胸椎圧迫骨折(8級)で1212万円から2100万円に増額した事例
最終更新日:2023年03月28日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 小林 義和

- 病名・被害
- 胸椎圧迫骨折
- けがの場所
- 腰・背中
- 最終獲得金額
- 2100万円
- 後遺障害等級
- 6~8級
事故の状況
山藤さん(仮名)は道路を横断していました。すると、右からきた車と衝突しました。
ご相談内容
山藤さんのけがは胸椎圧迫骨折です。山藤さんは入院し、退院後は自宅での療養を続けました。その後、通院も続けます。
しかし、通院を続けたものの、山藤さんのけがは治りませんでした。
後遺障害は8級
山藤さんは自分で後遺障害の手続きをしたところ、胸椎圧迫骨折後の脊柱の運動障害について「脊柱に運動障害を残すもの」(8級2号)となりました。
保険会社からの提示額1212万円に納得できず弁護士に依頼
山藤さんは保険会社から提案を受けます。金額は1212万円です。
山藤さんは賠償金が少ないと感じます。納得できずに山藤さんは弁護士に依頼しました。
弁護士の対応と結果
保険会社との交渉を弁護士はスタートします。
はじめの保険会社の提示は1266万2984円です。弁護士が代理する前とほとんど同じ金額でした。
そこで、弁護士は次のような事情を主張します。
- 山藤さんの仕事は重労働であること
- 山藤さんは事故をきっかけに仕事をやめたこと
- 事故がなければ山藤さんは同じ仕事を続けていたこと
- 山藤さんの後遺障害の程度は重いこと
その結果、最終的には保険会社が譲歩します。合意額は2100万円です。
山藤さんは保険会社から2100万円を受け取ることができました。
解決のポイント
1. 逸失利益の増額に成功
保険会社がはじめに提示した逸失利益の労働能力喪失率は20%でした。後遺障害により20%収入が減るという主張です。
しかし、山藤さんの後遺障害は8級です。8級の標準的な労働能力喪失率は45%です。そこで、弁護士は45%を主張します。
その結果、弁護士の主張どおり、45%収入が減るという前提での合意ができました。逸失利益も大幅に増えました。
2. 粘り強い交渉
弁護士が交渉に入っても、保険会社の提示する金額はほとんど変わりませんでした。
これに対して、弁護士は粘り強く証拠を元にした交渉を続けます。その結果、最終的には約900万円の増額に成功しました。
ご依頼者様の感想
大変お世話になりました。感謝しております。ありがとうございました。
(千葉県鎌ケ谷市・30代・女性・会社員)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q脊椎の圧迫骨折の運動障害ではどのような後遺障害になりますか?
-
脊椎の圧迫骨折の運動障害では次の後遺障害になることがあります。
- 脊柱に運動障害を残すもの(8級2号)
- 脊柱に著しい運動障害を残すもの(6級5号)
- Q45%の労働能力喪失率はどのようときに認められますか?
-
後遺障害8級の標準的な労働能力喪失率は45%です。
もっとも、圧迫骨折の8級では、収入が45%も減らないとして、保険会社が45%の労働能力喪失率を争ってくる事案も多いです。
後遺障害が仕事や私生活に及ぼす影響を丁寧に証拠と共に主張することが大切です。
- Q20%の労働能力喪失率はどのようなときに認められますか?
-
後遺障害11級の標準的な労働能力喪失率は20%です。
認定済の後遺障害等級よりも低い等級を前提とした示談案が出てきたときは、内容を精査して適切な反論をする必要があります。
労働能力喪失率が争いとなっている事案では、示談したほうがよいかどうかの判断も難しいです。詳しい弁護士への相談をおすすめします。

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 小林 義和