、胸にコルセットをはめて肋骨の治癒を促します。


骨折のような大怪我をしたことに心配がつのり、事故の時に頭を打ったことをさほど深刻に考えないかもしれません。


頭の痛みは消えたし、頭痛やめまいなどの症状はないから頭の打撲は心配す必要はない・・そう思っても不思議ではありません。


その時点では、頭部打撲による高次脳機能障害の可能性など考える余裕がないかもしれません。


その結果、骨折の治療に専念した結果、医師から完治したと言われたら示談を始めましょうという相手の提案に賛同する気持ちになるのではないでしょうか?


治療中は、医療費の実費は払ってもらえるものの、休業補償や慰謝料などの損害賠償については、怪我が治ってから始める示談でその金額を話し合うため、事故によってこうむった損害を早く補償してほしいと思ったら、示談に応じたいという気持ちは当然です。




◆頭部打撲を軽く見てはいけない


上記の例で、骨折が完治して損害賠償について示談を始めたとしましょう。


示談を始めるということは、事故による怪我が完治したから損害額が確定したということです。


いいかえれば、いずれ治る怪我を治療中の場合は、さらに治療費がかかるので示談を始められません。


例外としては、後遺症が残るような怪我をした場合は、治療を続けても完治する見込みがないので示談を始めます。


示談を始めてから、頭部打撲による高次脳機能障害が原因で後遺症が残ったことが明らかになったらどうしますか?


いったん完治を宣言したものの、別な部位に後遺障害が残るような怪我をしていたことを証明するのは大変な労力を要しますし、相手が認めるかどうかという問題もあります。


高次脳機能障害の症状は、見過ごされやすいという特徴があります。


家族が日常生活のなかで言動や動作に異常を感じ、精密検査を受けたところ高次脳機能障害がみつかることもあります。


事故で頭部を打撲した場合は、他の部位の怪我の治療をすると同時に、脳の精密検査を受けましょう。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故による高次脳機能障害:怒りが抑えられない後遺症とは?

2019年03月01日
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交通事故による高次脳機能障害:怒りが抑えられない後遺症とは?


交通事故による高次脳機能障害の後遺症で怒りが抑えられない社会的行動障害を発症したら、どんな時に怒るか考えてそのような環境をできるだけ避けましょう。


高次脳機能障害 : 怒り


◆急に怒り出すことが続いたら疑うべき後遺症


交通事故などによる頭部外傷が原因で高次脳機能障害になった人のうち、少なからぬ人が、事故に遭う前より怒りっぽくなります。


これは、高次脳機能障害の後遺症の一つ、社会的行動障害の症状です。


誰でも、つい怒りたくなるような場面に遭遇することはあるでしょう。


しかし、ほとんどの人はその場で自分の感情を抑え、怒らずに対処しようと努力します。その上で、どうしても我慢できなくなって怒ってしまうということはあるかもしれませんね。


一方、社会的行動障害が原因で怒る人は、我慢せず、突然怒り出します。


これは、感情失禁と呼ばれ、手加減せずに激情をぶつけてくるため、相手をする人はとまどい、悲しい気持ちになります。


友人が去っていく、職場で立場が悪くなる、家族関係が悪化するなど、高次脳機能障害が原因の社会的行動障害は、人間関係に深刻な危機を招きかねません。




◆怒りをコントロールするには?


生まれつきの性格ではなくて後遺障害なのですから、完治はむずかしくても、症状を抑えるように取り組みが始まっています。



▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

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