腕と足の骨折後の痛みと傷跡(11級)の20代男性の会社員について、裁判をしたところ1057万円から2901万円に増えた事例
最終更新日:2023年05月16日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎

- 病名・被害
- 両手骨折・両足骨折・皮膚の瘢痕化
- けがの場所
- 手・肩・肘足・股・膝
- 最終獲得金額
- 2901万円
- 後遺障害等級
- 11級12級14級
- 事例の特徴
- 傷跡
事故の状況
佐藤さん(仮名)は車を運転していました。すると、飲酒運転のセンターラインオーバーの車が突っ込んできます。佐藤さんの車と飲酒運転の車は衝突しました。
ご相談内容
佐藤さんは足や腕の骨折などをします。そして、佐藤さんの後遺障害は次のとおり11級となりました。
- 右の股関節の痛みについて「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)
- 左の膝関節の痛みについて「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)
- 左の肘関節の痛みについて「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)
- すべてをあわせて併合11級
11級になったあとのことを弁護士に相談
11級になったあと、佐藤さんはどのように進めればよいかわかりませんでした。そこで、佐藤さんは弁護士に相談します。
佐藤さんは弁護士から次のようなアドバイスを受けました。
- 重症なので弁護士が入ると損害額が増える確率が高い。
- 弁護士費用特約はなくても、弁護士に依頼した方がメリットが大きい。
佐藤さんは今後どうすればよいかわからなかったので、弁護士に頼むことにしました。
弁護士の対応と結果
異議申し立てにより等級が一部変更
弁護士は、後遺障害の異議申し立てからスタートしました。すべての後遺障害が適切に認定されていなかったからです。
異議申し立ての結果、左の肘関節の痛みについては「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)から「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)に変更となりました。
また、はじめは認定されていなかった左膝の傷跡が「下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの」(14級5号)となりました。
最終的な等級は併合11級です。
保険会社の提示額は1057万7400円
保険会社がはじめに提示した金額は1057万7400円でした。しかし、この金額は明らかに少ないものでした。
裁判により2901万8470円を獲得
佐藤さんは弁護士と相談のうえ、裁判を起こします。数年かかったものの、最後は裁判の判決により、2901万8470円を獲得できました。
提示金額 | 解決金額 | |
---|---|---|
治療費 | 599万3,750円 | 591万9,910円 |
交通費・雑費 | 38万9,590円 | 53万9,050円 |
慰謝料 | 212万7,400円 | 215万円 |
休業損害 | 214万7,750円 | 233万4,450円 |
後遺障害逸失利益 | 810万 | 1371万4,239円 |
後遺障害慰謝料 | 135万 | 420万円 |
弁護士費用 | 0円 | 194万2,947円 |
遅延損害金 | 0円 | 774万8,964円 |
既払い額 | 953万1,090円 | 953万1,090円 |
最終支払額 | 1057万7,400円 | 2,901万8,470円 |
注 裁判期日は複数回開かれます。
注 証人尋問とは当事者が裁判所で話す手続です。行われる場合と行われない場合があります。
解決のポイント
1. 裁判による全体的な増額
裁判をしたことにより、交通費や入通院慰謝料、休業損害、逸失利益、後遺障害慰謝料など、様々な項目の金額が増えます。適切な損害額を獲得できました。
2. 遅延損害金で774万8964円を獲得
当時の遅延損害金の利率は年5%でした。事故から解決まで7年ほどかかったため、774万8964円の遅延損害金を獲得できました。
3. 弁護士費用相当額で194万2947円を獲得
裁判の判決のときは、弁護士費用相当額として損害額の10%程度が認められることが多いです。今回の裁判でも194万2947円を獲得できました。
ご依頼者様の感想
ありがとうございました。
(千葉県松戸市・20代・男性・会社員)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q交渉での解決のときは、弁護士費用相当額や遅延損害金は認められますか?
-
普通は認められません。裁判のときだけです。
- Q紛争処理センターでの解決のときは、弁護士費用相当額や遅延損害金は認められますか?
-
普通は認められません。裁判のときだけです。
- Q裁判を起こした後に裁判所で和解したときは、弁護士費用相当額や遅延損害金は認められますか?
-
一部が認められることがあります。具体的には、判決のときの弁護士費用相当額や遅延損害金の50%程度のことが多いです。ただし、個別の事案によります。

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎