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交通事故知識ガイド損害賠償額の計算方法

逸失利益と男女

男性・女性によって逸失利益に差は出るのでしょうか。ここでは、逸失利益と男女差について解説します。

1. 逸失利益の基礎収入については原則として男女差はありません。

逸失利益とは後遺障害を負ったことにより発生する損害を数字にしたものです。逸失利益の場合、現実の収入の減少を最優先の考慮要素としますので、原則として逸失利益に男女間での差はありません。

2. 死亡の場合の逸失利益の生活費控除率には男女差があります。

死亡事故の場合、男女によって生活費の控除率が異なります。これは歴史的な経緯もある規定ですので今後どのようになっていくかはわかりませんが、少なくとも現段階では以下のような生活費控除率の原則的な基準となっています。この場合には男女によって逸失利益に差がでます。

一家の支柱(被扶養者1人の場合) 40%
一家の支柱(被扶養者2人以上の場合) 30%
女性(主婦・独身・幼児等を含む) 30%
男性(独身・幼児を含む) 50%

3. 賃金センサスで計算する場合には逸失利益に男女の差がでます。

現実の収入の証明ではなく、賃金センサスを利用して基礎収入額を計算する場合男女差があります。もっとも近時の議論では、この男女差が妥当かについて議論がされているところでもあり、女子年少者については女子の賃金センサスではなく、男女(全労働者)センサスを採用すべきではないかという議論もあるところです。

4. 男女で女性の方が有利と思えることがあります。

それは、休業損害や、逸失利益での基礎収入の算定についてです。通常男性は実収入での算定を行います。他方、専業主婦・兼業主婦の場合には、賃金センサスを利用することができますので、収入額を積極的に証明しなくてもよい場合があります。男女で女性の方が有利ではないかと思える点です。
自営業の場合等、基礎収入を証明することが困難なことが多い中、主婦の場合の証明はとても楽に感じます。

ここでは、逸失利益と男女の関係について解説しました。