事例071脳挫傷・頭蓋骨骨折・鎖骨骨折
兼業主婦が高次脳機能障害及び鎖骨変形障害により併合11級の認定を受け950万円を獲得した事例
最終更新日:2023年04月20日
文責:弁護士 大澤 一郎
保険会社提示額 : 提示前のご依頼
- 解決額
- 950万円
- 病名・被害
-
- 高次脳機能障害
- 怪我の場所
-
- 頭部
- 鎖骨・肩甲骨・肋骨・胸骨
- 後遺障害等級
-
- 11級
- 12級
事故発生!バイク対自動車の事故
平成24年2月、鶴岡香織さん(仮名・布施在住・30代・女性)が、バイクで走行中、後から走行してきた自動車に接触され転倒。鶴岡さんは道路に投げ出されました。
相談から解決まで
事故により、鶴岡さんは、全身を強打し、①脳挫傷と頭蓋骨骨折、②右鎖骨と肋骨の骨折、③血気胸の重傷を負いました。鶴岡さんは意識を失って倒れていましたが、すぐに病院に運ばれ、2週間の入院を含む約11ヶ月の治療を行いました。
事故後約1年9ヶ月後に鶴岡さんが当事務所までご相談にいらっしゃいました。既に脳挫傷及び頭蓋骨骨折により12級13号が、鎖骨の変形障害により12級5号が認定され、後遺障害等級は併合11級となっておりました。しかし、相手方保険会社からは何の連絡もなく、ケガに関する損害賠償の話は何も進んでいない状況にありました。当職が受任し、直ちに相手方保険会社との交渉に入りました。
その後、保険会社と交渉を重ねた結果、裁判を起こさずに最終的に約950万円(既払金を除く)の保険金が支払われることで合意ができました。
当事務所が関わった結果
当事務所が交渉した結果、休業損害と逸失利益は赤本基準の満額が認められました。
また、当事務所が関与する前に、鶴岡さんご本人で物損の交渉をした際に、過失割合が当方:相手方=10:90で合意されていましたが、当職が交渉した結果、当方:相手方=5:95で過失割合の合意ができました。
解決のポイントは以下の点です。
1早期の解決
本件は、事故から1年9ヶ月後に事務所にご相談にいらっしゃったこともあり、受任時点でかなり時間が経過していました。鶴岡さんは、早期の解決を希望されていたため、訴訟によらず交渉で解決に至りました。結果として、事故から約2年後に解決に至りました。
2過失割合
当初、保険会社は鶴岡さんに10%の過失があると主張していましたが、刑事記録等を取り寄せ、証拠を集めて交渉した結果、最終的に中村さんの過失は5%ということで合意できました。
依頼者様の感想
後遺障害が認定されてからも相手方の保険会社が何も言ってこなかったので、どうしてよいのか不安な日々を過ごしていましたが、無事に解決できてよかったです。
※プライバシー保護のため、地名については実際にお住まいの場所の近隣ですが実際とは異なる場所を記載してあることがあります。
文責:弁護士 大澤 一郎
本事例へのよくある質問
- 脳挫傷はどのような後遺障害の可能性がありますか?
- 次の後遺障害の可能性があります。
- 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの(1級1号)
- 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの(2級1号)
- 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの(3級3号)
- 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に経緯な労務以外の労務に服することができないもの(5級2号)
- 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの(7級4号)
- 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの(9級10号)
- 局部に頑固な神経症状を残すもの(12級13号)
- 局部に神経症状を残すもの(14級9号)
- 鎖骨の変形はどのような後遺障害の可能性がありますか?
- 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの(12級5号)となる可能性があります。
- 相手保険会社から賠償交渉の連絡がこないことはありますか?
- たまにあります。連絡が遅いような場合、督促をした方がよいでしょう。
- なお、被害者側が準備すべき事項を準備していないため交渉が進んでいないということもあります。交渉が進んでいない場合、状況を保険会社に確認してみましょう。