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よつばの特長よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」

78 死亡事故における慰謝料(弁護士 小林 義和)

こんにちは、小林です。

今回は、死亡事故における慰謝料について考えていきたいと思います。

慰謝料は、交通事故にあった被害者の精神的苦痛を金銭的に評価して賠償すべき損害とされるものです。
死亡事故の場合は、人が死亡してしまうという事故の重大性から、被害者のみならず、近親者の精神的苦痛も相当に大きなことが想定されます。

そのため、近親者(民法711条記載の被害者の父母、配偶者及び子とそれに準ずる者)の精神的苦痛についても、被害者の慰謝料とは別途認められることとなっています。

そして、日弁連交通事故相談センター東京支部が出している民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準という本(いわゆる赤本)では、以下のように一定の基準が規定されています。
被害者の方が、一家の支柱であれば2,800万円、母親・配偶者の場合は2,500万円、その他(独身の男女、子供、幼児等)の場合は2,000~2,500万円とされています。

また、死亡慰謝料の配分については、遺族間の内部の事情を斟酌して決めるとされています。

そのため、支払われた慰謝料総額について、近親者でどのように配分するかも、法定相続分のみならず固有の慰謝料の有無等もふまえて、遺族間で決める必要があります。

また、赤本の基準はあくまで一つの基準であり、実際には具体的事情にあわせて判断されます。
例えば、裁判例では、娘が9歳のときに離婚し、その娘が17歳になるまで扶養してきた母親(兼業主婦、49歳)について、本人分2,600万円、娘400万円と、基準よりも高い金額を認めた判例があります。

また、母親で兼業主婦である32歳の方について、加害者が公判廷で謝罪したいと述べ裁判所から言われたにもかかわらず、結局謝罪をしなかった件で、本人分2,400万、夫200万、両親各150万の合計2,900万円という基準より高い金額を認めた裁判例もあります。

さらに、独身の31歳会社員の男性について、一人息子でいずれは父親の経営する会社を承継する立場にあったことなどをふまえ、本人分2,200万円、父母各300万の合計2,800万円という基準よりも高い金額を認めた裁判例もあります。

このように、赤本の基準の数字をベースにしながらも、その方の個別の事情をよくお伺いさせて頂き、通常よりも精神的苦痛が大きいといえる事情がある場合は、具体的に主張していくことを心がけています。
死亡された事故の場合は、特に遺族の方の悲しみは深いものでありますので、お気持ちをなるべく反映できるように心がけながら取り組みをさせて頂いております。

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