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交通事故知識ガイド各損害の損害賠償基準の詳細解説

休業損害・給与所得者

給与所得者の休業損害の損害賠償基準

損害賠償の基準

(赤い本と青い本は賠償基準をまとめた本です。自賠責保険は加入義務のある保険です。)

赤い本の損害賠償基準

  • 事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減とする。
  • 現実の収入減がなくても、有給休暇を使用した場合には休業損害として認められる。
  • 休業中、昇給昇格があった場合にはその収入を基礎とする。
  • 休業に伴う賞与の減額、不支給、昇給昇格遅延による損害も認められる。

青い本の損害賠償基準

  • 受傷やその治療のために休業し、現実に喪失したと認められる得べかりし収入額とする。

自賠責保険の損害賠償基準

  • 休業損害は、休業による収入の減少があった場合又は有給休暇を使用した場合に1日につき原則として6100円とする。
    立証資料等により、1日につき6100円を超えることが明らかな場合には、自動車損害賠償保障法施行例第3条の2に定める金額(1万9000円)を限度として、その実額とする。

給与所得者の休業損害Q&A

Q1日当たりの休業損害額はどのように計算しますか?
A事故前3カ月の給与明細を元に計算することが多いです。

【解説】

  • 事故日が5月10日、月収30万円、2月・3月・4月の出勤日数が各20日という例の場合、次の計算となります。
     3カ月の給与合計90万円÷3カ月の出勤日数60日=休業損害日額1万5000円
  • ただし、保険会社の計算では、出社日数60日ではなく、2月3月4月の合計日数89日で割って、日額約1万円の休業損害日額ということがあります。保険会社の計算は理論上間違っていますので間違っている旨を指摘しましょう。
Q休業損害の計算をする場合、額面・手取のどちらで計算しますか?
A額面で計算します。
Q兼業主婦の場合、仕事・家事のどちらの休業損害を請求すればよいですか?
A仕事の年収額と家事の年収相当額の多い方を請求するのがよいでしょう。

【解説】

Q事故時は無職でしたが会社員になる予定でした。休業損害は認められますか?
A労働能力及び労働意欲があり、就労の蓋然性があるものは認められる可能性があります。

【解説】

  • 例えば、内定が出ている場合、面接に行っている場合等は認められやすくなります。
  • 詳細は、無職者の休業損害の解説をご参照下さい。
Q株式会社の取締役をしています。休業損害は認められますか?
A認められる場合と認められない場合があります。

【解説】

  • 例えば、従業員に近い立場の場合には実際の減収があれば認められる確率が高いです。
  • 詳細は、会社役員の休業損害の解説をご参照下さい。
Q個人事業主です。休業損害は認められますか?
A認められる場合と認められない場合があります。

【解説】

Q事故前3カ月の給与額・出社日数や事故後に休業した日数はどのように証明しますか?
A休業損害証明書を職場に作成してもらいます。

【解説】

  • 休業損害証明書は加害者保険会社に言えばもらえます。
Q事故による休業が原因の賞与の減額はどのように証明しますか?
A賞与減額証明書を職場に作成してもらいます。

【解説】

  • 書式は勤務先発行の書式でも問題ないことが多いです。

過去の具体的な事例

大阪地方裁判所平成30年4月27日判決

【結論】

  • 事故時の月給28万円ではなく予定されていた月給40万円を基礎にした休業損害が認められた

【理由】

  • 鎖骨変形のトラック運転手の36歳(後遺障害等級12級)
  • 事故翌月から大型トラックによる長距離運送業務につくことが決まっていた
  • 月額給与が28万円から40万円に増額となる見込みであった

まとめ

  • 給与所得者の場合、事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減が休業損害として認められます。
  • 現実の収入減がなくても、有給休暇を使用した場合には休業損害として認められます。

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