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交通事故知識ガイド神経系統の機能又は精神の障害

外傷性頸部症候群における神経症状と交通事故

外傷性頸部症候群

外傷性頸部症候群においては、神経症状が生ずることがあります。ここでいう神経症状とは、左右いずれかの頸部、肩、上肢から手指にかけての痺れのことを指します。
それほど深刻なものでなくても、14級9号に該当すると判断されることは多いです。

そこで、被害者としては、重さ感、だるさ感、軽い痛み、しびれ感、筋力低下はないかというところまで確認して、それらがあればその症状を診察時に訴え、カルテや診断書に記載してもらうことが必要です。外傷性頸部症候群においては、C5/6、C6/7の神経根に注目すべきです。
なぜなら、脊髄から枝分かれをしたC5/6、C6/7の左右2本の神経根は、左右の上肢の筋肉の大部分に影響を及ぼしているからです。

たとえば、C5/6の右側の神経根が圧迫されると、右手の親指と人差し指に痺れが生じることが多く、C6/7の右側の神経根が圧迫されると、右手の中指に痺れが出てくることが多いです。神経根を確認するためには、MRI画像を撮影することが必要です。XPやCTは骨を見るためのものでして、神経根の状態を確認することはできないのです。

なお、MRI画像について付け加えますと、1.5テスラのMRI画像撮影機器を置いている病院がほとんどですが、それですと、神経根の圧迫が生じているかどうかを確認することは、実は容易ではありません。できれば、3.0テスラのMRI画像を撮影することができる機器を設置している病院で撮影を受けたいところです。

神経根、脊髄

受傷後に撮影したMRIで、C5/6/7の神経根の通り道が狭まっていることとか、明確に圧迫を受けていることが確認できたときは、自覚症状である指の痺れが、画像所見で裏付けられたことになります。
指の痺れがあるときには、できるだけ早期にMRIの撮影を受けられ、その時点での画像所見を確保しておくことが重要です。

ところで、画像所見の有無は、自覚症状の裏付けにとっては重要ですが、医師が治療するに当たっては、実はそれほど重要なことではありません。医師は治療することが仕事ですので、裏付けや証明には協力してくれない方もいらっしゃいます。したがいまして、MRI画像の撮影を受けるためには、被害者の方から撮影をしてくださいと言わなければなりません。