事例001急性くも膜下血腫・右大腿骨骨幹部骨折
学生が高次脳機能障害と右足の短縮障害で併合8級の認定を受け約4,952万円を獲得した事例
最終更新日:2024年07月31日
文責:弁護士 大澤 一郎
保険会社提示額 : 3,092万円
- 解決額
- 4,952万円
- 増額倍率 :1.6倍
- 病名・被害
-
- 高次脳機能障害
- 怪我の場所
-
- 頭部
- 足・股・膝
- 後遺障害等級
-
- 6~8級
- 9級
- 13級
事故発生!バイク対自動車の事故
平成18年某月、オートバイで直進していた山田隆さん(仮名・我孫子市在住・20代・学生・男性)は、交差点手前で青信号を確認してオートバイで直進していたところ、右折してきた自動車とぶつかるという被害にあいました。
相談から解決まで
事故により、急性くも膜下血腫、右大腿骨骨幹部骨折等の障害を負いました。
事故後比較的早い時点で、ご家族がご相談にこられたために当事務所で代理をしました。事故当時は意識不明の状態が続き、リハビリ期間も長期となりましたがリハビリの努力もあり、かなりの改善をすることができました。
平成21年の年末になり、高次脳機能障害を原因として「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」(後遺障害等級9級10号)、「一下肢を1センチメートル以上短縮したもの」(後遺障害等級第13級第8号)が認定されました 。
結果として、後遺障害等級併合8級となりました。
その後、保険会社から当初提示された保険金額は3,091万7,211円でしたが、度重なる保険会社との交渉の結果、最終的には裁判を起こさずに、4,952万3,036円で合意することができました。(平成22年3月解決)
当事務所が関わった結果
当事務所が事故後比較的早い時点から関わることにより、高次脳機能障害も含めて、実態に合致した後遺障害認定を受けることができました 。
また、最終的な解決額は4,952万3,036円と1.6倍に増額しました。
実際の増額の金額は以下の通りです。
提示金額 | 解決金額 | |
---|---|---|
治療費 | 1,758,690円 | 1,758,690円 |
入院雑費 | 150,000円 | 150,000円 |
その他治療関係費・交通費 | 1,914,171円 | 1,914,171円 |
休業損害 | 5,746,992円 | 5,746,992円 |
入院・通院慰謝料 | 2,251,200円 | 2,814,000円 |
後遺障害逸失利益 | 52,980,011円 | 52,980,011円 |
後遺障害慰謝料 | 6,640,000円 | 8,300,000円 |
インソール・中敷き代 | 0円 | 3,534,016円 |
過失相殺 | 32,148,479円 | 19,299,470円 |
既払額 | 8,375,374円 | 8,375,374円 |
合 計 額 | 30,917,211円 | 49,523,036円 |
解決のポイントは以下の点です。
1 事故後早い時点からの代理
事故後比較的早い時点から弁護士が代理することにより、高次脳機能障害の認定をスムーズに受けることができました。
また、休業損害など、必要な保険金を早期に受領することができました。
2過失相殺についての主張
当初保険会社は様々な理由を付けて、45%の過失相殺を主張してきました。青信号の交差点での右折と直進の事故としては過大な過失相殺であると考えられました。
当事務所が保険会社と交渉した結果、最終的に事故様態その他諸般の事情を考慮し、25%の過失相殺で合意をしました。
3歩行器具や中敷き代等の取得
その他治療関係費等として1,914,171円,足が短縮したことにより歩行を楽にするための靴の中敷き代3,534,016円の合計5,448,187円の保険金の請求を保険会社に認めさせました。
資料の準備及び立証を丁寧にすることにより、裁判でも認められるような準備をきちんとすることが重要です。
依頼者様の感想
こんなに多額の保険金がもらえるとは思いませんでした。当初は学校の先生になるという夢をあきらめていましたが、もう一度学校の先生になるという夢を達成したいと思っています。
今回得た保険金は今後の治療などに大切に使います。
※プライバシー保護のため、地名については実際にお住まいの場所の近隣ですが実際とは異なる場所を記載してあることがあります。
文責:弁護士 大澤 一郎
本事例へのよくある質問
- インソール・中敷き代とは何ですか?
- 左右の足の長さが変わってしまったため、歩く際に靴に道具を入れるようになりました。そのような道具の一生分の補償です。