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逸失利益・高齢者について(裁判基準)


1 赤い本(逸失利益・高齢者)
 就労の蓋然性があれば,賃金センサス第1巻第1表の産業計,企業規模計,学歴計,男女別の年齢別平均の賃金額を基礎とする
  
2 青い本(逸失利益・高齢者)
 高齢であり今後の稼働による収入獲得があまり想定できない場合には逸失利益は否定される。

3 自賠責
 独自の基準有り(省略)

4 解説
(1)高齢者の場合,就労の蓋然性があるかどうかが逸失利益を判断する際のポイントとなります。

(2)家事労働分も含めて,就労の蓋然性について陳述書やその他の証拠を裁判所に提出して逸失利益の存在を主張・立証する必要があります。

5 事例
(1)長男が経営する医院で日常清掃業務に従事していた被害者(男・固定時80歳)の1級1号につき,身分関係等を考慮し,月額20万円の給与の50%を超える部分は贈与であったとして,120万円を基礎に4年分が認められた。

(2)75歳・男性・年金を受給していた外,随時村の仕事などをして収入を得ていた被害者につき,80歳までは賃金センサス(男性・学歴計・年齢別65歳以上)平均賃金を基礎に,その後,85歳までは年金収入を基礎に,生活費控除割合を5割として算定した。

(3)71歳・男性・無職につき,具体的に就労の機会を得られる高度の蓋然性を認めるに足りる証拠がなく,家事の一部を担っていたとしても人が生きるために必要な生活行為であるからこれを稼働収入の得られる労働として評価するのは相当でないとして,逸失利益が否定された。

(4)68歳・男性・無職につき,以前は建設業を営んでいたが,事故時は年金で生活しており,断続的ではあっても継続的に就労を続けていたとか,就職活動を行っていた又は行おうとしていたことを認めるに足りる証拠はないとして逸失利益が否定された。

 

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