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交通事故の注目の裁判例

2017/10/10 更新

併合14級と後遺障害逸失利益の労働能力喪失期間

福岡高裁 平成28年11月30日判決

自保ジャーナル1995号

今回は、交通事故により、仙骨部痛等併合14級の後遺障害を残した被害者について、後遺障害逸失利益の労働能力喪失期間として67歳までの18年間を認めた裁判例を取り上げます。

本件では、自動二輪車を運転して停止中だった被害者が、加害者の運転する乗用車に追突されました。

そして、自賠責14級9号仙骨痛、同14級9号頚部痛・左上肢痛の併合14級の後遺障害を残すことになりました。

被害者の方は、48歳の男性で、廃品回収業を営む自営業者で、今回の事故で業務に相当な影響が出ていました。

裁判所は、被害者の方の本件事故後の休業状況及ぶ事業再開後の状況、症状固定後の症状、その後の症状及び治療状況等に照らすと、5年ではなく、症状固定日の49歳から
67歳までの18年間を労働能力喪失期間として認めるのが相当であると判断しました。

通常、示談交渉では、後遺症14級の場合は、逸失利益についての労働脳六喪失期間は長くて5年であると主張されることが多いです。

しかし、このように、受傷した部位や、被害者の方のお仕事の内容、また事故後の休業状況を詳細に主張すれば5年ではなく67歳までの期間が認定されることもあります。

また、症状固定後についても、自費で治療をされた場合はその点や、症状固定後の症状も加味して判断されることも多いため、そのような主張ももれなくする必要があると考えられます。

このように労働能力喪失期間は、被害者の方の状況をよくふまえながら主張していくことが重要です。

(文責:弁護士 小林 義和

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