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交通事故知識ガイド主婦の交通事故の解決Q&A

専業主婦の死亡逸失利益は、どのように計算されますか?

弁護士からの回答

解説者の弁護士前田徹

基礎収入×(1-生活費控除率)×就労可能期間の年数に対応する中間利息の控除に関するライプニッツ係数の式を用いて計算します。

死亡逸失利益とは?

交通事故において被害者が死亡した場合で、被害者が死亡しなければその後就労可能な期間において得られたであろう収入・利益のことをいいます。

専業主婦の死亡逸失利益の計算方法は?

基礎収入×(1-生活費控除率)×就労可能期間の年数に対応する中間利息の控除に関するライプニッツ係数の式を用いて計算します。

専業主婦であることを理由に特別な計算方法を用いるわけではなく、他の職種とその計算方法において異なるところはありません。

専業主婦の基礎収入とは?

専業主婦の基礎収入は、女性の全年齢平均の賃金センサスの平均賃金を用います。

平成26年ですと、364万1200円が平均賃金になりますので、専業主婦の方は、364万1200円の収入があったと仮定して計算をします。

ただし、被害者の年齢、家族構成、身体状況及び実際に行っていた家事労働の内容などからして、上記平均賃金に相当する家事労働を行えない蓋然性があるなどの特別の事情が存在する場合には、減額される場合があります。たとえば高齢の主婦の場合は、家事労働が自ら生活していくための日常的な活動という側面があることを理由に基礎収入が減額されることがあります。

なお、ひとり暮らしの主婦の場合は、他人のために家事労働に従事しているわけではなく、財産上の収益を上げ得る労働であるとは言えないため、女性の全年齢平均の賃金センサスを基礎収入としない場合が多いです。

生活費控除率とは?

交通事故において被害者が死亡した場合、生きていれば支出していた生活費の支払いを免れるという理由から被害者本人の死亡後の生活費を控除することを生活費控除といいます。そして、収入に対しどれくらいの支出を免れたかについての割合を生活費控除率といいます。

専業主婦の場合の生活費控除率は?

個々の被害者が実際に収入のうち、どれくらいを生活費として支出をしていたのか認定することは困難であることから、裁判等の実務においては、被害者の属性にしたがって、だいたいの生活費控除率が決められている場合が多いです。

一家の支柱ではない女性の場合には、生活費控除率は30パーセントとされています(損害賠償額算定基準上巻参照)。

専業主婦の就労可能年数は?

専業主婦の場合、定年退職等の概念がないことから、いつまで働くことを前提に計算するのかが問題になります。

この点、他の職業の場合、一般的には就労可能年数は67歳とされることが多く、専業主婦の場合もこれと同様に67歳とされている場合が多いです。

なお、死亡時に既に67歳を超えていた場合や、就労可能年数が平均余命÷2の年数を下回っている場合には、平均余命÷2の年数を就労可能年数として計算をします。

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