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交通事故知識ガイド高次脳機能障害Q&A

高次脳機能障害で将来介護費の請求は認められますか。

弁護士からの回答

解説者の弁護士前田徹

1級、2級の事案では通常認められることが多いです。3級以下の事案でも将来介護費が認められることはあります。

将来介護費とは

将来介護費とは、症状固定後に発生する将来の介護費のことです。後遺障害が重度の事案の場合、将来介護費の請求が争点となることがあります。

将来介護費の請求は金額が大きな金額となることが多く、特に若年の被害者の場合には金額が大きくなりますので、将来介護費の請求は大きな争点となることがあります。

後遺障害等級1級又は2級の場合

高次脳機能障害で後遺障害等級1級の場合は「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」に該当します。
また、高次脳機能障害で後遺障害等級2級の場合には、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」に該当します。

このように、1級又は2級に該当する場合には、介護が必要という前提での判断となっていますので、通常将来介護費の請求は認められます。

後遺障害等級3級の場合

後遺障害等級3級以下であったとしても、介護が必要な被害状況であれば、将来介護費の請求が認められることがあります。
(1)日常生活において他者の監視が必要な場合、(2)排尿排便・食事・衣服着脱・入浴といった日常生活上の支障が認められる場合には、介護費用が認められる可能性があります。

介護保険の適用を受けている状況であれば介護保険の状況、具体的な介護の必要性、現在の介護の状況等を医学的な証拠やご家族・ご本人の陳述書などで丁寧に裏付けしていくことが必要です。

後遺障害等級5級以下の場合

後遺障害等級5級以下であったとしても、100%将来介護費用が認められないというわけではありません。しかしながら、事案としては後遺障害等級5級以下の場合に将来介護費用が認められる事案は少ないと言えるでしょう。

後遺障害慰謝料において考慮

仮に、将来介護費が認められなかったとしても、事実として現時点で介護が必要な場合や将来介護が必要となる場合があります。そのような場合には、「将来介護費」という項目では認められなかったとしても、後遺障害慰謝料の増額事由として請求をする方法もあります。

将来介護費を否定した裁判例の中にも、将来介護費の請求は認められないが後遺障害慰謝料を決めるにあたって考慮している裁判例もあります。

将来介護費のまとめ

現時点において介護を必要としている状況であれば、積極的に将来介護費の請求をしていくことが必要です。

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