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交通事故の注目の裁判例

2015/08/31 更新

夫の介護をしていた主婦の休業損害

大阪地裁 平成27年3月3日判決

自保ジャーナル1948号

今回紹介する裁判例は、人工透析を受けていた夫の介護をしていた被害者(77歳主婦)の休業損害等について判断したものです。

本件事故は、被害者がバスに乗車して整理券を取ろうとしていたところ、運転手がクラッチ操作を誤り、バスが揺れて被害者が車外に転落したというものです。被害者は、腰椎圧迫骨折の傷害を負い、80日の入院、32日の通院治療を余儀なくされました。そのため、治療期間中、人工透析を受けていた夫を61日間、施設に預けざるを得ないという状況になってしまいました。

裁判所は「夫が施設に入所していた期間の大半が原告の入院期間中であり、この期間中に夫が原告から介護を受けられる可能性は皆無であったこと、また費用としても約2ヶ月で60万円程度であり、著しく高額であるともいえない」として、夫の施設入所費を損害として認定しました。

その上で、被害者の休業損害が発生している期間について「入院期間80日のうち夫が施設に入所していた61日を控除した19日間、及び実通院日数32日のうち夫が施設に入所していた1日を除く31日間の合計50日間である」と判断して、約31万円の休業損害を認めました。

本件被害者の夫はいわゆる「間接被害者」ということになります。一般的に裁判所は間接被害者の損害を認めにくい傾向にあります。したがって、本件のように直接被害者である妻の入院等、やむを得ない事情がある場合には、個別具体的な事情を立証することが重要です。

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