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交通事故知識ガイド賠償額にかかわる「赤い本」と「青い本」

慰謝料・後遺症・増額事由について

赤い本(慰謝料・後遺症・増額事由)

加害者に故意もしくは重過失(無免許・ひき逃げ・酒酔い・著しいスピード違反・ことさらに赤信号無視)または著しく不誠実な態度がある場合には慰謝料が増額されることがある。

青い本(慰謝料・後遺症・増額事由)

最近の傾向としては、事故態様が悪質であったり(飲酒運転・赤信号無視等)、事故後の行動が極めて悪質(轢き逃げ、証拠隠滅、被害者に対する不当な責任転嫁など)と評価できる場合には、基準額を上回る慰謝料が認定される傾向にある。
妊娠中の女性が受傷し、胎児に影響が出た場合には、胎児の死亡慰謝料を認めることはできないが、胎児の死産等に伴い慰謝料を増額することになる。

自賠責

特別の規定なし

解説

(1)慰謝料の増額の項目としては、将来への不安(てんかん発作のおそれ、再手術や他の疾病に感染する可能性等)、女性が流産や中絶を余儀なくされた場合、受胎能力に影響を受けた場合、学生の場合の学業への影響、趣味や生活上の享楽を受けられなくなったこと、職業選択の制約や転職・転業を余儀なくされたこと、昇進がおくれたこと等もあります。増額事由は個別の判断です。

(2)謝罪なし、不合理な責任否定等の場合にも慰謝料が増額される可能性があります。このような場合、慰謝料増額事由を主張しておく必要があります。

(3)慰謝料については、細かな事実をきちんと裁判で主張・立証していくことにより適正・妥当な慰謝料を増額した判決やを得ることが可能となります。

(4)慰謝料については、裁判の場合、裁判官の裁量で増額がされることもあります。慰謝料は数十万~数百万の範囲で増額されることがよくありますので、細かい交通費や物損等の損害額にこだわるよりは、人身分の慰謝料の増額に力を注いだ方がよいことも多いです。特に、後遺症認定がされているケースでは、慰謝料額が高額となるために、一層慰謝料の増額事由の主張・立証に力を注いだ方がよいこともあります。

事例

(1)アルバイト(男・17歳)について、脇見・飲酒運転・一次停止違反・ひき逃げ等の事情から、本人分2,300万円、父母各300万円、姉二人分各100万円、合計3,100万円の慰謝料が認められた。通常よりも増額されています。

(2)小学生(男・7歳)の死亡事故につき、本人分2,500万円、自責の念に苛まれ、悲しみのためカウンセリングを受ける必要があるまでに憔悴した母200万円、合計2,700万円の慰謝料が認められた。通常よりも増額されています。

(3)女性・23歳につき、事故に伴う治療により妊娠中絶を余儀なくされたことから、慰謝料として通常より増額して150万円が認められた。(通院日数3日・通院期間1ヶ月)

(4)19歳・男性・大学生の死亡につき、加害運転者が幹線道路に進入する際に赤信号を無視し、かつ、被害者が赤信号侵入した旨操作当局に対して積極的に虚偽の供述をしたことなどから通常より増額して合計3,000万円(本人2,500万円・両親各250万円)の慰謝料が認められた。

ここでは、慰謝料の増額事由について解説しました。慰謝料の増額事由の詳細は、弁護士等の法律の専門家にご相談下さい。