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ご遺族の方死亡事故と自賠責

死亡事故と自賠責について

死亡事故では自賠責保険から一定の金額が支払われます。
(自賠責保険については過失が0%から70%未満の間では過失相殺がなされませんので、過失相殺があるような死亡事故では、自賠責保険について知っておくこともとても重要となります。)

以下は死亡事故での自賠責保険の支払基準です。

1 葬儀費(死亡事故の場合の自賠責基準。以下同様です。)

(1)原則として60万円です。
(2)ただし、立証資料等により60万円を超えることが明らかな場合は、100万円の範囲内で必要かつ妥当な実費となります。
(3)自賠責の場合と裁判基準は相当異なります。裁判の場合、150万円位までの金額は認められることが多いですが、それ以上の金額は否定される可能性が高いです。

2 逸失利益

(1)年収額から生活費の額を控除した金額となります。
(2)自賠責の場合、(ア)年収額について実際の収入額、(イ)全年齢平均給与額、(ウ)年齢別平均給与額のどの項目が適用されるかどうかについて、年齢等によって差があります。
(3)自賠責の場合、生活費控除率は立証困難の場合被扶養者がいる場合は35%、被扶養者がいない場合は50%です。
裁判での基準と自賠責の基準は異なります。裁判では、個別の家族の状況や給与水準などによって、個別に生活費控除率を決めていくことになります。

3 慰謝料

(1)死亡事故のご本人の慰謝料は350万円です。
(2)遺族の慰謝料は自賠責の場合は550万円です。請求できる権利がある人が複数名いる場合、100万円ずつ加算されます。最大は750万円です。自賠責の場合と裁判の場合では異なります。

4 過失相殺について(自賠責と任意保険で基準が著しく異なります。)

(1)過失が70%未満 減額はされません。
(2)70%以上80%未満 20%減額されます。
(3)80%以上90%未満 30%減額されます。
(4)90%以上100%未満 50%減額されます。
(5)100%の場合 残念ながら支給されません。

自賠責調査事務所はどのように過失割合を計算するかというと、被害者側から提出された事故状況についての書面と事故の加害者側から受け取った事故状況についての書面を受領して、独自に過失割合を判断しています。調査事務所独自で当事者に照会を行ったり、調査を行うこともあります。

この判断は裁判所での判断とは異なり、自賠責調査事務所独自の判断です。
(ただし、自賠責調査事務所での判断が後日の裁判所での判断に影響を与える可能性もありますので、自賠責の重過失減額があった場合には、自賠責の重過失減額に対する異議申立を検討すべきです。

ここでは、死亡事故の場合に自賠責保険がどのようになっているかについて解説しました。死亡事故の場合、弁護士に依頼するかどうかは別にして、一度弁護士等の法律の専門家に自賠責のことについても相談した方がよいでしょう。