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よつばの特長よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」

60 「臭いが分からなくなった!?」~頭部外傷と嗅覚障害~(弁護士 前田 徹)

嗅覚障害の発生原因

嗅覚障害交通事故により、嗅覚だけに障害が出ることはあまりありません。

しかし、交通事故による頭部外傷が原因で、高次脳機能障害になってしまうような場合には、臭いが分からなくなってしまうという症状も併せて発生することは、珍しいことではありません。
頭部外傷が原因で、脳神経にダメージを受けることで嗅覚障害が発生すると言われています。

後遺障害の認定

自賠責保険の認定においては、嗅覚障害はそれ自体で後遺障害等級の認定の対象になります。具体的には、嗅覚の“脱出”は12級相当、嗅覚の“減退”は14級相当と認定されます。

嗅覚の“脱出”と“減退”は、T&Tオルファクトメータによる基準嗅力検査の数値により、区分されます。具体的には、同検査によって、5.6以上の数値が出れば“脱出”で、2.6以上5.5以下の数値で“減退”となります。

なお、T&Tオルファクトメータによる検査以外に、アリナミン静脈注射(「アリナミンF」を除く)による検査もありますが、同検査は嗅覚の“脱出”は判断できますが、“減退”は判断できず再検査となる可能性があるので、最初からT&Tオルファクトメータの検査をすることをお勧めします。

嗅覚障害の検査の注意点

T&Tオルファクトメータの検査は、すべての耳鼻科でできる訳ではありません。T&Tオルファクトメータの検査ができる病院は限られているので、その病院を探す必要があります。

また、嗅覚障害が発生している場合、併せて味覚障害が発生していることがあります。味覚検査は、濾紙ディスク法で行いますが、この検査もできる病院が限られています。

T&Tオルファクトメータの検査及び濾紙ディスク法の両方の検査を行う必要がある場合には、交通事故、とりわけ高次脳機能障害に詳しい弁護士に相談し、どの病院で両方の検査が可能か、を教えてもらうのがよいと思います。

高次脳機能障害と嗅覚障害

高次脳機能障害が発生するような大きな交通事故の場合、脳神経外科では、嗅覚障害が見過ごされることがあります。
たしかに、事故直後は、「一命を取り留めることができるか」や「日常生活を送れるようになるか」に焦点が当てられるので、仕方のない面もあるかもしれません。

しかし、後遺障害認定の場面では、嗅覚脱失による12級相当が認定されると、併合の効果で高次脳機能障害の等級が1級上がることになり、賠償の面で大きな金額の差が出て来ます。
高次脳機能障害の場合においても、嗅覚や味覚に異常を感じた場合には、医師に症状を伝え、高次脳機能障害に詳しい弁護士に相談し、適切な検査を実施することをお勧めします。

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