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解決事例

事例461頭蓋骨骨折、外傷性脳挫傷

女子学生について、主治医や学校の先生と打ち合わせの上後遺障害申請を行い、高次脳機能障害として7級を獲得、最終的に約2,400万円が支払われた事例

最終更新日:2023年01月11日

文責:弁護士 粟津 正博

保険会社提示額 : 提示前のご依頼

解決額
2,400万円
病名・被害
  • 高次脳機能障害
怪我の場所
  • 頭部
後遺障害等級
  • 6~8級

事故発生!自転車自動車の事故

平成30年某月、山上さん(仮名・千葉県在住・10代・女性・中学生)が帰宅途中、自転車に乗って横断歩道を横断していた際に、左から直進してきた自動車に衝突され頭を地面に打ち付けて重傷を負う事故に遭いました。

相談から解決まで

山上さんは、事故後意識がなく救急搬送され、意識がはっきりと戻ったのは約1週間後でした。MRIで頭の状態を精査した結果、脳に損傷があることがわかりました。事故後まもなく、お父様から相談を受け、当事務所がご依頼を受けて進めることになりました。

山上さんは、何とか学校には戻ったものの、易怒性、易疲労性など高次脳機能障害としてみられる典型的な症状が見られ、家族や学校の先生のサポートが必要な状況でした。

事故から約1年後、当事務所が代理して後遺障害の申請を行い、上記症状について高次脳機能障害として7級4号が認定されました。また認定に伴い、自賠責保険会社より1,051万円が支払われました。そして、後遺障害認定結果を基に示談交渉をした結果約2,400万円が支払われる内容で示談をしました。

当事務所が関わった結果

当事務所が依頼を受け、適正な後遺障害認定を得ることができました。

解決のポイントは以下の点です。

1高次脳機能障害の等級

高次脳機能障害として後遺障害が認められる場合、1級・2級・3級・5級・7級・9級のいずれかの等級が認定される可能性があります。1級・2級・3級は介護を要するほど重症な場合ですし、5級は特に軽易な労務以外の労務に服することができない(一般人に比較して作業能力が著しく制限されており、就労の維持には、職場の理解と援助を欠かすことができない場合)ですので、元の仕事を退職したり、軽作業に転職しているケースが多いです。

一方、元の職場や学校に戻れる程度の障害ではあるが、高次脳機能障害のために周囲や本人の配慮・努力が必要であるようなケースについては、7級か9級が認定されることになります。この2つの等級の住み分けは上記1~5級の基準よりも判然としないケースが多く微妙な事案が多いです。言い方を変えれば、医師の診断書の作成方法やご本人やご家族が作成する報告書の作成方法・表現によって上位の等級が認定される可能性が出てきますので、弁護士が関与する必要性が高いと考えています。

山上さんのケースでも、認定されるのは7級か9級であると予め見立てをつけました。そして、7級の認定を得るべく以下の活動を行いました。

2主治医や学校の先生との連携

まず、ご家族と面談や打ち合わせを重ね、今山上さんが困っていることや、家族から見て取れる事故の影響を丁寧にヒアリングしました。そして、具体的なエピソードを含めて報告書を作成しました。幸い、本件は事故直後からご依頼を受けて治療期間中も山上さんの状況を詳細に伺っていましたので、治療の結果出来るようになったことや症状として残ってしまったものを丁寧に記載しました。

次にヒアリング結果を基に、主治医の先生に医師から見た高次脳機能障害による症状を、これまで行った神経学的な検査結果を踏まえて書面で明らかにしていただきました。

結果として、山下さんの骨折は事故によるものであることを前提として適切な賠償金が支払われる内容で和解をすることで解決をすることができました。特に後遺障害の内容や等級等、医学的専門的な知見が必要になる場合には、医師との協力や連携が不可欠です。本件で勝訴的和解を勝ち取るためには、主治医の先生のご協力いただけたことが大きなポイントでした。

依頼者様の感想

保険会社の言っていることは理解できないことばかりでしたが、裁判までやっていただき、お世話になりました。ありがとうございました。

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