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交通事故知識ガイド後遺症(後遺障害)

変形性股関節症

解説者の弁護士川崎翔

変形性股関節症とは、関節のこわばり、運動痛、可動域制限、関節の膨脹疼痛等の症状が発生する重大な症状です。

関節固定術、関節形成術、骨切り術、人工関節置換術等の手術を伴うこともあります。
交通事故による外傷で発生しやすい症状です。

Q後遺障害認定基準はどのような基準ですか。
A変形性股関節症の場合には、股関節の可動域制限によって、10級11号(可動域2分の1以下)、12級7号(4分の3以下)が認定されることがあります。
また、痛みを原因として、12級13号、14級9号に認定される可能性もあります。
Q立証上のポイントはどのようなポイントですか。
A変形性股関節症の場合、股関節の可動域制限の度数が重要となります。正常な側と比べて可動域が2分の1以下になっていれば10級11号、正常な側と比べて可動域が4分の3以下になっていれば12級7号に認定される可能性があります。

可動域の制限は寝転がって上下に足を上げる方法(膝屈曲+伸展)か、寝転がって左右に足を動かす方法(外転+内転)で計測します。医師によっては計測方法が適切ではないこともありますので注意が必要です。
変形性股関節症の可動域制限の場合に限らず、後遺障害診断書に一度計測した度数を記載した場合、通常計り直しをすることは困難です。後遺障害診断書を作成する場合には、細心の注意をしましょう。

変形性股関節症か否かの判断をする場合には、レントゲン画像(XP)での判断をすることが一般的です。後遺障害申請の場合には、レントゲンでの画像所見を証 拠として提出しましょう。
また、人工関節置換術は高齢の方の場合には適した手術方法と言われています。若年の方の場合には人工関節置換術はあまり行われていないようです。

Q保険金額決定のポイントはどのようなポイントですか。
A変形性股関節症の場合、可動式制限はそのうち改善するとして、保険会社が逸失利益の期間を 10年程度に制限してくる場合があります。特に12級の場合には10年程度を示談案として提案してくることがありますしかし、可動域制限が10年で治ると いう根拠はありませんので、原則として67歳までの逸失利益を主張しましょう。

また、神経症状を原因とする12級13号、14級9号の認定がされた場合、12級13号で逸失利益を10年、14級9号で逸失利益を5年程度に制限する提案を保険会社が行うことがあります。これに対しては、被害者の職業が体を使う職業であることや、痛みのみではなく可動域制限等の実際の動きの制限も伴っていることを主張して、逸失利益の期間を制限させないように主張することが重要です。