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よつばの特長よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」

28 主婦としての休業損害(弁護士 粟津 正博)

主婦交通事故に遭われた際、怪我等により仕事ができなくなることがあります。
会社員などの給与所得者であれば、会社に休業損害証明書を作成してもらい、事故前の給与水準から一日当たりの日額を算定し、休業日数分を支給することで、休業による損害の算定がなされることが多いです。

一方で、主婦の方であっても、怪我により、家事が出来なくなる事態は容易に想定されますので、当然休業に伴う損害が観念できます。
特に主婦は肉体労働ですので、怪我による支障が直接主婦としての業務に差し支えることがあります。
そこでこのような場合、どのように主婦としての休業損害(主婦休損などといいます)を考えればよいかというご質問を受けることがあります。

まず、主婦の方は、会社などからお給料をもらっているわけではありませんから、その労働をどのように評価すればいいかという問題があります。
これについては、主婦の方の年収を、賃金の統計に基づく全国の女性(全ての学歴、年齢)の平均年収をもって、評価することが裁判や損害賠償の交渉等における一般的な取扱いになっています。

これは、その時々の社会情勢により毎年変動しますが、350万円から360万円前後で推移することが多いです。
なお、男性の方の主婦であっても、休業損害は認められますが、同じ全国の女性の平均年収が参照されることが多いです。

次に、会社員のように何日休んだということを会社が証明してくれるわけではありませんので、どれだけ事故によって家事に支障をきたしたのかを検討する必要があります。
これは、事故前まで行っていた家事と、怪我による症状によって、ケースごとに違うことが想定されますので、工夫して資料を集める必要があります。

通常、事故直後は症状が重く、徐々に軽快し、治る、あるいは後遺障害が残るという判断に至りますので、事故直後(家事として)できなかったこと、段々できるようになっていったこと、未だにできないことを、段階に応じて細かくお伺いします。
後遺障害が残った場合は、労災の基準で、労働能力喪失率(これだけ労働が出来なくなったという割合)が規定されていますので、治療中にどれだけ労働・家事が出来なかったかを検討する上でも参考になります。

先にも述べましたが、家事は肉体労働ですので、怪我による支障をうけることがとても多いです。
例えば頸椎捻挫により、利き手の右手が痺れる、握力が低下するといった症状が出た場合、買い物の回数が増えたり、洗濯物を干す作業が困難になったり、料理が難しくなったり、皿を落としてしまったり、様々な場面で支障が出ることがあります。
一方で、会社員と異なり家の中での主婦としての苦労は中々見えにくい部分がありますので、困難な状況を極力具体的に、相手方や裁判所に伝えられるよう工夫をするようにしています。

(文責:弁護士 粟津 正博

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