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交通事故知識ガイド後遺症(後遺障害)

骨盤骨折

解説者の弁護士川崎翔

骨盤骨折とは、骨盤が骨折するという病状です。骨盤骨折は頭部外傷の次に重度の症状となりやすい外傷です。

他の部位の骨折や軟部組織の外傷を伴うことが多いとされています。重大な被害となりやすい大変な被害です。

Q後遺障害の認定基準はどのような基準ですか。
A骨盤骨折の場合には、骨盤骨折のみならず他の症状が併存していることがあるため、その症状に応じて1級から14級までの様々な後遺障害認定の可能性があります。
痛み、下肢の長さの短縮、泌尿器関係の病気、膣からの出血、肛門・直腸損傷による肛門からの出血等があります。
Q立証上のポイントはどのようなポイントですか。
A骨盤骨折の場合、不幸にもお亡くなりになってしまう方がいます。頭部の外傷に次いで外傷の中では死亡となる確率が高いとされています。

骨盤骨折を原因として、関節の可動域の制限(股関節・10級11号、12級7号)が発生する場合があります。関節の可動域の制限については、医師がきちんと計測して後遺障害診断書に記載をするかが何よりも大切です。

一度後遺障害診断書に記載された数値を再度訂正することは非常に難しいことですので注意が必要です。なお、骨盤骨折に限らず全ての可動域制限に言えることですが、単に計測値が基準を満たしているのみでは後遺症の認定はされず、制限を裏付ける画像所見等の証拠が重要となります。

また、骨盤骨に著しい変形を残すものとして12級5号に認定されることがあります。変形障害についても忘れずに後遺障害診断書への記載を依頼することが重要です。

Q保険金額決定のポイントはどのようなポイントですか。
A骨盤骨折を原因とする関節の可動域制限の場合、保険会社が今度に与える影響を10年程度であると主張してくることがあります。
しかしながら、一生可動域制限が残るという前提での交渉・裁判を行うべきですし、実際、当事務所でも多数の案件で一生後遺障害が残るという前提での解決をしています。

可動域制限と変形障害が併存する場合には、併合等級となり等級が繰り上がる場合があります。等級の併合は見落としやすい点ですので注意が必要です。
将来、人工関節を入れるための費用がかかる可能性がありますが、この点を裁判で認めてもらうことは難しいのが現状です。慰謝料と逸失利益の主張に万全を尽くして、その金額を元にして将来的には健康保険を利用して人工関節置換術を行う方法が現実的には骨盤骨折の治療にとって一番よいかと思います。

なお、症状固定前に手術が必要である場合には、保険会社から治療費は出ます。