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交通事故の注目の裁判例

2016/05/03 更新

14級と12級

大阪地裁 平成27年10月6日判決

自保ジャーナル1964号

今回紹介する裁判例は、外傷性頚椎椎間板ヘルニア、外傷性頚部症候群、頚椎捻挫等の傷害を負った被害者が12級13号の後遺症を残したと主張した事案です(自賠責は14級9号を認定。)。

裁判所は、自賠責が認定したとおり後遺症は14級9号であると判断し、被害者の請求を退けました。

いわゆるむち打ち症(傷病名としては、頚椎捻挫、外傷性頚部症候群や腰椎捻挫など)で、12級13号の後遺症が認定される重傷なケースは極めて少ないです。

12級13号が認定されるケースは、①自覚症状、②画像所見、③神経学的所見が一致し、神経症状が他覚的に証明される場合です。

本件では、診断書に「C5/6レベルに脊髄髄内にT2で高信号を認める。脱出ヘルニアによる脊髄損傷と考えられる」との記載があるものの、画像上、明らかな脊髄圧迫の所見がなく、腱反射や病的反射に異常がないという点から、①自覚症状、②画像所見、③神経学的所見が一致しないとされています。

また、本件は被害者が乗っていたのが普通貨物自動車である一方、追突した車両が普通乗用車であり、事故による衝撃が極めて大きいとまでいえないという点も考慮されたのではないかと思います。

12級13号が認定されるケースか否かは、受傷直後の自覚症状がどのように推移したのかや、画像所見、腱反射等の神経学的所見があるのか等の事情を詳細に検討する必要があり、注意が必要です。

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