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交通事故知識ガイド高次脳機能障害Q&A

高次脳機能障害の具体的な症状にはどのような症状がありますか。

弁護士からの回答

解説者の弁護士川崎翔

失語・失行・失認のほか、記憶障害、注意障害、病識欠如、社会的行動障害などがあると言われています。

高次脳機能障害の具体的な症状

高次脳機能障害の場合、失語・失行・失認のほか、記憶障害、注意障害、病識欠如、社会的行動障害などがあると言われています。
高次脳機能障害では様々な症状が出ることが多いため、具体的な症状としてどのような症状があるのかを適切に把握した上で、治療・後遺障害申請・賠償交渉を行っていくことが重要です。

失語

読む、書く、話す、聞くなどの障害です。

失行

指示された運動を誤って行ったり、渡された物品を誤って用いるなどの障害です。

失認

対象物を認知することができない障害です。

記憶障害

物の置き場所を忘れたり、新しい出来事を覚えていられなくなる障害です。過去のことを忘れてしまうこともあります。

注意障害

ぼんやりしていて、何かをするとミスばかりする障害です。また、2つのことを同時にしようとすると混乱する障害です。

遂行機能障害

自分で計画を立ててものごとを実行することができない障害です。また、人に指示してもらわないと何もできない障害です。いきあたりばったりの行動をする障害もあります。

病識欠如

自分が障害を持っていることに対する認識がうまくできない障害です。また、障害がないかのようにふるまったり言ったりする障害です。

社会的行動障害

以下のような障害です。

例) すぐ他人を頼る。無制限に食べたりお金を使ったりする。子供っぽくなる。すぐ怒ったり笑ったりする。相手の立場や気持ちを思いやることができず良い人間関係が築けない。1つのことにこだわって他のことができない。意欲の低下、抑うつ。感情を爆発させる。

その他

上記の具体的な症状は、行政で定められた高次脳障害診断基準に示された具体的な症状及びその分類です。労災の場合には、仕事という観点から①意思疎通能力、②問題解決能力、③作業負荷に対する持続力・持久力、④社会行動能力という観点から後遺障害の判断を行います。

なお、自賠責保険では、労災保険の等級認定方法に準じることとされています。

高次脳機能障害に関する定義の違い

労災(又は自賠責保険)では、高次脳機能障害を①意思疎通能力、②問題解決能力、③作業負荷に対する持続力・持久力、④社会行動能力という観点から判断しています。

労災保険の場合や交通事故の自賠責保険の場合には、労働能力喪失率が何パーセントであるかという点が補償額を決めるにあたって重要な要素となってきます。
そのため、高次脳機能障害によって障害が出る能力を仕事という観点から分類し、「仕事にどのくらい影響があるか」という点を重視した判断枠組みがとられています。

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