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交通事故知識ガイド主婦の交通事故の解決Q&A

専業主婦でも逸失利益を請求できますか?

弁護士からの回答

代表弁護士大澤一郎

できます。

逸失利益とは

症状固定後、労働能力を喪失させる後遺障害が残った場合に、後遺障害を原因とする労働能力の低下により、将来発生することが見込まれる減収分を金銭的に評価したもののことを逸失利益と言います。

簡単に言うと、後遺障害のせいで思うように働けなくて給料減っちゃうから保証してねというものです。

なお、労働能力を喪失させる後遺障害が残っているか否かは、第一次的には損害保険料率算出機構の調査結果に基づいて決まります。自賠責の判断に争いが発生した場合には最終的には裁判にて判断されます。

主婦の逸失利益って?

専業主婦であっても、他人のために家事労働に従事していれば、金銭的評価可能な労働に従事していると言えるので、収入があるものと認められます。

大昔には、主婦の場合は現実的な金銭収入を得ていないことから、休業損害や逸失利益の発生を認めないとんでも裁判例もありましたが、現在では認めないとする考え方はなくなりました。

そして、主婦であっても、労働能力を喪失させるほどの後遺障害が残った場合に、家事労働能力に影響が出ますので逸失利益を請求することができます。

主婦の場合、一般的には、1年に女性の全年齢の賃金センサスの平均賃金(平成26年だと364万1,200円)と同じ額の収入があると仮定して逸失利益を計算します。

また、兼業主婦の場合には、賃金センサスの平均賃金と実際に得ている収入を比較して高い方を基準に逸失利益を計算します。

主婦だと逸失利益が認められにくい後遺障害もある

上述のとおり、基本的には主婦であっても逸失利益は認められますが、例外もあります。特に、後遺障害が外貌醜状の場合には注意が必要です。

外貌醜状とは、頭部・顔面部・頸部など上肢下肢以外の日常露出する部位に醜状痕が残った場合の後遺障害を言います。その等級は7級から14級まであり、外貌醜状の大きさによって等級が分かれます。

外貌醜状の場合、身体的に物理的な制限が加わるわけではありませんが、外貌醜状がある場合には、職業上の対人関係(例えば営業職、接客業など)において不利益が生ずることは否定できません。

しかし、主婦(特に専業主婦)の場合には、職業的に対人関係が問題になる場面がほとんどなく、外貌醜状があっても直接的に家事労働能力に影響を及ぼさないという理由から、逸失利益が否定されることがあります。なお、そのような場合でも、逸失利益を否定する代わりに慰謝料を増額する場合も多いです。

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