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交通事故知識ガイド損害賠償額の計算方法

主婦の逸失利益

主婦の逸失利益はどのように算定するのでしょうか?

1.主婦(家事従事者)の場合

賃金センサス第1巻第1表の産業計・企業規模計・学歴計・女性労働者の全年齢平均を基礎として年収額を算定します。具体的には平成28年賃金センサスによると、年収3,762,300円として計算します。
有職の主婦の場合、原則として実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入によって計算します。平均賃金より下回るときは平均賃金で計算します。
上記の年収に労働能力喪失率×ライプニッツ係数をかけた金額が後遺症の場合の主婦の逸失利益となります。

2.逸失利益と主婦(死亡の場合)

上記の計算方法は後遺症の場合における主婦の逸失利益です。後遺症の場合ではなく、死亡の場合、上記で計算される金額から30%程度(主婦の場合)生活費控除がなされます。
つまり、死亡の場合、生活に必要だったお金もかからなくなるためその分損害額が減ることになります。

3.逸失利益と主婦(年金について)

死亡事故の場合、年金の逸失利益性が問題となります。死亡しなければ年金を受給できたと考える余地があるからです。
この点については、国民年金(老齢年金)、老齢厚生年金、農業者年金、地方公務員の退職年金給付、国家公務員の退職年金給付等について逸失利益として認められています。主婦の場合、これらの請求を漏らさずに請求することが必要です。
なお、年金については、生活費に使用される割合が高いことから、生活費控除率は一般の女性(主婦)の30%よりも高く設定される場合が多いと考えられます。

4.主婦の逸失利益は得?

男性の場合、実収入が逸失利益算定の基礎収入の原則となります。
他方、主婦の場合、賃金センサスを基準として主婦の逸失利益を算定することができます。賃金センサスの金額は結構高い金額ですので、主婦の逸失利益は思ったより高額となることもあります。「こんなに多いの?」と主婦の逸失利益算定の際に話があることもあります。
主婦であることは、交通事故の逸失利益の算定の場合ということですが、有利に扱われている印象を受けます。
ここでは、主婦の逸失利益について解説しました。主婦の逸失利益については、保険会社の示談書案には触れられていないこともあります。専業主婦の場合気づかないこともあるかもしれません。忘れずに主婦の場合であったとしても逸失利益を請求しましょう。
保険会社からの示談書案で不明な点がある場合には、専門の弁護士にご相談した方がよいでしょう。

【動画で見る交通事故】主婦の休業損害の算定方法

今回は「主婦の休業損害の算定方法」を説明します。
(解説 : 弁護士 川﨑 翔)