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交通事故の注目の裁判例

2015/06/22 更新

後遺障害逸失利益の認定

福岡地裁 平成27年2月26日判決

自保ジャーナル1942号

今回は、後遺障害逸失利益の認定方法について判断している裁判例をご紹介します。

今回の裁判例は、被害者が頸椎捻挫及び左外傷性内側半月板断裂等の傷害を負い、左膝痛による歩行困難等から自賠責12級13号の後遺障害を残したという事案で、後遺障害逸失利益を算定する際の労働能力喪失期間、労働能力喪失率が争点の1つとなりました。

被告側は、原告の後遺障害は疼痛によるものであり、日常生活の慣れ等により回復していくと考えられるとして、労働能力喪失期間と、労働能力喪失率を限定すべきであるとの主張をしました。

裁判所は、上記の点について、いずれも限定しないという旨判断しました。

  1. 症状固定後、他覚的に把握できる内側半月板損傷及び内側靭帯損傷による左膝痛が生じ、歩行等に困難を生じ、この後遺障害について12級13号の認定があるから、労働能力喪失率は14%と認める。
  2. 原告の各損傷が治癒することを認めるに足る証拠はなく、かえって医師が症状の改善が望めないとの診断をしていることに照らし、労働能力喪失期間は、原告が就労可能な67歳までの27年間と認める。

逸失利益を計算する際、相手方から「症状の軽快可能性があるから労働能力喪失率及び労働能力喪失期間を限定すべき」との主張をされることがありますが、実際の症状を踏まえてしっかりと反論することが重要です。

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