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交通事故知識ガイド主婦の交通事故の解決Q&A

専業主婦ですが、休業損害はどのように計算されますか?

弁護士からの回答

解説者の弁護士川崎翔

交通事故が発生した年の賃金センサスの女性の学歴計・全年齢平均賃金÷365日×休業期間で計算します。

賃金センサスとは?

毎年、厚生労働省が実施している「賃金構造基本統計調査」の結果をまとめたものを賃金センサス(略して「賃セ」)といいます。これにより、年齢別・学歴別・性別・職業別等の各属性ごとの賃金の平均的な値を知ることができます。交通事故の損害計算においてこの賃金センサスは広く用いられ、休業損害や逸失利益の計算をする時に度々登場します。具体的には、自営業者等で収入の変動が大きい人や主婦、学生、若年者などの休業損害や逸失利益の損害計算に用います。

主婦の場合、賃金センサスのどの値を使うのか?

事故が発生した年の賃金センサスの女子の学歴計・全年齢平均賃金を用いる場合が多いです。
ただし、被害者が高齢の主婦であった場合には、全年齢の賃金センサスの値よりも、被害者の属する年齢の賃金センサスの値の方が低いため、この場合には、年齢別の賃金センサスの値が用いられることもあります。
なお、主夫の場合であっても、家事労働の対価が男女で異なるわけではないため、女子の全学歴・全年齢平均の賃金センサスを用いることが一般的です。
なお、平成26年の賃金センサスによると、女子の全学歴全年齢平均の賃金センサスは、364万1200円となっており、1日当たりの休業損害額は、364万1,200円÷365日=9,976円(小数点以下切り上げの額)になります。

休業期間はどのくらいになるか?

事故日から症状固定までの日数を基準とします。
ただし、事故日から症状固定までの期間が比較的長期に及ぶ場合、その間100パーセント全く家事労働が出来なかったという事態はまれです。
そのため、裁判例においては、
①事故から1カ月間は家事労働が100パーセントできなかった、3カ月までは70パーセントできなかった、6カ月までは50パーセントできなかった、というように、家事労働ができなかった程度をパーセンテージによる数値化をして、実際に家事労働に制限を受けた範囲で請求するという逓減方式や、
②実通院日数分は100パーセント家事労働が出来なかったという前提で、
交通事故が発生した年の賃金センサスの女性の学歴計・全年齢平均賃金÷365日×実通院日数分
の休業損害を認める例が多いように思われます。

自賠責の場合

自賠責保険の基準では、主婦の場合、1日あたり5,700円という額で算定されます。

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