病院選びはどのようにしたらよいですか。
高次脳機能障害と事故直後の病院

交通事故で頭部の外傷を負った場合、救急車やドクターヘリで病院に緊急搬送となることが多いかと思います。その上で脳神経外科などで初動の治療を行うことになります。
当初の病院については緊急の状況ですので、症状に応じた緊急の受け入れ態勢ができるだけ整っている病院にいくことになるかと思います。
リハビリについて
リハビリを行う病院を検討するに際しては以下の2つの点を重視する必要があります。
治療に適した病院かどうか
当然のことですが、高次脳機能障害の被害者の皆様にとって一番大切なことはできるだけ治療を行い症状を改善させることです。治療実績がある病院かどうかということがまずは大切になってきます。
後遺障害認定に協力的かどうか
高次脳機能障害の場合、完治するということもありますが、残念ながら一定の後遺障害が残ってしまうこともあります。
後遺障害が残ってしまう場合には、医師に各種検査の依頼や後遺障害診断書の作成を依頼するのですが、医師によって後遺障害認定に対する考え方はまちまちです。できるだけ正確かつ被害者に寄り添った形での後遺障害認定に協力していただける医師の元でリハビリを行う必要があります。
交通事故に詳しい弁護士は医療機関の情報を把握している
交通事故に詳しい弁護士は、事務所所在地周辺の医療機関の情報を把握しています。過去に同じような事案で協力をお願いした経験があるからです。
特に、高次脳機能障害の場合、リハビリを行える病院は限られていますので、交通事故に詳しい弁護士は地域の脳神経外科、神経内科の情報を把握しています。
弁護士に相談した上で、一番適切な病院を推薦してもらうというような方法もよい方法です。
転院は慎重にしましょう
時折、医師との相性が悪いということで転院を希望する方がいます。
しかし、転院の判断は慎重にした方がよいです。特に、「後遺障害認定に協力してくれない」という理由での転院は慎重にしましょう。仮に、転院後の病院で後遺障害申請に関しての協力が得られたとしても、後遺障害認定を行う自賠責調査事務所では転院前の病院の情報も調査をします。
そのため、転院前の医師の意見を無視して後遺障害認定がなされるということはないのです。
したがって、転院についての判断は弁護士などの専門家にも相談しつつ特に慎重に行った方がよいでしょう。