メニュー
よつばの特長よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」

65 将来介護費について(弁護士 小林 義和)

介護こんにちは、小林です。

今回は、主に重傷の事故の際によく争いとなる将来介護費について考えていきたいと思います。

将来介護費とは、症状固定後に重篤な後遺障害が残存してしまい、近親者や職業人による介護や見守りが必要となった場合に、その費用相当額が損害として認められるものです。

将来介護費は、日弁連交通事故相談センター東京支部が出している民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準という本(いわゆる赤本)によると、医師の指示または症状の程度により必要があれば、被害者本人の損害として認められるとされています。

そして、赤本によると職業介護人の場合はその実費が全額、近親者の付添人については1日につき8,000円が損害として認定されるとされています。
ただし、具体的看護の状況により増減することがあるともされています。

そのため、その方の症状に応じて、将来の各時期においてどのような介護が必要になるのかを具体的に考えていく必要があります。

例えば、裁判例では、脳機能の障害である遷延性意識障害(後遺障害等級1級3号)の高校生(男・17歳)の方について、現時点では、自動車事故対策機構の療養施設に入所中であるが確実に継続される保証がないとし、母が働くことができるとされている67歳になるまでについては、母が主体父が補助的に24時間介護を行い、職業介護1日3時間の介護も必要であることから、近親者に1万円、職業介護人に6,000円の合計日額1万6,000円、以降平均余命までは職業介護人が2名交代制により日額1万8,000円の合計約1億1,678万円を将来介護費として認めた判例もあります。

このように、特に若い被害者の方の場合は、ご本人の将来の不安はもちろんのこと、それを支える家族においても身体的な負担のみならず金銭的な負担や心配が長期間にわたることが多いです。

将来介護費については、金額も大きくなることから、主治医の意見やひ被害者の具体的な症状・おかれている環境、周りの近親者の状況等にてらして、どの程度の介護が必要なのか、その介護を近親者がどれくらいできるのか、職業介護人がどのくらい必要となるのかといった、細かい主張が必要となることがあります。

また、ご本人のみならず周りの方の負担は、相当長期間続くこととなり、ご親族の今後の生活にも多大な影響が生じるケースが多いです。

その負担について、適切な金銭的補償を受け、職業介護人と介護を分担することで近親者の負担を少しでも軽減することは、近親者にとっても非常に重要なことといえます。

私たちも、重傷の方の件を多く取り扱いさせていただいていますが、いつもそのような点を意識しながら取り組んでいます。

(文責:弁護士 小林 義和

よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」一覧へ戻る