逸失利益・家事従事者について(裁判基準)
1 赤い本(逸失利益・家事従事者)
賃金センサス第1巻第1表の産業計,企業規模計,学歴計,女性労働者の全年齢平均の賃金額を基礎とする。有職の主婦の場合には,実収入が上記平均賃金以上のときは実収入により,平均賃金より下回るときは平均賃金により算定する。家事労働分の加算は認めないのが一般的である。
2 青い本(逸失利益・家事従事者)
女性労働者の平均賃金(賃金センサス第1巻第1表の産業計,企業規模計,学歴計の全年齢平均賃金又は年齢別平均賃金)を用いる。
3 自賠責
独自の基準有り(省略)
4 解説
(1)家事従事者とは,年齢・性別を問わず,家族のために主婦的労務に従事する人を言います。
(2)通常の場合には全年齢平均賃金額を基礎収入額とすることが多いです。高齢者の場合には,年齢別平均賃金が採用される傾向にあります。相当な高齢者の場合には,身体状況や家族との生活状況を考慮して,賃金センサスの金額の何割かに減額した額を基礎収入とする例もあります。
(3)男性の家事従事者もいますが,その場合でも基礎収入額は女性の賃金センサスの値を参照することが多いです。
(4)一律の基準ではなくケースバイケースの判断に裁判ではなりますので,証言や陳述書によって,従前の勤務状況,家事の状況が事故によってどのように変化したかを立証する必要があります。
5 事例
(1)53歳,男性,家事従事者の逸失利益につき,賃金センサス(女性・学歴計・年齢別50歳から54歳)の平均賃金が認められた。
(2)家事従事者(女性・事故時72歳)の左不全麻痺・高次脳機能障害等(1級3号)につき,賃金センサス女性学歴計全年齢平均の80%である279万8560円を基礎とした金額が認められた。
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