交通事故で相手保険会社から連絡がない場合の対処法
最終更新日:2026年03月17日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
弁護士 粟津 正博
- Q交通事故で相手保険会社から連絡がない場合の対応はどうすればよいですか?
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相手保険会社から連絡がない場合は、待つのではなく、被害者側から積極的に動くことが重要です。
自分の保険会社に連絡する、相手の保険会社に直接問い合わせる、加害者本人に確認するといった行動を早めに取りましょう。対応に困った場合は、弁護士への相談も有効な手段です。
この記事では、交通事故で相手の保険会社から連絡がない場合に考えられる理由と、具体的な対処法について詳しく解説します。

目次

相手保険会社からの連絡がくる時期
交通事故が起きると、加害者はまず自分が加入している任意保険会社に事故を報告します。保険会社はその報告を受けてから、被害者への連絡など各種対応をスタートさせます。
加害者がすみやかに報告すれば、通常、事故から数日以内に保険会社の担当者から電話が入ります。
多くの場合、被害者が病院へ行く前の段階で連絡があり、この最初のやり取りで治療費の支払い方法(一括対応)などが説明されるのが一般的です。
相手保険会社から連絡がこない理由
相手の保険会社から連絡がない場合、次のような理由が考えられます。
加害者が任意保険に入っていない
そもそも加害者が任意保険に加入していない可能性があります。この場合、保険会社からの連絡は当然ありません。
加害者が任意保険に加入しているかを把握するには、加害者本人に直接確認する必要があります。
なお、自動車の運転時に加入が義務付けられている「自賠責保険」については、警察が発行する「交通事故証明書」の「自賠責保険関係」欄で加入の有無と保険会社名を確認できます。
加害者が保険会社に事故報告をしていない
加害者は事故を起こした場合、通常は自身が加入する保険会社に事故の発生を連絡します。その際には、事故の日時や場所、状況、損害の程度などを報告します。
加害者が任意保険会社への報告を怠っている、あるいは忘れている場合、保険会社は事故の発生自体を把握できず、被害者に連絡することができません。
保険会社の営業日・営業時間外である
事故が夜間や休日(土日祝日)に発生した場合、保険会社の営業時間外であるため、担当者からの連絡は翌営業日以降になります。
事故発生から1〜2日程度であれば、この可能性も考えられるでしょう。
保険会社内部で手続きに時間を要している
保険会社内部の手続きに時間がかかっているため連絡がこないケースもあります。担当者の割り振りや事故内容の初期調査、契約内容の確認などに時間を要することがあります。
特に重大な事故で保険適用の判断が難しい場合などには、社内での検討に時間がかかり、連絡が遅れることがあります。
被害者側の連絡先が誤っている
加害者が保険会社に事故報告をする際に、被害者の電話番号などの連絡先を間違えて伝えてしまっている可能性も考えられます。
そうなると、保険会社がいくら連絡を試みても被害者には届かないという状況が生じます。
加害者が賠償責任がないと主張している
加害者が「自分に過失(責任)はない」と考えている場合、保険を使う必要がないと判断し、保険会社に事故報告をしないことがあります。
また、報告はしたものの、加害者が自身の無過失を主張しているため、保険会社が積極的に対応を進めず、様々な連絡が遅れている可能性も考えられるでしょう。
連絡が郵送で行われる予定である
通常、最初の連絡は電話で来ることが多いですが、何らかの事情で電話がつながらない場合などに、書面での連絡を準備している可能性もあります。
郵送には数日かかるため、連絡が遅れることになります。
連絡がこない場合の対処法
相手の保険会社からの連絡を待っていても状況が進展しない場合は、被害者側から積極的に行動を起こすことが重要です。
自分の保険会社に連絡する
ご自身が加入している自動車保険の会社にも、事故に遭ったことを連絡しましょう。被害者であっても、事故があったことを自身の保険会社に報告しておく必要があります。
また、ご自身の保険に「人身傷害補償保険」や「搭乗者傷害保険」といった特約が付いている場合があります。これらの保険を使えば、相手方との交渉結果を待たずに、ご自身の保険会社から治療費や保険金を受け取ることが可能です。
特に、治療費の支払いが不安な場合は、ご自身の保険会社に連絡し、利用できる保険がないか確認してみましょう。
相手保険会社の担当者に連絡する
加害者から相手の保険会社名と証券番号を聞き出せている場合は、被害者からその保険会社に直接連絡してみましょう。
事故の受付窓口に電話し、契約者(加害者)の名前と事故の日時・場所を伝えれば、担当部署につながります。担当者が決まっていれば、今後の対応について確認できます。
加害者へ直接連絡して確認する
相手の保険会社がわからない場合や、保険会社に連絡しても「報告が上がっていない」と言われた場合は、加害者本人に直接連絡して状況を確認する必要があります。
確認すべき事項は次の通りです。
- 任意保険に加入しているか
- 加入している場合は保険会社名と証券番号
- 保険会社に事故の報告をしたか、まだであればいつ報告するのか
よくあるご質問
ここでは、交通事故後の保険会社とのやり取りに関してよくいただくご質問にお答えします。
保険会社担当者の対応がひどいです。どうすればよいですか?
ようやく相手保険会社と連絡が取れても、「被害者にも過失がある」と一方的に主張されたり、まだ痛みがあるのに治療費の支払いを打ち切ると言われたりするなど、担当者の対応に強い憤りや不安を感じる被害者の方は少なくありません。
残念ながら、保険会社の担当者の中には高圧的な態度や不誠実な対応をする人もいます。その場合、被害者個人で交渉するのは精神的に大きな負担となります。
担当者の対応や説明に納得がいかない場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士が代理人として交渉することで、対等な立場で話し合いを進められる可能性が高まります。
保険会社と連絡が取れるまでは病院に行かないほうがよいですか?
病院へ行ったほうがよいです。交通事故に遭った場合、何よりも優先すべきはご自身の体の治療です。保険会社からの連絡を待つ必要はありません。
事故直後は興奮していて痛みをあまり感じなくても、後から症状が出てくることもよくあります。軽いけがだと思っても、医師の診察を受けるようにしてください。
病院に行かずに時間が経ってしまうと、事故とけがとの因果関係を証明することが難しくなり、後で治療費や慰謝料を請求する際に不利になってしまう可能性があります。
病院では交通事故に遭ったことを伝え、必要な検査を受け、診断書を発行してもらいましょう。
まとめ:悩んだら弁護士に相談
交通事故の被害に遭うと、加害者側の保険会社から連絡がない、担当者の対応が悪いなど、さまざまな問題に直面し、大きなストレスを感じることがあります。多くの被害者はどう対応すればよいかわからず、不安な日々を過ごします。
そのようなときは、一人で抱え込まずに、交通事故に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。弁護士に相談すれば、次のようなメリットがあります。
- 今後どのような流れで手続きが進むのか、全体像を把握できる
- 面倒でストレスの大きい保険会社との交渉を任せられる
- 適切な賠償金を受け取るためのアドバイスやサポートを受けられる
弁護士が介入することで、精神的な負担が軽くなり、安心して治療に専念することができます。よつば総合法律事務所では、交通事故に関するご相談を随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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弁護士 粟津 正博













