高次脳機能障害についてはどのような慰謝料が認められるでしょうか。
1 高次脳機能障害であったとしても通常の後遺障害と慰謝料の基準は原則として同様です。すなわち,入通院の期間に応じて支払われる傷害慰謝料と,認定された後遺障害によって支払われる後遺障害慰謝料です。
2 後遺障害慰謝料について
高次脳機能障害において後遺障害等級何級に認定されるか否かによって,高次脳機能障害の慰謝料は変わってきます。以下は裁判基準での標準的な慰謝料額です。
(1)神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,常に介護を要するもの(別表第1・第1級第1号) 慰謝料2800万円
(2)神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,随時介護を要するもの(別表第1・第2級第1号) 慰謝料2370万円
(3)神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,終身労務に服することができないもの(第3級第3号) 慰謝料1990万円
(4)神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,特に経緯な労務以外の労務に服することができないもの(第5級第2号) 慰謝料1400万円
(5)神経系統の機能又は精神に障害を残し,軽易な労務以外の労務に服することができないもの(第7級第4号) 慰謝料1000万円
(6)神経系統の機能又は精神に障害を残し,服することができる労務が相当な程度に制限されるもの(第9級第10号) 慰謝料690万円
(7)局部に頑固な神経症状を残すもの(第12級第14号) 慰謝料290万円
(8)局部に神経症状を残すもの(第14級第9号) 慰謝料110万円
ここでは,高次脳機能障害に関連する慰謝料について解説しました。高次脳機能障害の場合,どの等級に認定されるかどうかによって,慰謝料額の平均が110万円~2800万円と異なってきます。
高次脳機能障害に関連する慰謝料についてのお問い合わせの際は弁護士等の法律の専門家にご依頼下さい。
なお,高次脳機能障害の認定にとって大切なのは神経学的所見の検査です。MRI,MRアンギオ,スペクト検査,ペット検査,MRIテンソールイメージ,神経心理学的検査などが必要です。また,症状によっては,耳鼻咽喉科,眼科,整形外科,神経内科の検査が必要となるときもあります。検査が不足していると,本来受けられるはずの認定がなされずに,慰謝料の額も少なくなってしまいますので,きちんとした検査を認定申請前に受けることをお勧めします。
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