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交通事故知識ガイド主婦の交通事故の解決Q&A

夫が家族のために家事などを行っています。この場合にも休業損害は認められますか?

弁護士からの回答

解説者の弁護士川崎翔

認められます。

いわゆる主夫の場合でも休業損害は認められる!

主夫とは、「家事を切り盛りする夫」のことをいいます(デジタル大辞泉から引用)が、主婦ではなく主夫でも、他人のために家事労働に従事している場合には、その家事労働が財産的利益を生むものであると評価できます。そのため、主夫が、交通事故によって負った怪我のため家事労働に従事できなくなった場合には、休業損害が認められることとなります。

ちなみに、法律の世界では、主夫・主婦のことを家事従事者(かじじゅうじしゃ)と呼びます。

ちなみに日本において、平成25年時点で、扶養の範囲内でパート等をしている方も含めた主婦・主夫の方は945万人おり、その中で11万人が男性とのことです(「平成25年度厚生年金保険・国民年金事業の概要-厚生労働省」を参照)。

そうすると、だいたい1.1パーセントくらいの方が主夫ということになります。

俳優の西島秀俊さんが出ている洗剤のテレビコマーシャルでも、西島さんが主夫という設定になっていますし、主夫の方も昔に比べれば増えているのかもしれませんね。

専業主夫の場合の休業損害

専業主夫の場合の休業損害を計算するにあたって、基礎収入はどのように算定するのでしょうか。

主婦の場合と同様、主夫として家事労働に従事していても現実収入を得ているわけではないことから、この場合も賃金センサスの平均値を基礎収入として計算します。

主夫は男性ですが、賃金センサスの男性の全年齢平均賃金ではなく、女性の全年齢平均賃金を基準とします。これは、男性か女性かによって家事の内容が変わるわけではなくその家事に対する経済的評価も同様であって然るべきであるというのがその理由とされています。よって、主夫の場合であっても、女性の全年齢平均賃金を基礎収入として休業損害を計算します。

兼業主夫の場合の休業損害

兼業主夫の場合は、兼業主婦と同様、女性の全年齢の賃金センサスの平均賃金と現実収入を比較して、高い方を基礎収入として休業損害を計算します。

この場合も兼業主婦の時と同様、平均賃金に現金収入を加算したものを基礎収入とすべきではないかという問題がありますが、兼業主夫が家庭外で労働に従事している分、家事労働を十分に行えていないとの理由で、加算は認めないとする考え方が多いです。兼業をしていると「家事を十分に行えていない」という考え方には「おいおい何を言っているんだ」と言いたくなってしまいますね。今後議論が進むことを期待しています。

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