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よつばの特長よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」

27 慰謝料増額(弁護士 粟津 正博)

ある日突然、何の落ち度もないのに、交通事故によって危険な思いをし、平穏な生活を奪われたら当然簡単に許せるものではありません。
さらに、加害者が飲酒運転をしていた、事故後の救護を怠った(ひき逃げ)、不利な証拠を隠した、謝罪をしない、虚偽を述べて責任回避に終始するといった態様である場合には、被害者の方にとっては全く納得のいくものではないと思います。

このような場合、事故によって、被害者の方に加わる心理的な損害はさらに増加するものと考えられますので、慰謝料の増額という形で、しっかりと清算をすべきです。

以前、飲酒運転により、歩道通行中の被害者の方を車両が巻き込んだ事案がありました。加害者は事故を明確に認識しながら、救護を怠り、現場から逃走しました。(後に警察に自ら出頭して自首しました。)
警察の捜査により、加害者は相当程度酩酊していたことがわかり、刑事事件としても立件されました。蛇行運転を繰り返しており、被害者の方としても、重大な怪我を負いましたが、さらに命の危険もある、重大な事件でした。
加害者は、保険会社任せにしており、直接的な謝罪もなく、被害者の方としては精神的なショックを受けられていました。
いうまでもなく、飲酒運転、ひき逃げ行為は、明確な法律違反・違法行為です。

私は、このような違法行為による、被害者の方の精神的な負担の増加が問題であると考えました。
そこで、刑事事件の記録を取得し、事故時の加害者の認識、捜査機関に語っている内容、反省の状況などを確認しました。そして、加害者の認識や悪質性、被害者の方の気持ちを相手に伝えた上で、慰謝料を相当程度増額してもらうという形で、和解をしました。

裁判例などを参照しても、信号無視、速度超過、飲酒運転をしていた、事故後の救護を怠った(ひき逃げ)などの違法行為がある場合、不利な証拠を隠した、謝罪をしない、虚偽を述べて責任回避に終始するといった悪質な態様である場合には、慰謝料の増額が認められているケースが散見されます。

また、飲酒運転について、運転者以外の者であっても、運転者が飲酒により正常な運転をできない状態に陥った経緯において、深く関与していた者などに対する、損害の賠償の請求が認められることもありますので、検討するべきです。

車両を運転する人は、本来高度の注意義務をもって運転をしなければなりませんし、注意不足により事故を起こすこと自体本来咎められるべきことです。
しかしこれが、飲酒をしていたり、責任を否定したりといった故意による落ち度が認められる場合には、さらに悪質であるといえますし、被害者の方に与える精神的なダメージも大きくなります。
このような場合、安易に違法行為を許すべきではありませんし、適正な賠償によって、被害回復がなされるべきであると考えています。

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