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よつばの特長よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」

26 治療費打ち切りを打診されても(弁護士 粟津 正博)

治療の終了は、事故による怪我が、事故のなかった状態まで回復した(治った)か、これ以上回復する(治る)見込みがないと判断されるか、いずれかの状態に至った場合に認められます。

事故のなかった状態まで回復した(治った)か、あるいはこれ以上回復する(治る)見込みがないかどうかは、医学的、専門的な判断になります。したがって、これを治療の終了を判断するのは主治医の専決的な判断になります。

事故による、傷害の程度は様々であり、若くて治癒力の高い方などは、すぐに治ったとの判断が得られる場合があります。
一方で、状況が一進一退を繰り返し、中々良くならない、継続して通院が必要な被害者の方もいらっしゃいます。
そのような中で、病院に通院する際の治療費を、交通事故の場合、加害者側の保険会社が、病院に直接支払うという方法(よく一括対応などと言います)をとることが多いです。

加害者の保険会社の側で、この一括対応を一方的に打ち切ることがあります。
ある日突然、「顧問医(あるいは顧問弁護士)の意見を参照した結果、治療は終了すべきとの意見であり、今月末をもって治療費の支払は終了させていただく」などともっともらしく告げられるのですが、このような際は冷静に対応していただきたいと思います。

前述のように、治療の終了を決めるのは、主治医だけです。当然ながら、相手方の保険会社の担当者ではありません。
事故が起こって数か月は、事故による怪我が治っている大事な時期です。一括対応の打切りを理由に、治療を終了してしまい、症状が悪化してしまった、治るべきものが治らなかった、後遺障害を検討すべきケースであるのに必要な期間医学的な経過を辿ることができなかった、このようなことがあってはならないことだと考えます。
治療を終了して再開するということは何度も出来ることではありませんから、治療の終了は慎重に検討するべきです。

残念ながら、実際に通院する必要性があると主治医と話しているのに、保険会社が治療の終了を迫ってくる、示談の話をするように要請してくる、というご相談を受けることが非常に多いです。
このような場合、私は、資料(特に診断書等の医学的な資料)を収集して主治医の意見を参照し、必要であれば一括対応の延期を交渉したり、自費(健康保険)で通院すること等を一緒に検討します。

交通事故に遭うことはそう何度もあることではありません、様々な関係者から色々なことを言われ、お怪我の大変な中で判断を迫られます。
治療の終了についても、加害者側の保険会社にもっともらしいことを言われると、ついそうかと考えてしまいがちですが、適正な事故後の処理を行うために、治療の終了時期については慎重に判断していただくことを強くお勧めします。

(文責:弁護士 粟津 正博

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