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解決事例

事例173頸椎捻挫・腰椎圧迫骨折・腹部打撲血種

自営業者が、圧迫骨折及び頚椎捻挫後の症状について、併合11級と認定を受け、約900万円を獲得した事例

最終更新日:2023年05月31日

文責:弁護士 大澤 一郎

保険会社提示額 : 提示前のご依頼

解決額
900万円
病名・被害
  • むちうち(首・腰)
怪我の場所
  • 腰・背中
後遺障害等級
  • 11級
  • 14級

事故発生!自動車自動車の事故

交差点の右直事故
平成27年、千葉市美浜区にて須藤博様(仮名・60代・印西市在住)が車を直進運転中、交差点で右折してきた車両と衝突するという事故の被害にあいました。

相談から解決まで

被害者は、腰椎圧迫骨折、頚椎捻挫、腹部打撲血種の怪我をしました。保険会社は信号が黄色だったことを理由として、須藤様が加害者である旨の主張をしていました。また、自営業であったため休業損害も実際の損害額よりも低額しか支払わないという状況でした。通っていた病院の主治医の紹介で当事務所を知りました。

後遺障害認定については、第2腰椎圧迫骨折、頚椎捻挫の後遺障害が残り、腰椎圧迫骨折について脊柱に変形を残すものとして11級7号、頚椎捻挫について局部の神経症状として14級9号の併合11級の後遺障害が認定されました。

保険会社との交渉が決裂したため、訴訟を提起し、最終的には、当方が被害者であることを前提とした和解が成立しました。(自賠責後遺障害保険金331万円受領、加害者任意保険会社から105万円を受領、被害者加入の人身傷害保険から約300万円受領、別途治療費が200万超発生)

当事務所が関わった結果

解決のポイントは以下の点です。

1過失割合を逆転

当初、保険会社は、70対30の過失割合を主張していました。訴訟をした結果、裁判所の和解案は30対70の過失割合になり、過失割合を逆転することができました。現地調査と写真撮影、裁判所での証人尋問などを前提とした緻密な主張・立証を行った結果だと考えています。

交差点での事故の場合、信号の色、速度、距離などの刑事記録の内容などを細かく検討することによって、過失割合を有利に変更することができる事案もあります。

2人身傷害保険の利用

被害者が加入していた人身傷害保険金も利用したため、結果的には過失がないのと同水準の保険金を受領することができました。人身傷害保険金の受領は忘れてしまうこともありますので、過失のある事故の被害者で人身傷害保険に加入している場合には、人身傷害保険金の支払いがあるかどうかについて必ず確認をしましょう。

3自営業者の圧迫骨折

自営業者であること、圧迫骨折であることから休業損害の基礎収入、後遺障害逸失利益の基礎収入が大きな争いとなりました。11級の労働能力喪失率は一般に20%ですが、圧迫骨折(11級)の場合、保険会社側が5%程度の労働能力喪失率であるとして争ってくることが多いからです。

本件訴訟では、事故前の業務のメモや数字に関する資料を裁判所に提出し、また、証人尋問手続きの中でさらに補足の立証をした結果、100%ではありませんでしたが、ある程度納得のいく和解をすることができました。

依頼者様の感想

過失割合が逆転できてよかったです。長期間ありがとうございました。

※プライバシー保護のため、地名については実際にお住まいの場所の近隣ですが実際とは異なる場所を記載してあることがあります。

本事例へのよくある質問

自営業者の休業損害と逸失利益はどのように計算しますか?
  1. 休業損害
    自営業者の休業損害は、原則として現実の収入減があった場合に認められるとされています。なお、自営業者の休業中の固定費(家賃、従業員給料など)の支出は、事業の維持・存続のため必要やむを得ないものは損害として認められるとされています。

    具体的な示談交渉の際には、確定申告書や月々の売上等の資料に基づき、休業中にどのくらい収入の減少があったのか等を計算して請求していくことになります。
  2. 逸失利益
    自営業者については、税務署への申告所得を参考にして計算されます。しかし、申告所得額と実収入額が異なる場合には、実収入額を立証することができれば、実収入額が基礎とされることもあります。

    また、現実収入が平均賃金以下の場合、平均賃金が得られる可能性が高かった場合は、男女別の賃金センサスによって基礎収入を算定することもあります。さらに現実収入の証明が困難なときは、各種統計資料による場合もあるとされています。

    具体的には、確定申告書だけでなく、その方の年齢やお仕事の内容を踏まえて、将来どのくらいの収入があったのかという視点から基礎収入を計算して主張していくことになります。