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交通事故知識ガイドむちうち

むちうちと交通事故Q&A

解説者の弁護士大澤一郎

交通事故が原因でむちうちとなった場合、どのようなことに気をつければよいでしょうか。

ここではむちうちの交通事故で特に注意すべき点をQ&Aで解説します。

Q医者からレントゲン上は異常がないと言われましたが?
Aむちうちの場合、レントゲンの画像では症状を把握することは困難なことがあります。医者に聞いたところによると、首の痛みを訴えている患者の場合、特別な重傷であると大変なことになりますのでまずはレントゲンを撮るという方法が一般的なようです。
その上で、レントゲン上で異常がない場合は、生命の危機や直ちに手術が必要な症状ではないという点で安心です。ただし、むちうちの場合には、別途MRIをとる等の方法で症状を画像上確認することが重要です。
医療機関にMRIがない場合には「交通事故の保険で出るうちにきちんと確認したい」と言って、検査専門の機関を紹介してもらえば、高精度のMRI画像でむちうちの有無を判断できることになります。
画像所見の有無は交通事故でむちうちの後遺障害等級12級、14級の認定を受けるためにとても重要な要素となります。
Q保険会社からむちうちの治療打ち切りの要請がきましたが?
Aむちうちに限らず、交通事故での治療に関して、治療の必要性・相当性を決めるのは第一には主治医です。主治医と良好な関係を作って、治療費が打ち切りされないようにしましょう。

むちうちの場合、6ヶ月以内には保険会社は治療費の打ち切りの話をしてくることが多いです。医師の判断を仰ぎつつ、むちうちの症状が改善するまでは治療を継続しましょう。

Qそんな軽い交通事故でむちうちになることはないと言われてしまいました?
A交通事故の軽重を問わず、むちうちとなる可能性はあります。一般的には、事故の衝撃がどのくらいであったかによって、むちうちの症状がどのくらいかということが判断されやすくはなります。
ただし、交通事故が軽い接触事故であったとしてもむちうちになる可能性はあります。
Qむちうちの原因がわからないと医者に言われてしまいました?
A残念ながら、むちうちにははっきりとした原因がわからない時があります。むち打ちの場合、様々な検査をしながら、原因を探していきます。

ムチウチの原因がわからないとしてもあせることなく治療を続けていくことが交通事故における適正な保険金の取得という観点からは重要です。

Q交通事故が症状の原因ではないと言われてしまいました?
A交通事故で鞭うちとなった場合、特に高齢の方に多いことですが、交通事故が原因の症状ではないと保険会社からの主張がなされることが多いです。

確かに、一般論としては、年齢が高くなると元々の素因がありむちうちの病状が発生したということはあります。
しかしながら、実際には、主治医の判断が一番尊重されますので、主治医との良好な関係を築いて、交通事故とむちうちの症状との医学的な原因を明らかにしてもらうことがよいでしょう。

Qむちうちで接骨院の治療費はださないと保険会社から言われてしまいました?
A病院の場合、治療の必要性・相当性は医師が証明してくれますので、保険会社が治療費を支払わないという事例は少ないです。他方、むちうちで接骨院に通院する場合、接骨院の治療費を保険会社が支払わないという事例がありますので注意が必要です。

交通事故において適正な保険金を取得するという観点からは、接骨院よりも病院でのリハビリを行った方が望ましいと言えます。

そのほか、むちうちについてはこんなご質問もいただいております

首のむちうちはなぜ起きる?
追突事故での首のむちうち

内部に神経が通っている首の骨を損傷すると神経症状が出やすいからです。

首のむちうちとは、交通事故やスポーツで首に外が加わったことが原因で首に生じる症状のことで、正式な病名は、頚部捻挫または外傷性頚部症候群と言います。
一般には、痛みの原因となった衝撃を受けたときに、首が鞭(むち)のように前後にしなるので、「むちうち」と呼ばれています。

首は、医学用語で頸椎(けいつい)と言い、7つの頸骨(けいこつ)という骨が繋がって出来ています。2番目の頸骨から下は、骨と骨の間の椎間板(ついかんばん)という衝撃を吸収するクッション材が挟まっています。私たちが顔を左右に向けたり、前の倒せるのは、クッション材が頸骨同士をつなぎ合わせているおかげです。

頸骨は、私たちの腕や脚の骨と大きく異なる点があります。それは、骨の中央が空洞になっていて、その空洞部分に脊髄(せきずい)などの神経が通っていることです。
頸椎の神経は、上は脳につながり、体の下部へは、背骨を通って全身の神経組織と繋がっています。ところが、頸椎を痛めると神経組織が刺激されたり、圧迫されるのでさまざまな不快症状が現れます。

ケガをすれば、普通は外科的な治療を施せば快方に向かいます。ところが、むちうちは神経系統に問題が起こるので、ねんざの治療などの外科的な処置をしてもなかなか完治しないことが多いのです。

首は、頭と胴体をつなぐだけでなく、神経組織のパイプラインとなっている重要な器官なのです。むちうちを外科的診断だけで治そうとしてもなかなか治らないのはそのためです。

むちうち症の治療で気を付けることは?
むちうち症

事故直後は症状が現れにくいので、首を動かさないようにしてすみやかに診断を受けることが大事です。

交通事故やスポーツが原因で首に強いい力がかかり、むちうち症が疑われる時は、以下の点に注意をした上で医師の治療を受けてください。

受傷直後に自覚症状がなくても治療が必要かどうか診察してもらう

むちうち症は、受傷後すぐに症状が現れないか、現れてもごく軽度のことがあります。ケガをした直後にたいしたことはないと思って今まで通りの生活を続けていたところ、だんだん痛みがひどくなってからあわてて治療を受ける人がいます。ケガの原因となる事故に遭った直後は自覚症状がなかったのに、数日から1週間程度してから症状がひどくなるケースあります。

このように、むちうち症は、時間の経過と共に痛みが強まる傾向がある病気なので、事故の直後にきちんと治療を受けることが大切です。
ケガをした時に「たいしたことはない」と思って軽く考えていると、後で症状が悪化して苦しむことがあるのが、むちうち症の特徴です。むちうち症を起こす恐れがある事故に遭った場合は、痛みのあるなしに関わらず、病院に行って検査を受けることが重症化を防ぎます。

受傷後は首をできるだけ動かさない

むちうち症の疑いがある場合は、首をできるだけ動かさないことが大事です。症状が悪化する恐れがあるので、痛みのある方向に首を無理に動かすのは厳禁です。
まだ痛みがあるかどうか気になって、つい首を回したりしたくなりますが、痛みを強くして病気を長引かせる原因になるので、その後の治療が長引く原因になります。医師の処方によって首に頸椎カラーを付けるなどして、できるだけ安静に過ごしましょう。

むちうちにはどのような症状がありますか?
むちうちの症状

首の痛みやしびれなど様々ですが損傷した部位によって症状の現れ方が異なります

むちうちの主な症状をまとめます。

頚椎捻挫に分類されるむちうち

首の回りの筋肉やじん帯の捻挫で症状が現れます。
痛みは、首の前後や頭部に現れます。首から肩、背中にかけて筋肉のコリを感じるほか、首を伸ばすと痛みを感じ、首の可動域が制限されます。体にしびれやだるさを感じることもあります。

神経根症状に分類されるむちうち

神経根と呼ばれる脊椎から出ている神経の根元部分を損傷するために神経症状が現れます。
首の痛み、しびれ、後頭部の痛みなどが現れます。首を一方向に引っ張る、首を曲げたり、回すなどの動作をすると痛みが強くなります。

脊髄症状に分類されるむちうち

脊椎や足の方に伸びている神経が傷つくのが原因で発症します。
足にしびれが起こり、歩行障害が現れます。膀胱や直腸に影響が現れて排尿・排便に障害が出ることもあります。

脳髄液減少症に分類されるむちうち

髄液の圧力が急上昇した時にクモ膜が裂け、脳脊髄液が減少して発症します。
首の痛みや、頭痛、めまい、吐き気などが起きます。視力障害や記憶力の低下が起きることもあります。

バレ・リュー症状(後部交感神経症候群)に分類されるむちうち

椎骨動脈の血流が悪くなって、頭痛や首の痛み、難聴、めまい、耳鳴り、吐き気などが起こります。
腕のしびれや胸に圧迫感を感じることもあります。

むちうちの原因は交通事故だけですか?
スキーでのむちうち

スポーツや日常の事故でも発症することがあります。

むちうちは、首に強い衝撃を受けることが原因で発症する病気です。頭の重さは体重の1/8、体重80キロの男性なら、首は10キロの重さを支えていることになります。
このように重たい頭を持つ人間が2本足歩行できるのは、首にある7個の骨が、動作に合わせてしなやかに動いてバランスを取るからです。骨と骨の間にあるクッションの役目をする椎間板は首の滑らかな動きを支えていますが、以下のような原因で、椎間板の損傷や筋肉のねんざを起こしてむちうちの症状が現れます。

交通事故

もっとも多いのが交通事故がきっかけで発症するむちうちです。
車に乗っているに車が衝撃を受けると、上半身は激しく前後または左右に振られ、またもとに戻ります。この時に首が可動域を超えた動きをするのが原因です。

スポーツをしている最中の事故

スノーボードやスキーをしている最中の転倒も、むちうちを発症する原因の一つです。

スポーツ障害

スポーツをすることで、同じ部位に繰り返し負担をかけるために痛みが発生することをスポーツ障害と言います。スポーツ障害によるむちうちを発症するケースが多いのは、体操競技の選手です。

日常生活上における事故

激しく転倒するなどの日常生活における事故でむちうちになることがあります。

むちうちと頭痛の関係は?
むちうちと頭痛

首の筋肉が緊張するので緊張性の頭痛が起こります。

むちうちは、ケガをした直後の検査で異常が認められなくても、数日から1週間ほどすると、頭痛などの症状が現れることがあります。
中には、受傷して数週間から数ヶ月してから自覚症状が出る人もいるので、最初の検査で何も以上がないと言われても、安心するのは早すぎます。首とその周辺を無理に動かす動作は避けながら引き続き様子を見て、体に異常を感じた場合はすぐに精密検査を受けることが大事です。

頭痛は、むちうちの典型的な症状で、慢性化したむちうちの患者さんの8割までは、不快症状として頭痛を訴えます。
なかでも多いのが、強い衝撃を受けたために首の筋肉が緊張して起こる頚性頭痛(けいせいずつう)です。

頚性頭痛には次のような特徴があります。

広範囲に渡って痛みを感じる

後頭部や首の痛み、眼の奥、耳、前頭分などの広い範囲に痛みを感じます。

首を動かすと痛みが強まることがある

首を動かすと、頭痛とそれに伴う痛みが強くなります。

吐き気を伴うことがある

すべてのケースではありませんが、多くの人は吐き気を伴います。

むちうちが疑われる事故から日にちが経過してから頭痛がしても、むちうちとは思わずに我慢してしまう人が少なくありません。交通事故やスポーツ事故で首やその周辺に強い衝撃を受けた場合は、病院で検査を受けて適切な治療を開始してください。

むちうちの症状が出たらどのような治療を行いますか?
むちうちの治療

受傷後の経過時間に応じて治療法を変えて治療します。

むちうちは、「急性期」、「亜急性期」、「慢性期」というように、ケガをしてからの経過時間と症状に応じた治療法を選択します。

受傷~1ヶ月:「急性期」

もっとも大事なのが、首(頚部)の安静と固定です。
頚部の固定は、ギプスやネックカラーで行います。頸椎ねんざの場合は、その場では入院は不要で通院治療になります。病院では、湿布薬や消炎鎮痛剤、筋弛緩剤、ビタミン剤などが処方されます。
ただし、神経根症状や知覚障害、麻痺などの症状が現れている場合は入院して治療を行います。

受傷後1~3ヶ月:「亜急性期」

むちうちで一番多い症状が頸椎ねんざですが、頸椎ねんざは組織の機能が回復までに3ヶ月かかるというのが一般的な所見です。
そのため、頸椎ねんざが回復するまでを亜急性期と見なします。ギプスやカラーで固定していたために弱った筋力を取り戻すための運動療法や、ホットパックや赤外線などの温熱療法やマイクロウェーブ、低周波などの電気療法を行います。
首の痛みが強くない場合はけん引療法を行うこともあります。

受傷後3ヶ月以上経過:「慢性期」

亜急性期を過ぎると慢性期に入ります。
運動療法や温熱療法、牽引などの物理療法を行います。固定している間に弱った頸椎の筋肉を強化するために、首の筋肉を伸ばしたり縮めたりする運動を取り入れる他、亜急性期に行ったような温熱療法やけん引も、引き続き行います。
その他にむちうちに対応している療法には、整体、ハリ、マッサージなどがあります。

むちうちを治療する方法は病院の受診科目によって違いますか?
低周波治療

整形外科では理学療法が中心で、神経内科では神経ブロックで痛みを取り除きます。

むちうちの治療に対応している医療科目はいくつかありますが、もっとも患者数が多いのは整形外科です。整形外科では、マッサージ、電気療法、けん引などの理学療法が治療の方法の中心になります。

電気療法は、痛みやしびれがある部分に微弱電流を流して神経系統を整える低周波治療、マイクロウェーブを当てて体の深部を温める極超短波治療などの方法があります。

けん引は、固定をして弱くなった筋肉を強化や血液の循環改善が目的です。

この他、体を温めて血行を良くするために赤外線を当てたり、発熱効果、保温効果のあるホットパックを行うこともあります。

むちうちは、頸椎周辺の神経を刺激して神経症状が現れることがあります。
めまいやしびれ、吐き気など自律神経失調症の症状が現れた場合は、神経内科やペインクリニックを受診します。

特に有効なのが、神経ブロック治療です。神経ブロックは、痛む部位の近くにある痛みを伝える神経経路を遮断して痛みを取る方法です。難治性のむちうちに有効だと言われています。

この他にも、接骨院では、神経系統が原因の痛みや不快症状を取り除くためのマッサージを中心にした手当を受けることができます。

むちうちは、症状に応じて病院や受診科目を選ぶことが大事です。

接骨院ではどのような治療を行いますか?
接骨院

神経系統に働きかけるカイロプラクティックを中心に施術します。

むちうちの治療は接骨院でも受けることができます。
接骨院は、整骨院とも呼ばれ、柔道整復師という国家試験に合格した施術師が治療を行います。

むちうちは、首(頸椎)の筋肉のねんざという単純な外科症状では説明できない全身の不快症状を伴う場合があります。
このような症状は、神経系統が刺激を受けた結果、全身のバランスが崩れるために起こると考えられています。

接骨院では、ねんざや打撲、脱臼などの外傷だけでなく、自律神経症や頭痛、肩こり、腰痛などの不快症状にも対応しているため、神経系統の不具合から来るむちうちの不快症状の緩和に効果があるとされます。

むちうちは、受傷直後にはそれほど痛みがなかったにもかかわらず、日にちが経つにつれて痛みが増したり、痛みが慢性化するケースが多くみられます。ケガをしてから時間が経つと、首を負傷したのにも関わらず、痛が腰や背中など広範囲に広がることもあります。
事故直後は痛みを感じないのは、神経系統のトラブルが、後から徐々に広がっていくことと、受傷者が極度の緊張状態に置かれて、痛みをあまり感じないためだと言われています。

むちうちが慢性化して苦しまないためには、整形外科や開業医の治療を受けて治療を行い、症状によっては接骨院で手当てを受けるなど柔軟な姿勢で治療を続けることが大事です。

むちうちの治療費はどのくらいかかりますか?
むちうちの治療費

自動車事故の場合は自賠責保険を使うので自己負担はありませんが、スポーツなどの転倒が原因の場合は基本的に健康保険で3割負担で治療を受けます。

むちうちになる事故のきっかけで最も多いのは自動車事故ですが、その他にもスポーツや日常生活上のアクシデント、就業中の事故などがあります。

自動車事故でむちうちになった場合は、加害者側の自賠責保険で治療費が支払われるので、治療費を病院や接骨院の窓口で支払う必要はありません。
ただし、自賠責保険は最低限の保証金額を定めており、ケガの補償、ケガの種類に関わらず、120万円が上限です。それ以上治療費がかかる場合は、加害者側の任意保険会社と示談をしてその後の支払いについて話し合いを行います。

スポーツや日常生活で激しく転倒するなどしてむちうちになった場合は、健康保険で自己負担3割を払って治療を行います。
旅行中にスキーやスノーボードなどのスポーツをしたことが原因でむちうちになった場合、国内外の旅行傷害保険が適用されて保険金が支払われることがあります。旅行中のスポーツでケガをした人は、旅行や治療に関する書類や領収書を捨てずに保管しておき、保険会社に保険の適用ができるかどうか問い合わせてください。

就業中の事故でむちうちになった場合に、会社が労災保険に加入していれば労災が適用されます。労災の申請をした上で、労災の指定病院で治療を受ければ、自己負担はありません。

交通事故でむちうちの治療を受ける時の治療費の支払いはどのように行われますか?
むsちうちの治療費の支払い

自賠責保険を使って支払い、上限を超えても完治しない場合は任意保険会社に「第三者の行為による傷病届」を提出して自分の健康保険を使います。

自動車事故でむちうちになった場合、加害者側の自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)で治療費が払われるので、窓口負担はありません。自動車事故で自賠責保険を使った場合、ケガの保障額120万円は上限で、治療費、慰謝料、休業補償、通院交通費などが含まれます。

むちうちは、人によって症状の出方が様々なので、時には自賠責の上限を終えても完治しないことがあります。
そのような場合に治療を続ける時は、ケガをした人が被害者側であれば、加害者の任意保険を使います。その場合は任意保険会社に「第三者の行為による傷病届」を提出して、相手側が受理するのが条件です。
第三者の行為による傷病届を出した後は、ケガをした本人の健康保険を使って3割負担で治療費をいったん立て替えて治療を受けます。その後、保険会社との取り決めに従って、毎月または数ヶ月に一度支払った費用の内訳を証明する書面を任意保険会社に提出して、立て替えた費用の支払いを受けます。

加害者側の任意保険会社は、できるだけ自賠責保険の範囲で支払いを終えたいので、自動車事故から日にちが経ってもむちうちの治療を続けていると、治療の打ち切りを打診してくることがあります。治療の打ち切りの打診は、むちうちの症状固定と呼ばれる受傷後3ヶ月をめどに行われるケースが多く見られます。
しかし、ケガが重い場合は、3ヶ月では完治しないことがあり、その後の治療の経過によっては自賠責保険によって後遺障害が認定されることもあります。

「むち打ち損傷(頚椎捻挫、外傷性頸部症候群)」による後遺障害と診断されると、後遺障害慰謝料が支払われます。後遺障害の14級9号は、局部に神経症状を残すものとされ、後遺障害慰謝料110万円が支払われます。局部に頑固な神経症状を残すとされる12級級13号は、後遺障害慰謝料は290万円です。

むちうちの症状固定とは何ですか?
むちうちの症状固定

リハビリや投薬で一時的に症状が快方に向かってもじきに元に戻って症状が完全に消えない状態です。

むちうちの症状固定とは、むちうちの症状が安定したので、医療行為を行っても、その効果が期待できない状態を指します。

この場合、医療行為には、研究途上もしくは実験段階の治療方法は含まれません。

むちうちが症状固定と判断されると、その時点で残っている症状は、後遺症と考えます。後遺症が残ると、それ以降の人生でさまざまな影響を及ぼすので、自賠責保険では、後遺障害の補償があります。
後遺障害の認定には、症状固定の診断が不可欠ですが、いったん症状固定と診断が降りると、賠償期間が終わり、それ以降の治療費は基本的に請求できません。むちうちが原因の症状がまだ続いているので、治療費を受け取るのを優先するか、後遺障害の認定を申請するか、症状固定は、むちうちの治療の過程における重要な分かれ道と言えます。

リハビリを受けたり、薬を飲むことで、少しむちうちの症状が快方に向かっても、じき元に戻って一進一退を繰り返すような場合は、症状固定と判断されます。
このように、医学的に大きく症状が改善する見込みがないにもかかわらず治療を加害者側に負担させないようにするのが、後遺障害の認定制度です。後遺障害の認定を受けることにより、加害者側は治療費の負担に終止符を打つことができ、被害者側はまとまった金額を受け取ることができます。

むちうちの治療期間はどのくらいかかりますか?
むちうちの治療期間

3ヶ月を一区切りとするのが一般的ですが、治るまでにそれ以上かかることもあります。

むちうちは、受傷後はそれほど自覚症状がなかったのに、時が経つにつれて症状が重くなったり、治療を続けてもなかなか症状が改善しないことが珍しくありません。
むちうちの治療を続けてもそれ以上症状が改善しないと医師が判断する状態を症状固定と言いますが、症状固定に至る治療期間の目安は3ヶ月です。

むちうちの原因となる事故に遭ってから3ヶ月経っても症状が改善しない場合は、症状固定の診断を受けて後遺障害の申請を行い、後遺症の認定を受けた場合は、その後遺症の名称に従って定められた慰謝料が支払われます。

ただし、むちうちは他のケガと違って、自覚症状が主な所見なので、医学的な証拠に乏しいため、後遺障害の認定を受けるのは容易ではありません。

症状固定をしても、認定が却下されれば、その後の治療費は本人の健康保険を使って行うことになり、加害者側には請求できません。
むちうちの治療は、症状固定までの3ヶ月に適切な治療を受けることが一つのポイントと言えます。3ヶ月間でむちうちを治すには、受傷後にケガを軽く考えずに、早い時期に適切な治療を行うことが大事です。しかし、症状が重くて3ヶ月では完治の見込みがない場合は、早急な症状固定の診断を受けずに、加害者側の任意保険会社と交渉をしながらその後の支払いについて話し合いをする必要があります。

むちうちの通院期間の目安は?
むちうちの通院期間の目安

3ヶ月が一区切り、自覚症状の出方によってその後の治療を考えましょう。

むちうちは、受傷後はそれほど自覚症状がなかったのに、時が経つにつれて症状が重くなったり、治療を続けてもなかなか症状が改善しないことが珍しくありません。通院期間が長引いて、むちうちの治療を続けてもそれ以上症状が改善しないと医師が判断する状態を症状固定と言います。
症状固定に至る通院期間の目安は3ヶ月です。

むちうちの原因となる事故に遭ってから3ヶ月経っても症状が改善しない場合は、症状固定の診断を受けて後遺障害の申請を行い、後遺症の認定を受けた場合は、その後遺症の名称に従って定められた慰謝料が支払われます。

ただし、むちうちは他のケガと違って、自覚症状が主な所見なので、医学的な証拠に乏しいため、後遺障害の認定を受けるのは容易ではありません。症状固定をしても、認定が却下されれば、その後の治療費は本人の健康保険を使って行うことになり、加害者側には請求できません。
そのため、むちうちの治療は、症状固定を行うかどうかの判断の目安となる3ヶ月の通院期間に適切な治療を受けることが大事です。

症状が重くて3ヶ月では完治の見込みがない場合は、早急な症状固定の診断を受けずに、加害者側の任意保険会社と交渉をしながらその後の支払いについて話し合いをする必要があります。

追突事故に遭ってむちうちになった場合、誰が治療費を支払ってくれますか?
追突事故

自賠責保険は交通事故被害者の救済が目的なので、過失責任の過多に関わらず治療費を請求できます。

追突事故に遭ってむちうちになった場合は、加害者側の保険を使って治療をするので、基本的に、被害者は医療機関で支払いをする必要はありません。
ただし、いくつかの例外があります。例えば、加害者が無免許運転や、飲酒運転などで追突事故を起こした場合、加害者が加入している任意保険会社は、免責事項に該当するとして、保険金の支払いを拒否することがあります。
そのような場合は、「第三者行為の届け出」を提出して、自分の健康保険を使って治療を受けることができます。

追突事故のような自動車事故は、一方が加害者で相手が被害者となります。
自賠責保険は、加害者と被害者の過失割合に関係なく、むちうちなどのケガをした方が被害者、させた方が加害者という捉え方をします。この点が、自賠責保険と任意保険の大きな違いです。
任意保険は、被害者側が加害者側に損害賠償を請求しますが、自賠責保険は、加害者と被害者どちらであるかに関わらず自動車事故に遭った人を救済する保険です。

追突事故に遭った双方が示談をしてむちうちの治療などの話し合いがまとまった結果、加害者が被害者に賠償金を支払った場合、示談書と領収書を自賠責保険に提出すれば、加害者請求によって支払いを受けることができます。
このように、自賠責保険は追突事故の当事者双方を救済する仕組みになっています。

追突された場合はどのように対処すれば後からむちうちの症状が出た場合に困らずに済みますか?
病院で診察

自覚症状がなくても警察や保険会社に連絡をした上で、すみやかに病院で診察を受けることが大事です。

自動車事故で追突された直後は、精神的に高ぶった状態なので、痛みを感じにくいため、むちうちの症状に気が付かないことがあります。
そのため、追突されてすぐに病院で診察を受けても、むちうちの症状はないと診断されることが良くあります。追突されて数日から1週間ほどしてからようやくむちうちの症状が現れてからあわてないためにも、以下の手順を踏むことが大切です。

自動車事故が起こったことを警察に連絡します

軽度の自動車事故で、その場では体に自覚症状がなくても、人身事故か物損事故かの判断を自分で行わずにすぐに警察を呼びましょう。ケガ人がいる場合は、ケガ人の救助を最優先します。事故車両があることを発煙筒や三角板で通行車両に知らせます。

任意保険会社に連絡をする

自動車事故が起こったことを伝え、どのような行動をとるべきか指示を仰ぎます。事故の当事者は気持ちが動転しているので、第三者の冷静な指示を受けることで気持ちが落ち着きます。

加害者と加害車両を確認する

加害者が身分を詐称したり、警察の到着を待たずに逃走するのを防ぐために、加害者の住所・氏名、連絡先の電話番号・自動車の登録ナンバーを確認して、相手の自動車運転免許証を見せてもらいましょう。

医療機関で診断を受けます

追突直後に自覚症状がない場合でも、後からむちうちの症状が現れる場合があるので、医療機関で診断を受けます。診断結果を保険会社に伝えて、治療が必要な場合は人身事故として損害賠償請求を行います。

なぜスノーボードでむちうちになることがあるのですか?
スノーボードが原因のむちうち

転倒の際の衝撃が交通事故並みに大きいからです。

スノーボードで滑っていると、バランスを崩して手を突いたり、お尻を打つことが良くあります。転倒の瞬間には、ものすごい負荷が筋肉と関節にかかりますが、この状態は、自動車の追突事故にあった時に体が受ける衝撃と良く似ています。

もう一つ、スノーボードのむちうちが問題なのは、ゲレンデで転倒した時に、

「このくらいの打ち身はたいしたことはない」
「せっかくの休暇だから休息を取らずにこのまま滑りたい」

と、多少無理をしてでもスノーボードを続けて体を酷使することが多いからです。むちうちの原因となる事故が起きたら、その後はできるだけ安静にするのが症状を悪化させないためにはなにより大切です。
しかし、スノーボーダーの方は、多くの場合、むちうちになるような転倒をした後も体を酷使した結果、体の異変に気付くのは、旅行を終えて家に帰ってからなのです。他のスノーボーダーとの接触事故で相手にケガを負わせてしまったら、損害賠償について話し合わなければならなくなります。

最近は、ゲレンデで自分がケガをしたり他人にケガをさせた時に補償してくれるスノーボード保険が販売されています。
スノーボードをする場合は、あらかじめ傷害保険に加入してリスクに備えれば安心です。

湿布はむちうちに効果がありますか?
むちうちと湿布

事故直後の炎症を抑える効果があります。

むちうちの初期症状の一つに、肩や首回りの痛みやコリがあります。
湿布をして体が感じる温かさや冷たさはあくまでも体感であって、症状緩和にはどちらを使っても構いません。自分が気持ち良いと思う方を選びます。

むちうち直後の痛みを緩和するために市販の貼り薬を貼って自分で応急手当をした場合、病院に行くまではできるだけ安静に過ごします。湿布を貼ったら痛みや違和感のある部位を揉んだりねじったりしないようにしてください。炎症が進行してむちうちの症状が悪化する恐れがあります。

動けるようになったら、症状が軽くなったと安心してそのままにせずに、病院で精密検査を受けてください。病院では、市販薬には使用することが禁じられているケトプロフェンという痛み止めを配合した貼り薬など、市販の湿布薬とは違う種類の外用薬を処方してもらえます。

病院に行かずに自己判断で市販の湿布を長く使い続けるのは避けましょう。
事故後、なかなか症状が消えないからと言って、何ヶ月も湿布を使い続けていると、首回りや肩の筋肉を冷やし続けることになって症状改善の妨げになります。事故からある程度の期間が経つと、理学療法ではケガをした部分を温めるのが基本ですので、特に冷湿布を使い続けるような習慣は避けてください。

むちうちと吐き気の関係は?
むちうちで吐き気

典型的な神経症状で、バレ・リュー症状型で良く現れます。

むちうちの症状の一つに吐き気があります。むちうちはいくつかの型に分類されますが、吐き気の症状が良くみられるのは、バレ・リュー症状型のむちうちです。
バレ・リュー症状は、事故の衝撃が原因で頚椎の神経や交感神経の緊張が起こり、椎骨動脈の血流障害が起こるために発症すると考えられています。頸椎ねんざ型のむちうちと違って、自律神経系統の不快症状が起こるのが特徴です。

バレ・リュー症状では、吐き気以外にも、頭痛、めまい、耳鳴り、視力低下が起こることもあります。
めまいの治療は、内科や耳鼻咽喉科に通うのが一般的ですが、大事なのは、主治医に事故で首に衝撃を受けたことがあると説明することです。検査でめまいの原因を特定するのに時間を割かなくても、むちうちが原因の神経症状によってめまいが起きていることがわかり、その後の治療方針が決まります。

むちうちが原因の神経症状は、事故の直後はあまり症状が現れず、時間が経つにつれて症状が重くなる傾向があります。
事故の直後に検査を受けてどこも悪くないと言われた場合でも、その後数ヶ月は体に気を付けて、少しでも症状が現れたら迷わず病院で診察を受けることが、病気を悪化させずに治すためには不可欠です。

むちうちのリハビリはいつ頃から始めれば良いですか?
温熱療法

事故後1ヶ月ほど経って、痛みが消えたら始めます。

むちうちの治療期間は、3ヶ月から6ヶ月、中には症状が消えるまでに1年近くかかる場合もあります。むちうちになったら、初めのうちは首をネックカラーで固定して安静にして過ごします。

むちうちになってから1ヶ月ほど経過して痛みが治まって来たら、首を固定している間使わずに力が弱くなった首や肩周りの筋肉を鍛え、血行を良くして神経症状の改善するために、リハビリを開始します。
まだ痛みが残っているのにリハビリを開始すると、かえって症状を悪化させることになるので、事故後1ヶ月経ったからといってすぐに始める必要はありません。痛みが治まったら体調に合わせて主治医と相談しながらリハビリを行います。

整形外科でリハビリを受ける場合は、患部を赤外線やマイクロウェーブ、ホットパックなどで温める温熱療法や、機械を使って頸椎に運動をさせるけん引などを行います。
整形外科では、医師の他にも、国家資格の理学療法士がリハビリの指導を行います。
接骨院では、神経系統の不快症状を改善させるのに効くと言われるカイロプラクティックやその他のハンドマッサージが手当ての中心です。

リハビリを受けると一時的に不快症状が消えるが、じきに再発して病状が改善しない場合は、「症状固定」の時期が来たと考えられます。症状固定後は、事故の加害者側の保険会社と慰謝料などの話し合いを行います。

むちうちは完治しますか?
むちうちのリハビリ

症状を悪化させずに治すには事故後に正しい手当をすることが大事です。

むちうちは完治するのがむずかしいと言われますが、大事なのは事故直後の手当てです。
初めは、自覚症状がなかったり、症状がごく軽いことが良くあるので、たいしたケガではないと軽く考えているうちに、症状が悪化して治りにくくなるケースが良くあります。
むちうちになったら、できるだけ首を動かさないようにして、炎症が治まって痛みが消えたら徐々にリハビリを開始します。

むちうちになった原因が自動車事故であなたが事故の被害者だった場合、完治するまでは、治療費、交通費、付添看護費、入院雑費、休業損害、入通院慰謝料などの費用は加害者が加入している保険で支払われます。
完治したと見なされた後は、これらの費用を保険会社が支払うことはありません。

むちうちは、手当を受けても症状に大幅な改善が見られないケースも多く、完治したかどうかの判断が難しいケガです。
そこで、医師が「これ以上改善の見込みはない」として症状固定の診断をすると、治療にいったんのめどが付き、その後は後遺障害の慰謝料について相手側と話し合うことになります。

症状固定はあくまでもそれ以上良くなる見込みはないという意味で、完治を指すわけではありません。

自動車事故の加害者側から「症状固定の時期ではないか?」と催促されたら、残っている症状の状態を医師と相談しながら、症状固定の診断をもらって後遺障害について話し合うべきかどうかを判断します。

首のむちうちの症状はどのように治せば良いですか?
ネックカラー

初期はネックカラーを装着して、徐々にリハビリをして回復を図ります。

むちうちで最も多いのは、頚部捻挫型と呼ばれる首のむちうちです。
頸椎(首)を取り囲んでいる筋肉やじん帯、関節包みなどを損傷したのが原因で、頸椎、肩、背中などの動きが制限されたり痛みやめまいなどの症状が現れます。

初期の治療の一つに、ネックカラーがあります。首を固定して筋肉の炎症を静めるのに効果があります。
ネックカラーを装着すると頸椎の筋肉を使わずに済むので、どうしても筋力が弱ってきます。初期の症状が治まってケガから2週間程度経つと、ネックカラーをはずしてリハビリを開始します。

リハビリは、首や肩の血行を良くして神経系統の乱れを整えることや、首の筋肉強化を目的に行われます。首に痛みなどの症状がなければ、頸椎を上下に引っ張って運動させるけん引という理学療法を行うこともあります。

頸椎に衝撃を受けただけなのに、むちうちで神経症状が現れることがあるのは、頸骨の中に重要な神経が通っているからです。頸骨の真ん中を通る神経は、上方は脳へ、下方は脊椎に通じており、体の中心を貫く交感神経の信号を伝えます。
むちうちの症状回復に時間がかかる場合は、骨や筋肉だけでなく、神経系統にも影響を受けている可能性があります。

交通事故のむちうちはなぜ治療のお金を病院で払わなくて良いのですか?
交通事故のむちうちと治療のお金

交通事故のむちうちは、一般のケガで自分の健康保険を使って治療をするのと異なり、病院の窓口では治療費を支払いません。交通事故でむちうちになった場合、加害者と被害者が存在します。それぞれの場合に誰がどのように支払いをするのかを説明します。

交通事故の加害者でむちうちになった場合

自賠責保険に加入している自動車の所有者か運転者が人身事故を起こした場合、に自賠責保険でケガの治療にかかる費用(治療費、休業損害、慰謝料)を120万円まで補償されます。
補償は、被害者1名につき120万円まで支払われ、ケガをした人数が多いからといって補償が減ることはありません。

交通事故の被害者でむちうちになった場合

加害者の自賠責保険で治療費が支払われます。加害者が任意保険に加入している場合は、120万円の上限を超えた場合は超えた治療にかかる費用は任意保険会社が支払います。

治療をしても症状が変わらないと判断されると、症状固定の診断書を作成して、損害賠償上は治療費の支払いが終了します。
その後は、加害者と被害者が損害賠償について話し合いを行って慰謝料の金額が決定します。加害者が任意保険に加入していれば、保険の契約内容に基づいて保険会社から被害者に慰謝料が支払われます。

交通事故で首のむちうちになったらどこで治療すれば良いですか?
交通事故対応の病院

交通事故対応の病院で治療を受けましょう。

日本では、首のむちうちの治療を整形外科や神経内科、ペインクリニックが中心になって行っていますが、その他にも、東洋医学を中心とした治療を行う接骨院でもむちうちの不快症状を和らげてくれる手当をしてくれます。

首のむちうちになった時に、まず行うのが頸椎の固定です。整形外科に行くと、体型に合ったネックカラーを準備してくれます。2週間ほどカラーを付けて首を支え、頸椎の周りの筋肉の炎症を静めます。

整形外科では、その後の治療は、むちうちで機能が低下した首や肩の機能改善を目的とする理学療法が中心になります。理学療法は、医師以外にも国家資格者の理学療法士が行います。

接骨院では、カイロプラクティックやホットパック、ストレッチ、温浴などの手当てをします。
施術するのは国家資格者の柔道整復師です。必ず、事前に交通事故に対応しているかどうか確認してから治療を受けてください。

むちうちの症状は、初めのうちは首を中心に出ていても、やがて手のしびれやめまい、頭痛など、不特定愁訴と呼ばれるさまざまな不快症状を伴うことがあります。
このような症状は、事故の衝撃で頸椎の骨と骨をつなぐ椎間板や椎間関節、後根神経節などが損傷を受けて神経系統の症状が現れていると考えられます。

むちうちは、首だけでなく、自律神経系症状も含めてトータルな治療を行うことが症状改善への早道です。

追突でむちうちになった後の治療費はいつまで補償されますか?
追突事故

治療中の治療費は保険で支払われますが、症状固定日以降の治療費は支払われません。

車に乗っている時に追突されてむちうちになった場合、治療費は加害者側の自賠責保険で支払われます。
事故の直後に病院で診察してもらい、全治1週間の頸椎ねんざという診断書をもらったが、その後1週間以上経っても症状が治まらない場合は、再び病院で診察を受けて、痛みや違和感をきちんと説明して医師にむちうちの正しい診断をしてもらいましょう。

むちうちの症状が治まって治療にめどが立つと、その後は示談に入ります。示談を始めるタイミングは、完治したと本人が認めて治療を終了したか、もしくはそれ以上治療を受けても症状が改善しない「症状固定」と医師が診断した時です。症状固定日以降の治療費は保険会社からは支払われないので、自分の健康保険を使うことになります。
そのため、症状固定日は、むちうちの損害賠償の上で重要な意味を持っています。

症状固定後に後遺障害等級が認定されると、逸失利益、慰謝料などが後遺障害による損害として賠償されます。一方、追突によるむちうちの後遺障害が認定されなければ、ケガの損害が補填されて賠償は終わります。

追突後、ケガの治療に定期的に通っていない場合は、

治療がそれほど必要な状態ではなかった

という判断材料になって、示談になった時に被害者が不利になることがあります。
仕事や日常生活が忙しくても、治療中は、あまり間を空けずに定期的に通院することが大事です。

なぜむちうちになるとめまいがするのですか?
むちうちとめまい

神経系統の緊張や血のめぐりが悪くなることや内耳が衝撃を受けて平衡感覚が狂うことなど、いろいろな原因が考えられます。

事故にあった直後は何ともなかったのに、数日後からめまいの症状が現れることが良くあります。
原因として考えられるのが、椎骨動脈の血流が悪くなっていること、首の交感神経が緊張していること、首やその周辺の神経が刺激されて耳鳴りを起こしていることなどが考えられます。原因が一種類ではなく、複数のトラブルが発生して、相互に影響しあう結果、めまいが起こることも考えられます。

首が突然強い力で引っ張られると、脳の一部である小脳や後頭葉が傷付いて、神経線維がちぎれるなどの現象が起きて神経症状が現れることもあります。

耳の一番奥の内耳には耳石器という器官があり、重力、遠心力、直線加速度、頭の位置などの外部からの刺激を感じています。
頭部から首にかけてむちうちになるような衝撃を受けると耳石器に強い遠心力が働いて、体のバランスを調節する機能に異常が発生してめまいを感じます。

このように、むちうちのめまいは、脳、交感神経、頸椎動脈、内耳などの不調が複雑に関係していると考えられています。
むちうちの治療は、整形外科や接骨院に通うのが一般的ですが、めまいが続く場合は、神経内科で神経ブロック治療を受けると快方に向かう場合があります。めまい以外の症状を伴う場合は、脊椎外来で検査を受ければ総合的な治療を受けられます。

事故からしばらく経ってからむちうちの症状が出たらどのように過ごせばいいですか??
病院の治療

自分で手当てをせずにすぐに病院で治療を受けましょう

事故でむちうちになると、人によって症状の現れる時期や痛みを感じる場所、不快症状の種類などが異なります。事故の直後はなにも症状が現れないが、数週間から数ヶ月後に症状が現れることもあります。

事故の直後に病院で検査を受けて特に治療を受けていなかったが、その後しばらくして、強い痛みや違和感を覚えたら、すぐに病院で治療を受けましょう。じきに痛みが治まるだろうと思って市販の痛み止めを飲んだり湿布薬を貼るだけで済まそうとしたり、自分で首をぐるぐる回したり揉んだりして刺激を与えることは避けてください。むちうちが悪化して長期化する恐れがあります。

むちうちで最も多いのは、肩や腕の痛み、頭痛です。その他、めまいや吐き気、耳鳴り、手のしびれなどを感じることもあります。これらの神経症状は、頸椎にゆがみが生じて神経系統が圧迫されることが原因と言われています。

むちうちが悪化すると、姿勢を変える、咳やくしゃみをするといったちょっとした動作で痛みを感じ、強いストレスを覚えます。
さらに重度のむちうちは、排尿・排便障害や歩行障害を起こすことさえあります。

このように、むちうちは全身に影響を及ぼすケガなので、軽く考えずに、事故直後は安静に過ごし、痛みや違和感があったら、すぐに適切な治療を開始することが非常に重要です。

むちうち症の症状にはどのようなものがありますか?
むちうち症の症状

典型的な症状はむちうちの「型」によって異なります。

むちうち症は、その人ごとに追突した時の衝撃の強さや、どのような角度から追突されたかによって症状が異なります。典型的な症状を知っておけば、自分がどの「型」のむちうち症がわかって、その後の治療に役立ちます。

首の動きが悪い・首に痛みがある

「頸椎捻挫型」の可能性があります。
頸椎捻挫型は、最も多いタイプのむちうちで、むちうちを発症した人の8割はこのタイプだと言われます。しばしば、頭痛やめまいを伴います。

手足にしびれや痛みを感じる

「根症状型」で神経系統に影響が現れています。
顔や後頭部に痛みを感じたり、筋力の低下が起こることもあります。

下肢のしびれ、歩行障害、知覚障害が起こる

脊髄症状型の可能性があります。
視力や聴覚が衰える他に、自律神経に問題が起こって胃腸障害や血圧に症状が現れる脳髄に損傷を受けて脳髄が漏れる「脳髄液減少型」の恐れがあります。
このタイプのむちうちが発症するケースはそれほど多くありません。

めまい、吐き気、耳鳴りが起き、後頭部が痛む

バレ・リュー症状型の疑いがあります。
このように、むちうちは、主な症状によって、種類がわかりますが、そのほとんどは神経系統に影響を受けたことが原因で痛みや諸症状が現れるので、むちうちの原因特定はたやすくありません。

むちうちではどのような保険を使って支払いが行われますか?
自賠責

加害者が自賠責を使って治療費を支払いますが、保険会社を通さずに話し合いで解決しようとすると後日トラブルに発展することがあります。

むちうちになったら、保険で治療費が支払われるという説明を良く聞きます。この場合、保険とは自賠責を指します。むちうちの治療を受けるために整形外科や開業医を訪れても、自分の健康保険は必要ありません。

むちうちの被害者が治療費を自分で支払わなくても良いのは、警察に自動車事故(人身事故)の届け出をして、自賠責で支払いをすることが認められた場合です。自賠責によるむちうちの治療費は、1人あたり120万円を上限に、ケガをした人すべてに支払われます。自賠責は、加害者と被害者の区別なく支払われるのが特徴です。例え、追突事故の加害者だが、自分自身もむちうちになったような場合、加害者側も自賠責が補償します。

自動車の事故直後に、追突をした加害者から「たいした事故ではないからお互いに示談で済ませよう」と言われることがありますが、交通事故を警察に届け出ないと、事故証明書を発行してもらえません。
すると、後から痛みが出て治療を受けようと思っても自賠責保険を使えないので、自分の健康保険を使わなくてはならないため、3割の自己負担が発生します。

保険用語で言う示談とは、任意保険会社を通じて損害賠償などの話し合いを指します。軽い追突事故で、事故現場で自覚症状がなかった場合でも、警察と保険会社への連絡はすみやかに行ってください。

人身事故の被害者となってむちうちになった時の支払いはどのように行われますか?
自賠責保険

自賠責保険で120万円まで支払いを受けられるので、自己負担なしに治療を開始できます。

人身事故でむちうちになった場合は、加害者側、被害者側のいずれでも自賠責保険を使って治療を行うので、自己負担なしに治療を開始できます。
自賠責保険の傷害(ケガ)による損害の補償限度額は120万円です。治療費 、入院中の看護料、通院交通費 、慰謝料入通院1日につき4,200円などが含まれます。

自賠責保険は、自動車が車検を受ける時に必ず加入しなければならない自動車保険です。加害者の車が自賠責保険しか加入しておらず、被害者がむちうちになった場合に治療費が自賠責の限度額を超えた場合は、加害者が示談でその後の支払いについて被害者と話し合いを行います。

自賠責保険は強制保険なので、必ず加入しなければなりませんが、その義務を怠って自賠責保険に加入しない車を運転している人が人身事故の加害者になるケースもあります。多くの場合、そのような加害者には治療費や慰謝料の支払い能力がないか不足しています。
そのような場合に、被害者が泣き寝入りにならないように、政府保障事業という国による救済制度があります。

この制度を利用すれば、無保険車が原因でむちうちになっても、自賠責保険の上限を基準として被害を補償してもらえます。

気功はなぜむちうち症に効くと言われるのですか?
気功

自律神経を整えるので、神経系統にトラブルが起きたむちうち症の改善に働きかけると言われます。

気功とは、予防医学や自然治癒力、免疫力の観点から、体に「気」と呼ばれるエネルギーを呼び込む代替医療の一種です。主に呼吸法のトレーニングを中心に行われ、自律神経の働きを高めるため、健康増進に役立つと言われています。

むちうち症になった人の多くは、筋肉や腱の炎症だけでなく、神経症状を伴います。
むちうちで強い衝撃を受けた首の骨のすぐ近くには、自律神経の神経中枢が走っているので、強い力で引っ張られることにより、近くの神経が影響を受けるからです。気功は自律神経のトラブル改善に働きかけると言われます。自律神経を整える上で気功がプラスに働きかけるため、むちうち症に気功が効くと感じる人もいます。

膨大な臨床データと研究を元に治療を行う西洋医学の信頼性はゆるぎないものですが、神経系統の治療は、人によって原因や状態が異なるため、人によっては長い間リハビリを受けてもむちうち症が良くならないことがあります。
代替医療のみに治療を頼るのは、現代医学の効果に背を向けることになるのでお勧めできませんが、不快症状がなかなか取れないような時は、気功を選択肢に取り入れるのも良いかもしれません。ただし、気功は交通事故対応ではないので治療費は自己負担になります。