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交通事故知識ガイド各損害の損害賠償基準の詳細解説

将来の雑費

将来の雑費の損害賠償基準

損害賠償の基準

(赤い本と青い本は賠償基準をまとめた本です。自賠責保険は加入義務のある保険です。)

赤い本の損害賠償基準

  • 個別の事情により定める。

青い本の損害賠償基準

  • 被害者の具体的状況により認められる金額まちまちである。

自賠責保険の損害賠償基準

  • 特段の明確な基準はありません。

将来の雑費Q&A

Q将来の雑費とは何ですか?
A主として症状固定後に発生する雑費のことを言います。

【解説】

  • 重度の後遺障害が残った場合の紙おむつ等の衛生用品などです。
Q将来の雑費はどのような場合に認められますか?
A重度の後遺障害が残った場合などに認められることがあります。

【解説】

  • 後遺障害が認定されない事案の場合は認められないでしょう。
  • 後遺障害が認定されていても重度ではない事案の場合、原則として認められないでしょう。
  • 重度の後遺障害の場合、健常人の日常生活にて必要な費用ではないと認められるものであれば、将来にわたって支出する蓋然性がある場合、認められることがあります。
  • 重度の後遺障害であっても、健常人の日常生活にて必要な費用の場合には認められません。
Q将来の雑費には1日1500円などの基準はありますか?
Aありません。現実の支出額を前提として、個別の案件ごとに金額が認定されます。

【解説】

  • 入院雑費(症状固定前の入院)の場合、1日1500円の雑費が基準額となります。
  • 入院雑費1日1500円を参考にして将来の雑費(症状固定後の雑費)を認定する事案もあります。
Q将来の雑費は全額が認められるのですか?
A全額ではなく一定程度に制限されることが多いでしょう。

【解説】

  • 将来の雑費には、通常の生活の中でも使われる費用もあります。
  • そのため、支払った雑費全額が認められるのではなく、支払った雑費のうちの一部が認められる事案が多いでしょう。

過去の具体的な事例

神戸地方裁判所平成29年3月30日判決

【結論】

  • 月額4万円が平均余命46年間で合計858万円認められた

【理由】

  • 遷延性意識障害の35歳(後遺障害等級1級)
  • おむつ、胃ろう、注入栄養液、たん吸引カテーテル、手袋、清掃用の知りふきなどが必要

大阪地方裁判所平成22年5月12日判決

【結論】

  • 毎年14万円の費用を平均余命の44年間で253万円認められた

【理由】

  • 胸腹部臓器の機能障害の40歳(後遺障害等級7級)
  • 人工肛門のケア用品として、パウチ、清浄材、不織布テープ、皮膚保護剤、剥離剤、ガーゼ、装具などが必要

東京地方裁判所平成21年1月26日判決

【結論】

  • おむつ代として1日平均8枚、1枚175円として平均余命27年間、合計748万円が認められた

【理由】

  • 脳挫傷器質性人格障害の53歳(後遺障害等級5級)
  • 重度の尿失禁
  • 尿臭ひどく窓を開けると近所から苦情

大阪地方裁判所平成28年8月29日判決

【結論】

  • 月額4万7869円として、将来雑費911万8953円が認められた

【理由】

  • 四肢麻痺の48歳(後遺障害等級1級)
  • マスクや紙おむつ購入などの必要あり
  • 症状固定前は基準に基づき日額1500円
  • 症状固定後は実額に基づき月額4万7869円

岐阜地方裁判所令和2年12月23日判決

【結論】

  • 日額700円として平均余命まで合計421万537円が認められた

【理由】

  • 遷延性意識障害及び四肢体幹運動障害の31歳(後遺障害等級1級)
  • 口腔ケア用ブラシ、紙おむつ、安心パッド、薬用ミルクローションなどの必要あり

まとめ

  • 重度の後遺障害の場合、将来の雑費が認められることがあります。
  • 金額は個々の事案により個別に支出されている金額を元に判断されます。

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