STEP7. 示談交渉・訴訟
保険会社との交渉は、通常の交渉、紛争処理センター、裁判等の方法があります。
示談金額の妥当性を検証したい場合、弁護士に相談しましょう。
(弁護士費用特約がある場合)弁護士に依頼しましょう。
―――― 目次 ――――
保険会社との交渉の種類
保険会社との交渉には次の方法があります。
・通常の交渉
交通事故の被害者または弁護士が保険会社と交渉する方法です。
保険会社から示談案が届き、増額要請を被害者がするという場合が多いです。
・紛争処理センター
公益財団法人交通事故紛争処理センターに申立の上で交渉する方法です。
あっせん(話し合い)を試み、最終的には裁定という強制に近い決定が行われます。
・裁判
裁判所に訴訟提起の上で交渉する方法です。
裁判所では裁判官を交えた話し合いが行われることが多いです。話し合いが決裂した場合、判決という強制的な決定が行われます。
通常の交渉のメリット・デメリット
通常の交渉のメリット
- 早期解決が可能です。
- 手続きが簡単です。
- 証拠が不十分でもある程度の水準での解決が可能です。
通常の交渉のデメリット
- 保険会社の対応が遅い場合など、話し合いが進まないことがあります。
- 合意できない場合には永遠に解決ができません
- 弁護士が代理しないと金額が低くなりがちです。
紛争処理センターのメリット・デメリット
紛争処理センターのメリット
- 交渉に比べて高額の解決水準となることが多いです。
- 裁判に比べて手続きが簡単です。
- 最終的には裁定(決定)により、保険会社と合意をしないでも解決可能です。
紛争処理センターのデメリット
- 交渉と比べて手続きが複雑です。
- 裁判と比べて低額の解決水準となってしまうことがあります。
- 保険会社が裁判を希望して手続きが進まないことがあります。
裁判のメリット・デメリット
裁判のメリット
- 証拠がある場合、交渉と比べて高額な解決が可能です。
- 個別の事実関係を一番反映した解決が可能です。
- 最終的には裁判所の判決により、合意をしないでも強制的な解決が可能です。
裁判のデメリット
- 手続きが複雑です。
- 時間が1年から2年かかることが多いです。
- 証拠が不十分の場合、金額が低くなることがあります。
弁護士費用特約がある場合には弁護士に依頼
- 示談交渉の段階の場合、金額の妥当性を確認するため、交通事故に詳しい弁護士に無料相談をした方がよいでしょう。
- (弁護士費用特約付の保険に加入している場合)弁護士に依頼した方がよいでしょう。
示談交渉・訴訟Q&A
Q 通常の交渉・紛争処理センター・裁判の3つの方法のうち、どの方法をすればよいですか。
- 一般的には、まずは通常の交渉を試みるのがよいでしょう。
- (交渉が難しいとき)ある程度早期の解決を希望する場合や証拠が不十分な場合は紛争処理センター申立を検討します。
- (交渉が難しいとき)時間と手間をかけても保険金の増額を希望する場合、かつ、証拠が十分な場合は裁判提起を検討します。
- どの方法が一番適切かの判断は難しいです。交通事故に詳しい弁護士への無料相談をお勧めします。
Q 保険会社側から裁判を起こされました。どうすればよいですか。
- 裁判所から届いた書類をまずは確認してください。
- 裁判所から届いた書類には裁判日程の記載があります。裁判に出席せず、何も裁判所に書類を提出しない場合、保険会社側の主張通りの判決がなされることがありますので注意しましょう。
- 裁判の書類・手続きは内容が複雑です。交通事故に詳しい弁護士に無料相談しましょう。
Q 保険会社側の主張に絶対に納得できません。どうすればよいですか。
- 話し合いが決裂した場合、最終的に強制的な判断をするのが裁判所です。
- 交通事故被害者側、保険会社側のどちらが裁判を起こして、最終的に裁判所が判決して決着となります。
示談交渉・訴訟のまとめ
- 保険会社との交渉には、通常の交渉、紛争処理センター、裁判等の方法があります。
- 示談金額の妥当性を検証したい場合、弁護士に相談しましょう。
- (弁護士費用特約がある場合)弁護士に依頼しましょう。