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交通事故知識ガイド交通事故と治療Q&A

整骨院への通院は認めないと保険会社から言われてしまいましたが、どうすればよいですか。

Q9:整骨院への通院は認めないと保険会社から言われてしまいましたが、どうすればよいですか。
A医者の指示があるか等を確認しましょう。

整骨院治療について

整骨院交通事故に遭われた場合、まずはほとんどの方が整形外科等の病院に行って診断を受けているものと思います。そして、中には整形外科と整骨院を併用して通院することを希望される方もいらっしゃいます。

整骨院では、柔道整復師という国家資格を有する先生が施術を行っています。交通事故治療の中では、補完医療として位置づけられていますが、交通事故に詳しい整骨院では、むち打ちに特化した治療がなされたりするなどの特徴があり、交通事故患者の方の中には治療の効果を強く実感される方もいます。

経験上、相手方保険会社が、整骨院での治療を直ちに反対するかというとそうではなく、認めるケースも多いと思われます。整骨院に通院する場合であっても一般的には、病院と整骨院の通院を併用するケースが多いと思います。

しかしながら、現在の実務では、東洋医学に基づく整骨院の治療は、画像診断や投薬が行われないことから、病院における治療とは区別されている部分があり、相手方任意保険会社や裁判所が交通事故の治療として認めないと判断することも場合によってはあります。

整骨院への通院を認めないと言われた場合

まずは、その理由を相手方保険会社に確認しましょう。なかには、通院を希望した整骨院と保険会社との関係がうまくいっておらず、当該整骨院への通院のみ否定されている場合もあるかもしれません。また、複数の整骨院治療を認めないという趣旨かもしれません。

保険会社が認めない以上、自費での通院を検討するしかありませんが、これには経済的な負担も少なくありませんので、保険会社とうまく折り合いをつけることも検討する必要があります。

主治医の指示・同意をもらいましょう

整骨院治療を認めないという主張は裁判でも争われるケースがあります。
このような場合に、重要な判断要素としては、①医者の指示があったか、②施術の必要性、有効性、相当性が認められるか、という点を中心に検討している裁判例が多いです。

そこで、もし主治医から、整骨院へ通院することの指示ないし同意がある場合には、このことを保険会社に伝えて、整骨院への通院を認めてもらいましょう。簡単な診断書でも良いので、保険会社に提出することで保険会社を説得できる場合もあります。主治医の先生が整骨院への通院を指示・同意している場合には、相手保険会社から整骨院への通院を否定されにくくなります。

また、整骨院に通院することの必要性(病院でリハビリができない、自宅から近い等)、施術が有効であること(症状の改善)等を保険会社に伝えましょう。

自費治療を検討しましょう

それでも、保険会社が認めないということであれば、自費で通うかどうかを検討することになります。この場合、示談交渉の段階で、施術費を、相手方保険会社に請求することは可能ですが、相手方保険会社は支払わないことが多いです。

その場合には、裁判の中で施術費を請求することになりますが、裁判になった場合にかかる請求が認められるかという点に関しては、先の①医者の指示があったか、②施術の必要性、有効性、相当性が認められるか、という点中心に検討して判断されることになります。

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