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交通事故知識ガイド高次脳機能障害Q&A

成年後見人に関してかかった費用は損害として認められますか。

弁護士からの回答

解説者の弁護士前田徹

高次脳機能障害で成年後見人が必要となった場合、一定の範囲で損害として認められます。

高次脳機能障害と成年後見制度

高次脳機能障害の場合、失語・失行・失認、記憶障害、注意障害、病識欠如、社会的行動障害などの症状があります。具体的な症状次第ですが、成年後見申立が必要な場合もあります。他方、成年後見申立には各種費用が発生しますので、発生した費用を相手に請求する方法があります。

成年後見開始審判の手続きに必要な費用

後見開始の審判手続きをする際には、裁判所への申立手数料、登記手数料、郵便切手や戸籍謄本等を取得する費用などが発生します。これらの費用は交通事故と相当因果関係がある費用として認められることが多いでしょう。

鑑定費用

成年後見の手続きの際には5万~10万円程度の医師の鑑定費用が発生します。鑑定費用は、交通事故と相当因果関係がある費用として認められることが多いでしょう。

成年後見申立のための弁護士費用

弁護士費用は必ず発生するものではなく、交通事故と相当因果関係がある費用としては認められないことが多いでしょう。

後見人報酬

後見人報酬額は交通事故と相当因果関係がある費用として認められることが多いでしょう。既に報酬決定がなされており支払済の場合には、実際に支払われた金額全額が交通事故と相当因果関係がある費用として認められることが多いでしょう。他方、いまだ報酬決定がなされていない場合には、それまでの報酬額をベースとして算定をすることとなるでしょう。なお、成年後見人の報酬は月額2万円前後であることが多いです。

後見監督人報酬

後見監督人報酬相当額は、交通事故と相当因果関係のある費用として認められることが多いでしょう。

後見人に弁護士が選任され、弁護士が訴訟追行を行った場合

後見人弁護士が訴訟追行を行った場合、付加報酬が付与される可能性があります。そのような場合には、付加報酬分が交通事故と相当因果関係のある費用として認められることが多いでしょう。

後見人に弁護士が選任され、弁護士が別の弁護士に訴訟を依頼した場合

弁護士に依頼した分の弁護士費用(判決認容額の10%程度)が交通事故と相当因果関係のある費用として認められることが多いでしょう。

その他

  • 将来の費用の場合には中間利息の控除という問題が発生する可能性があります。
  • 個別具体的な運用は各家庭裁判所によっても異なることがあります。
  • 成年後見関係の費用については請求を失念してしまうともらうことができなくなってしまいます。請求を失念することがないように注意しましょう。

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