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交通事故知識ガイド下肢及び足指

ショパール関節脱臼骨折・リスフラン関節脱臼骨折・リスフラン靱帯損傷

ショパール関節脱臼骨折の解説

ショパール関節

ショパール関節とは、上記の赤線で示した部位にあり、横足根関節とも呼ばれています。
ショパール関節は相当強い外力が加わらないと、脱臼までは至りません。
交通事故では、自転車、バイク、高所からの転落など大きな力が加わると発生することがあります。頻度は比較的少ないようです。

足が強く挟まれて内側に捻挫したときに、つま先が足の裏の方向を向く内返しの力が加えられると、ショパール関節が脱臼骨折することがあります。

骨折や脱臼部の転位(ずれ)が小さいときは保存療法が、徒手整復が難しかったり、骨片転位が認められたりしたときは、観血的整復が行われます。立方骨や踵骨の圧迫骨折を伴っているときや舟状骨粉砕骨折があるときは、骨移植が行われることもあります。

ショパール関節脱臼骨折の後遺障害のポイント

1)転位が小さく、亜脱臼レベルで保存療法が行われたものは、足関節に機能障害が残ることは通常ありません。

ただし、運動痛が残ることがあります。運動痛とは関節を動かすときに発生する痛みです。
このとき、整復後の骨癒合状況を3D化CT画像で、靱帯部分の損傷はMRIで立証することになります。
器質的損傷が画像で確認されれば、「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)、「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)の後遺障害が認定される可能性があります。

2)足関節に「1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」(12級7号)以上の機能障害が残ることがあります。

開放性脱臼骨折で転位が大きいときや、踵骨骨折を合併しているときは観血的整復が行われることが多いですが、その場合、足関節に「1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」(12級7号)以上の機能障害(つまり健側の4分の1以上の可動域制限)が残ることがあります。

リスフラン関節脱臼骨折

リスフラン関節脱臼骨折

リスフラン関節は、足根中足関節とも呼ばれる、足の甲の中央付近にある関節で、第1・2・3楔状骨及び立方骨と、中足骨の間の関節です。

リスフラン関節の断面を見ると、横アーチが形成されています。

リスフラン関節脱臼骨折は、リスフラン関節への直達外力(直接骨に力が加わること)だけでなく、介達外力(異なる部位に加わった外力)でも起こります。リスフラン関節脱臼骨折に至る介達外力は、足首底屈状態(いわゆる足首を伸ばした状態)で中足骨部に大きな力がかかるというものです。
たとえば、ジャンプして着地したときに足関節が底屈していて、足趾から着地したような力の加わり方です。

交通事故では、歩行者がタイヤに踏みつけられたときや、自転車・バイクを運転中の衝突で、転倒時に、足が石などを強く踏み抜いたときなどに発生します。歩行者がハイヒールで歩行中、自動車との接触で中足骨に強い力が加わり、リスフラン関節が脱臼骨折することもあります。

リスフラン関節の脱臼骨折のほとんどの場合は、第2中足骨基部の骨折を伴います。
多くの場合は、麻酔を打って徒手整復をします。徒手整復が不可能であったり、骨片が邪魔をしてきちんと整復できなかったりするときは、観血的に整復を行います。
予後の経過については、伸筋や屈筋の癒着を防止するために、足趾の運動を意識的に行う必要があります。リスフラン関節だけでは、機能障害としての後遺障害には至らないことが多いです。

リスフラン関節脱臼骨折の後遺障害のポイント

リスフラン関節の脱臼骨折においては、一般的には、機能障害としての後遺障害を残すことは少ないです。
ただし、痛みが残存するとき、3D-CT画像で骨癒合状況を、MRI画像で靭帯損傷立証することにより、「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)または「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)が認定される可能性もあります。

リスフラン靱帯損傷の解説

リスフラン関節部分

リスフラン関節部分においては、靱帯が、それぞれの骨を結んでいます。
そのうち、赤色で示したものは、リスフラン靭帯と呼ばれています。
水色で示した靭帯は、隣り合う骨を結んでいますが、リスフラン靭帯だけは斜めに走行し、第2中足骨と第1楔状骨を結んでいます。
リスフラン関節

リスフラン関節はアーチ状の構造をしており、この構造は、足部に体重がかかったときに、衝撃を和らげる役割を果たしています。

リスフラン靭帯の損傷

リスフラン靭帯が損傷すると、つなぎ留めていた骨同士の連結が無くなり、矢印の様に骨の間の隙間が開くようになります。(中足骨-楔状骨間離開)

つまり、靭帯が切れたことにより、骨と骨とをつなぎ留めることができなくなるため、アーチ状の構造が崩れてしまい、体重をかけたときに痛みを生じるのです。

リスフラン関節脱臼骨折を起こすような介達外力が加わったとき、つまり爪先立ちの状態で足先から外力がかかるというのが原因であることが多いです。
中足骨や楔状骨の骨折を併発することがあります。

ギブスで固定

離開した部分を寄せてギブスで固定するという保存療法が中心となります。
症状の程度にもよりますが、患部に体重がかからないように1か月ほどギプスで固定し、ギプス固定が解除された後は、足底板(中敷)を使いながら歩行練習を行って、徐々に体重をかけるようにしながら筋力や柔軟性を回復させます。

リスフラン靱帯損傷の後遺障害のポイント

リスフラン靱帯損傷は足首の捻挫と症状が似ています。そのため、受傷当初に見過ごされてしまうことがありますので注意が必要です。
受傷直後に、リスフラン靱帯損傷と診断されていることが理想です。足の甲付近に痛みを感じるようであれば、リスフラン関節の損傷を疑ってみても良いでしょう。
傷病名の診断がなくても、足の甲部分に激痛や歩行時の痛みなどの自覚症状があり、それらがカルテに記載されていれば、その後に傷病名が確定しても、交通事故との因果関係がないとされるおそれは少なくなります。
そして、一般的には、機能障害としての後遺障害を残すことは少ないです。
しかし、痛みが残存するとき、3D-CT画像で骨癒合状況を、MRI画像で靭帯損傷立証することにより、「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)または「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)が認定される可能性もあります。

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