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交通事故知識ガイド賠償額にかかわる「赤い本」と「青い本」

慰謝料・傷害について

赤い本(慰謝料・傷害)

(1)傷害慰謝料については、定められた表を使用する。(表は省略)
(2)通院が長期間にわたり、かつ不規則である場合には、実日数の3.5倍程度を慰謝料算定のための通院期間の目安とすることがある。
(3)被害者が幼児を持つ母親であったり、仕事上の都合など被害者側の事情により特に入院期間を短縮したと認められる場合には、上記の金額を増額することがある。なお、入院待機中の期間及びギプス固定中等安静を要する自宅療養期間は入院期間と見ることがある。
(4)傷害の部位・程度によっては、通常の基準より20%から30%慰謝料の金額を増額することがある
(5)生死が危ぶまれる状態が継続したとき、麻酔なしでの手術等極度の苦痛を伴ったとき、手術を繰り返したときなどは、入通院期間の長短にかかわらず別途増額を考慮する。
(6)むちうち症で他覚症状がない場合には別表Ⅰ(省略)ではなく、別表Ⅱ(省略)を使用する。この場合、慰謝料算定のための通院期間は、その期間を限度として実治療日数の3倍程度を目安とします。

青い本(慰謝料・傷害)

(1)通院慰謝料表(省略)を基準として、上限額と下限額を算出し、その範囲内において妥当な金額を決定する。
(2)症状が特に重い場合には、上限の2割増程度の金額まで加算を考慮する。

自賠責

(1)慰謝料は1日につき4,200円とする。
(2)慰謝料の対象となる日数は、被害者の傷害の態様・実治療日数その他を勘案して、治療期間の範囲内とする。
(3)妊婦が胎児を死産または流産した場合には上記の外に慰謝料を認める。

解説

(1)入院日数・通院日数の長さによって傷害慰謝料の額は一般には決められます。

(2)自賠責基準・任意保険基準・裁判基準で傷害慰謝料についてはかなりの違いがあります。安易な示談はせずに、傷害慰謝料の額をきちんと確認すべきです。

(3)加害者に故意もしくは重過失(無免許・ひき逃げ・酒酔い・著しいスピード違反・赤信号無視等)または著しく不誠実な態度がある場合には、傷害慰謝料の増額が別途認められることがあります。

(4)傷害慰謝料については、別表Ⅰ(通常の傷害の場合)と別表Ⅱ(頚椎捻挫等の場合)の2種類があります。しかし、頚椎捻挫という傷害の場合であったとしても、他覚的所見があること等を理由としてあきらめずに赤い本の別表Ⅰの傷害慰謝料を主張することをお勧めします。裁判所でも、頚椎捻挫の傷害慰謝料=別表Ⅱの傷害慰謝料という判断はしませんので、最初から別表Ⅱを使用した訴訟提起はあまりお勧めしません。

事例

(1)24歳・男・大学3年生に入通院・後遺障害慰謝料の外、留年による慰謝料50万円が認められた。

(2)症状固定時49歳・女・主婦が左大腿骨開放骨折・左前腕開放骨折・外傷性くも膜下出血・顔面挫創・左大腿挫創の傷害を負った場合に、被害者の負った傷害は極めて重く、合計すると3年以上にもわたる入院生活を余儀なくされ、さらには結果として配偶者と離婚せざるをえなくなったという事情を考慮して、入通院慰謝料600万円が認められた。

ここでは、傷害の慰謝料について解説しました。傷害の慰謝料の詳細は弁護士等の法律の専門家にご相談下さい。