交通事故で後遺障害14級のもらえる金額

最終更新日:2026年04月10日

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士 根來 真一郎
Q交通事故で後遺障害14級になった場合、もらえる金額はいくらですか?

後遺障害14級で支払われる主な賠償金は、後遺障害慰謝料と逸失利益です。

後遺障害慰謝料は、裁判所の基準だと110万円です。逸失利益は、収入や年齢により異なります。

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後遺障害14級に認定される症状

後遺障害14級はどのような場合に認定されるのでしょうか?

後遺障害とは

後遺障害とは、交通事故によるけがが、適切な治療を行ったにもかかわらず、完治せずに、将来にわたって後遺症として残ってしまった障害のことです。

1級から14級までの後遺障害があります。

後遺障害14級の一覧

後遺障害14級は、症状によって1号から9号まであります。

等級 後遺障害
第14級
  1. 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  2. 三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  3. 一耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
  4. 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  5. 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  6. 一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失つたもの
  7. 一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの
  8. 一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
  9. 局部に神経症状を残すもの

一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの(1号)

14級1号は、一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すものです。

一眼のまぶたの一部に欠損を残すとは、まぶたを閉じた際に角膜を完全に覆うことができるが、しろめが露出しているような状態です。

まつげはげを残すものとは、まつげの生えている周縁の2分の1以上にわたってまつげのはげを残す状態です。

三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの(2号)

14級2号は、三歯以上に対し歯科補綴(しかほてつ)を加えたものです。

歯科補綴を加えたとは、歯を喪失または著しく欠損した歯牙に対して補綴を行ったことです。

一耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの(3号)

14級3号は、一耳の聴力が1 メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったものです。

一耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度とは、1耳の平均純音聴力レベルが40db以上70db未満の状態です。

上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの(4号)

14級4号は、上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すものです。

上肢の露出面とは、肩から手の先までのことです。

てのひらの大きさとは、指を除いたてのひらの部分になります。また、交通事故の被害者自身のてのひらが基準になります。

下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの(5号)

14級5号は、下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すものです。

下肢の露出面とは、足の付け根からつま先までのことです。

てのひらの大きさとは、指を除いたてのひらの部分になります。また、交通事故の被害者自身のてのひらが基準になります。

一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの(6号)

14級6号は、一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったものです。

一手のおや指以外の手指とは、親指以外の指のことです。

指骨の一部を失ったとは、1指骨の一部を失っている(遊離骨片の状態を含む)ことがレントゲンなどにより確認できていることです。

一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの(7号)

14級7号は、一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったものです。

一手のおや指以外の手指とは、親指以外の指のことです。

遠位指節間関節とは、手の指先から1番目の関節のことです。

遠位指節間関節を屈伸することができなくなったとは、次のいずれかに該当するものです。

  1. 遠位指節間関節が硬直したもの
  2. 屈伸筋の損傷等原因が明らかなものであって、自動で屈伸ができないものやこれに近い状態にあるもの

一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの(8号)

14級8号は、一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したものです。

一足の第三の足指以下の一又は二の足指とは、中指・薬指・小指のうち1本または2本のことです。

用を廃したとは、動かすこと等の機能を完全に失った状態のことです。

局部に神経症状を残すもの(9号)

14級9号は、局部に神経症状を残すものです。

局部に神経症状を残すものとは、むちうちなどにより、首や腰などの体の一部に痛みやしびれが残ってしまった状態などです。

痛みやしびれといった自覚症状があり、レントゲン・CT・MRIといった画像では異常が確認できなくとも、通院や治療状況、処方された薬などにより局部に神経症状が残っていることが医学的に説明可能な場合になります。

後遺障害14級で請求できる内容

後遺障害14級が認定されると、次の項目などが請求できます。

請求できる主な項目

後遺障害の有無にかかわらず、一般に請求できる項目は次のとおりです。

  1. 治療費
  2. 通院交通費
  3. 入院雑費
  4. 休業損害
  5. 入通院慰謝料

後遺障害14級が認定されるとさらに請求できる項目は、次のとおりです。

  1. 後遺障害慰謝料
  2. 逸失利益

後遺障害慰謝料とは、後遺症が残ってしまったことによる精神的苦痛に対する賠償です。

逸失利益とは、後遺症が残ったことにより、将来の得られるはずであった収入が減ってしまうことに対する賠償です。

14級の後遺障害慰謝料の相場

後遺障害14 級の後遺障害慰謝料の相場は、用いられる基準によって異なります。

基準 目安の金額
自賠責基準 32万円
任意保険基準 40万円~70万円
裁判所の基準 110万円

自賠責基準とは、自賠責保険による最低限の基準です。任意保険基準とは、任意保険会社による独自の基準です。裁判所の基準とは、裁判所で用いられる基準です。

弁護士が代理する場合、裁判所の基準で慰謝料を請求します。

14級の逸失利益の計算方法

後遺障害14級が認定された場合の逸失利益は、次の計算式で算出します。

基礎収入

基礎収入とは、端的にいえば「事故前年度の年収」です。たとえば、会社員であれば源泉徴収票の額面金額です。

会社員自営業会社役員主婦学生高齢者無職者など被害者の属性により、基礎収入の計算方法は変わります。

労働能力喪失率

労働能力喪失率とは、交通事故により、どのくらいの労働能力が失われたかを表す数値です。

原則として後遺障害等級ごとに決まっている基準を用います。後遺障害14級の場合の原則は5%です。

労働能力喪失期間

労働能力喪失期間とは、交通事故により、労働能力の喪失が続く期間です。

被害者の状況により、労働能力喪失期間は次のように異なります。

被害者の状況 労働能力喪失期間
通常の場合 67歳までの年数
18歳未満の子供 49年(18歳から67歳まで)
大学生 大学卒業から67歳までの年数
67歳までの期間が短い場合 「67歳までの年数」と「平均余命の2分の1の年数」のうち長い年数
67歳を超えている場合 平均余命の2分の1の年数
むちうちの場合 14級は5年程度
12級は10年程度

※平均余命は簡易生命表(厚生労働省)を利用することが多いです。

ライプニッツ係数

交通事故により逸失利益の賠償を受ける場合、将来受け取るはずの利益を現時点で現金一括にて受け取ることになります。

そのため、将来発生する利息をあらかじめ差し引く(中間利息控除)ための係数がライプニッツ係数です。
控除される中間利息は、法定利率である年3%で計算します。

逸失利益の計算の具体例

では、年収500万円の会社員(40歳)が、むちうちで後遺障害14級となった場合の逸失利益はいくらでしょうか?

逸失利益の計算式は「基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数」です。

そのため、逸失利益の金額は、以下の計算式の通り114万4925円となります。

年収500万円×労働能力喪失率5%×4.5797=114万4925円

※労働能力喪失期間5年間に対応するライプニッツ係数は4.5797です。

14級の後遺障害の認定手続き

後遺障害の申請には事前認定と被害者請求の2つの方法があります。

事前認定とは、
加害者側の任意保険会社に後遺障害申請の手続きを任せる方法です。

被害者請求とは、
交通事故の被害者(あるいは依頼した弁護士)が後遺障害申請の手続きを行う方法です。

いずれがよいかは個別事案によりますので、悩んだら弁護士への相談をおすすめします。

事前認定

被害者請求

スクロールできます
事前認定 被害者請求
書類の準備 主に加害者の任意保険会社 被害者
メリット 手続が簡単で負担が少ない
  • 資料を取捨選択できる
  • 有利になることもある
デメリット
  • 資料を取捨選択できない
  • 不利になることもある
手続が複雑で負担が大きい

よくあるご質問

後遺障害14級に関連してよくいただく質問にご回答します。

むちうちで14級になる基準は?

むちうちで後遺障害14級の認定を受けるには、局部に神経症状を残すものとして14級9号の認定を受ける必要があります。

「首が痛い」「腰が痛い」「指がしびれる」といった自覚症状だけでなく、症状が医学的に説明可能なことが必要です。
そのためには、次の要素が考慮されます。

交通事故の程度

後遺障害として残るけがを負うだけの衝撃があったことが必要です。

車が修理不能なほどに損壊したような事故であれば、強い衝撃があったことの客観的な証拠となります。
逆に、車の損傷が軽微な場合、身体への衝撃も少なかったと判断され、認定が難しい場合があります。

事故直後からの継続的な通院

一般的に、事故直後から半年程度の通院が目安とされています。

途中で通院を中断したり、リハビリに通院する回数が極端に少なかったりすると、後遺障害が残るような症状ではないと判断されてしまう可能性があります。

事故直後から症状が一貫していること

初診から症状固定まで、同じ部位に同じ症状が続いていることが、診断書やカルテで説明できる必要があります。

「事故直後は首が痛かったが、2か月後からは腰が痛い」というように、症状が変化したり、時間が経ってから症状が表れたりした場合、因果関係に疑義を持たれます。

症状が常時あること

後遺障害は、常に症状が存在することが必要となります。

「折り曲げた際に痛む」「寒い日だけ痛む」といった常時発生していない症状では、認定が難しい場合があります。

医学的所見

レントゲン・CT・MRIといった画像診断で明らかな異常は認められない場合でも、神経学的検査の結果やリハビリ内容、処方された薬の種類などから、症状の存在が医学的に説明できる必要があります。

むちうちの後遺障害で悩んだら弁護士に相談

むちうちで後遺障害14級の認定を受けるためには、様々な要素が複雑に関係します。

適切な後遺障害認定を受けるためには、事故直後から弁護士のアドバイスを受け、適切な通院治療を行うことが重要です。

後遺障害が非該当の場合、どうにもならない?

後遺障害が非該当という結果になった場合、異議申立てという手続きで、非該当の結果を覆せることがあります。

異議申立とは

異議申立とは、後遺障害の認定結果に対して再審査を求める手続きです。

後遺障害認定結果が非該当となった場合、その原因を分析し、新たな証拠を用意して再審査を求めることが考えられます。

たとえば、むちうちで後遺障害認定結果が非該当となった場合、次のような証拠の追加提出を検討します。

  1. 新たな医証(検査結果や診断書)の取得

    同じ書類を提出するだけでは、通常結果は変わりません。当初非該当とされた原因(事故直後からの症状の一貫性、通院頻度など)に対応する新たな医証の取得を検討しましょう。

  2. 陳述書の作成

    仕事や日常生活でどのような支障が出ているか、具体的に聴取し、陳述書を作成することを検討しましょう。

  3. 異議申立は専門家に相談

    むちうちによる後遺障害14級の認定は、認定されるかどうかの境がとてもシビアです。

    そのため、後遺障害認定機関が重視するポイントを熟知している弁護士が異議申立を行うことがとても重要です。

14級の後遺障害が2つあると、等級はどうなる?

交通事故によっては、2つの部位に後遺障害14級が認定されることがあります。

たとえば、首と腰のむちうちで、首と腰の2カ所に後遺障害14級が認定されることは少なくありません。

 

異なる部位に複数の後遺障害が認定された場合、併合という考えで等級が決まります。もっとも、14級の後遺障害が2つ以上あったとしても、後遺障害は14級のままです。

よつば総合法律事務所の14級の解決事例

後遺障害14級は、交通事故で認定される後遺障害のなかでは認定数が多いです。もっとも、認定されるかどうかの境が極めてシビアです。

よつば総合法律事務所では、当初の申請により後遺障害14級を獲得した事例、異議申立により後遺障害14級を獲得した事例など、たくさんの解決事例があります。以下は解決事例の一部です。

後遺障害14級で悩んだら弁護士に相談

後遺障害14級は、認定されるかどうかの境がシビアです。少しの差で認定されたり、認定されなかったりします。そのため、まずは後遺障害14級の認定を適切に獲得することが重要です。

後遺障害14級が認定されても、認定後の示談交渉においては、相手保険会社は低額の提示をすることが一般的です。低額の提示を覆すには、基準を熟知した弁護士が交渉することが必要です。

よつば総合法律事務所では、多くの交通事故被害者に適正な賠償を得ていただくため、多くのノウハウを蓄積しています。後遺障害14級についてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士 根來 真一郎

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