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交通事故知識ガイド各損害の損害賠償基準の詳細解説

中間利息控除

中間利息控除の損害賠償基準

損害賠償の基準

(赤い本と青い本は賠償基準をまとめた本です。自賠責保険は加入義務のある保険です。)

赤い本の損害賠償基準

  • 令和2年(2020年)4月1日以降に発生する交通事故の損害賠償請求について、中間利息控除に用いる利率は年5%ではなく年3%とする。
  • 計算方法として、ホフマン式とライプニッツ式がある。
  • 東京地方裁判所はライプニッツ式を採用している。
  • 平成12年1月1日以降に口頭弁論を終結した事件については、大阪地方裁判所及び名古屋地方裁判所もライプニッツ式を採用している。

青い本の損害賠償基準

  • 現在では全国的にライプニッツ式が採用されるようになっている。

自賠責保険の損害賠償基準

  • ライプニッツ係数で算出する。

中間利息控除Q&A

Qライプニッツ係数とは何ですか?
A将来にもらうはずの金銭を今もらった場合、今の価値はいくらになるかという係数です。
【解説】
例えば、1年後にもらうはずの100万円を今もらった場合、今の価値は97万900円となります。
計算式 100万円×年3%で1年分のライプニッツ係数0.9709=97万900円
Q中間利息控除とはどういう意味ですか?
A将来にもらうはずの金銭を今もらうため、金額が少なくなるという意味です。
解説
例えば、1年後にもらうはずの100万円の価値は、現時点では97万900円です。(今の97万900円は1年後に100万円になるという意味です。)
そして、交通事故の賠償の場合、1年後ではなく現時点で金銭を受領します。
そのため、将来もらうはずの100万円ではなく、現時点の価値に修正した97万900円が実際の損害賠償額です。
このように、時間が経過することに伴う利息を加味して再計算するルールを中間利息控除と言います。
Q中間利息控除がいまいちよくわかりません。わかりやすく説明して下さい。
A 「今の1万円」と「30年後にもらう1万円」はどちらの価値が高いか考えてみるとわかりやすいです。

【解説】

  • 「今の1万円」と「30年後にもらう1万円」では、「今の1万円」の価値が高いと感じると思います。
  • 同様に、「今の1万円」と「30年前にもらった1万円」では「30年前にもらった1万円」の価値が高いと感じると思います。30年間1万円を銀行などに預けておけば、普通は1万円以上の価値になります。
  • このように、中間利息控除は、お金には利息が付くという原則を前提にしたルールです。
Qホフマン式とライプニッツ式の違いは何ですか?
Aホフマン式は単利計算、ライプニッツ式は複利計算です。

【解説】

  • 単利計算は「利息に利息は付けない」計算です。
  • 複利計算は「利息に利息を付ける」計算です。
Q令和2年(2020年)4月1日を基準として利率が5%から3%に変わった理由は何ですか?
A令和2年4月1日より民法が改正されたためです。

【理由】

  • 民法改正により遅延損害金の利率が年5%から年3%に変更になっています。
Q中間利息控除されることに納得できません。どうすればよいですか?
A逸失利益・将来介護費などは定期金賠償を求める方法があります。

【解説】

  • 通常、損害賠償は現時点で一括払いにて金銭を受領します。
  • 他方、逸失利益や将来介護費等については、毎月定額を支払うという判決もあります。毎月や毎年定額を支払う方法を定期金賠償と言います。
  • 定期金賠償部分について中間利息控除はされません。
Q中間利息の起算点はいつからですか?
A症状固定時となります。
解説 
例えば、事故時30歳、症状固定時31歳とします。
子の場合、31歳から就労可能年数の67歳までの46年を前提に中間利息控除をします。

過去の具体的な事例

最高裁判所令和2年7月9日判決

【結論】

  • 月額44万円の逸失利益について定期金賠償が認められた

【理由】

  • 脳挫傷びまん性軸索損傷で高次脳機能障害の12歳(後遺障害等級3級3号)
  • 損害の公平な分担
  • 賃金センサス男子学歴計全年齢平均を元にして月額44万円の逸失利益が相当

まとめ

  • 令和2年(2020年)4月1日以降に発生した事故の場合、年3%のライプニッツ式で計算します。
  • 令和2年(2020年)3月31日以前に発生した事故の場合、年5%のライプニッツ式で計算します。

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